能登・能登町(石川県) – 26年前に神奈川県横浜市から奥能登に移住した小林仁(こばやし ひとし)さんが、能登町黒川地区にある「能登天領庄屋中谷家(のとてんりょうしょうやなかたにけ)」で、2016年6月24日、「そばきり 仁(じん)」を再オープンした。
※「そばきり 仁」は移転し、2022年5月からは一時的に、石川県七尾市中島町でオープンしています(詳しくはこちら)
中谷家の一般公開は5年振り。穴水駅横にあった「そばきり 仁」は2015年12月20日で閉店、「中谷家」に移転し再開した。
のどかな能登町の田舎…歴史と風情ある中谷家で、のんびりと、ほぼ10割の美味し〜い蕎麦(95%が蕎麦、残り5%は強力粉)を楽しむことができる。
「“ちょい”世界遺産的な屋敷のような場所で、くつろぎながら最高の蕎麦を楽しめる贅沢な環境」が、ここ能登にオープンしたわけだ。
能登町に“Uターン”した「中谷家」の12代当主かつビジネススキルをもつ中谷直之(なかたに ただゆき)さんと、奥能登に“Iターン”し最高の蕎麦をつくる小林仁さんによるコラボレーションプロジェクト。
『人を呼び込む力』がある「中谷家」を基盤に、 “爽やかで濃い味ある?!”57歳同年齢の“おじちゃん”コンビが両者のスキルを最大限にフル活用し、奥能登地域を盛り上げる。
【今年1月下旬、女優の大西結花さん、旅とグルメブロガーのKyahさんとジョーくん(矢吹純さん)もここ中谷家を訪問した】
「そばきり仁」の概要
● 主なメニュー:
・もりそば – 800円、大盛 1000円
・鴨汁そば – 1300円、大盛 1500円
・もりそばセット(デザート“ム”付き) – 1000円
・天ぷら – 500円
・デザート – 300円
・日本酒 – 600円/一合
・ビール – 中瓶500円
・ジュース – 300円
● 営業時間:
・10:00~16:00(蕎麦は11:00から)予約可。
リクエストに応じて、夜の予約も受け付ける。
● 営業期間:
・春頃から11月下旬ごろまで(今季は2016年11月27日(日)で閉店、来季は2017年3月18日(土)から開店予定)
・開店や閉店時期に近づいたら、以下連絡先まで問い合わせることをお薦めしたい。
● 定休日:
・水曜日
● 場所:
・能登天領庄屋中谷家 (石川県鳳珠郡能登町字黒川28−130)
● 電話:
・080-5876-0020
● メール:
・jin-k1113(あっと)ezweb.ne.jp
● 席数:
・約20人。中谷家の風情ある囲炉裏の部屋、土間などを活用している。
● 駐車場:
・約10台(バスも駐車可能)
● アクセス:
・奥能登の終着駅・穴水駅からクルマで約40分(こちら)
・能登空港からクルマで約25分(こちら)
・金沢駅からクルマで約2時間(こちら)
「そばきり仁」と「中谷家」コラボの背景
築約400年と言われている中谷家は江戸時代幕府の天領庄屋、現在は石川県有形文化財に指定されている。建築物の拝観目的としてオープンしていた。
その後、中谷家はイベント時やリクエストに応じて、開館するのみで、実質閉館。
今の当主である中谷直之さんは昨年ごろから、年間を通しての中谷家の“利活用”を検討していた。これまでの“拝観”だけが目的ではなく、現代に通じる本来の…「中谷家」の姿を取り戻したかったのだろう。「中谷家の基盤/プラットフォームを活用して“今後新しいなにかが始まる”」という仕組みづくりだ。
一方、去年、穴水駅ののと鉄道ビル1階にあった「そばきり 仁」は、のと鉄道により立ち退きを迫られていた。
のと鉄道は今後、牡蠣の「あつあつ亭」を年中オープンするなど、本社ビル1階を年間とおして使うことを検討していることから、急遽、2016年から、小林さんの賃貸契約を解除することを決定。
小林さんは穴水町内で、商店街周辺の物件を探していたが、空き店舗が多いわりに、どこも賃貸が高額だったり、役場のサポートなども得ることができなかった。
蕎麦の味は言うまでもなく、驚くほど美味しいのだが、これら背景から、小林さんは2016年から、新たな場所で店舗を構える必要があったのだ。
そんな中、2015年5月、「丸の内朝大学」の地方体験のイベントに参加した白鳥淳子さんが、田舎バックパッカーのぼくに、「紹介したい人がいるので能登町の黒川地区にある中谷家まで来てください!」と中谷直之さんを紹介され、中谷家の利活用に関する話しを聞いた。
そこで真っ先に「中谷家の雰囲気がマッチするなぁ」と思ったのが、蕎麦屋「そばきり仁」の小林仁さんだった。
2015年9月、中谷さんに小林さんを紹介すると、二人は意気投合。
小林さんは中谷家の雰囲気に、中谷さんは小林さんの蕎麦に惚れ、「2016年から『中谷家』で『そばきり 仁』をやりましょう!」ということになり、同世代で深みある“奥能登おじちゃんコンビ”が結成したわけだ。
2016年夏のオープンを目指して、中谷家内の台所などの改修、新たに電動石臼の導入、資金調達など、『中谷家×そばきり仁』の本格的な準備が始まったのだ。そして、様々な苦労を乗り越え、今月24日、念願の「そばきり 仁」が「中谷家」でオープンした。
穴水町は惜しくも美味しい蕎麦屋を失い、能登町にとっては“美味しい”話しとなった…っと思う人もいるかと思うが…
まぁ、ぼくらのような“Iターン”と“Uターン”組にとっては、各個人が自身のライフスタイルや“私事(しごと)”を楽しみ、自身の舞台で頑張って活躍し、同時にそれが能登全体を楽しく盛り上がる方向へとつながったり、きっかけになればそれでいいのだ。面白い個々は、能登各地に点在している。
いずれ、町の境界を越えた『中谷家×そばきり仁』のようなコラボレーション/共同プロジェクトは先進的な事例になることだろう。
【能登・能登町黒川地区 – 中谷家の周辺はこんな感じ。家が田んぼを囲っている】
そんなこんなで、「そばきり 仁」は、最高に美味しい“蕎麦だけでなく”、最高の場「中谷家」を基盤にパワーアップしたのだ。
お客さんは、能登を代表する上質な漆器“輪島塗”に盛られた美味しい蕎麦を食べながら、歴史ある屋敷の中谷家を体感し、贅沢なひと時を過ごすことができるようになる。
【穴水町中居瑞鳳地区で無農薬農家を営む宮武さんも「そばきり 仁」をサポートするので、能登を代表する“おじちゃん”トリオの結成?!とも言えるだろう】
そのほか!?ぼくが、惚れこんでいるテーブルも中谷家で活用される。このテーブルは、輪島市与呂見地区の龍昌寺の村田和樹さんによるもの。それについては、以下の記事に載せているので、ぜひ、見てほしい。
東京・羽田空港から能登空港までは約1時間、能登空港から中谷家までは約30分だ。遠方からここへ行く価値がある蕎麦と中谷家を体感することができる。機会があればぜひ立ち寄ってほしい。
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● 「そばきり 仁」“最高の蕎麦”を“最高の一枚板”で ~ 能登の新たな場所で来春再オープン 穴水町から移転 ~ |
【能登町黒川地区 中谷家の土間に設置された一枚板のテーブル】
【能登町黒川地区 中谷家について – 江戸時代中期以来黒川村庄屋であった中谷家の住宅。主屋下部分は江戸時代の前期の建築と推定され、その後、享保六年(1721)の改修で現在の形となった。】
【中谷家からは離れているが、能登町に面した海はこんなに綺麗】
【ちなみに、これがぼくのお気に入りであり…一押しの一枚板のテーブルだ】
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