ジャニーズの会見で、広報代理店/PR会社が、「記者NGリスト」を作成していたというお話しだが、これはよくあるお話しだ。
まず、そもそも「PR会社ってなに?」「PRって?」と思っている人たちもいるかと思う。一言で言うと、PRはPublic Relationsの略、日本語で言うと広報。PR会社とは、広報の代理店で、一企業の広報部門や担当者をサポートする“裏方”企業だ。
メディア/記者に関することに詳しい専門家が集まる集団、そのPR会社/広報の専門企業は、常にメディアと折衝活動を行ったり、情報を発信している。
メディアの取材を調整・実行したり、このような会見を企画・運営、プレスリリースなどを作成している会社のことである。
記者会見や、新聞記事などの報道の裏側には、必ずメディアとコミュニケーションをとっている広報担当者がいるのだ。
ぼくもその一人、フリーランス/個人事業で企業の広報をサポートしている。
日経電子版: ジャニーズ会見「NGリスト」 PR会社が作成認め謝罪 |
広報代理店/PR会社では、「メディアとはなんぞや?」というコンサル/相談的な役割も担うので、顧客企業に対して「この記者は厳しいよ」「この記者は要注意」など、そんな注意をすることは日々、当たり前のこと。
あまりにも極端に、記者/メディア側が、取材に応じる側の企業の意見を聞いてくれなかったらNG/要注意リスト、いわゆるブラックリストに入ってしまうこともある。特に今回のようなネガティブだらけで、謝罪的要素が多い会見では、そのようなリストが存在することは、おかしくないこと。
ぼくが広報代理店/PR会社 勤務だったときにも、取材前に「取材者がどんな人なのか?」「これまでどんな記事を書いてきたのか?」などに関しては、その記者に会ったり、過去の記事などから分析し、「こういう記者だから、このあたりには注意してください」「このあたりについてお話しすると記事になりやすいかもしれませんよ、話しが弾むかもしれません」などと、顧客企業にアドバイスする。
ソニー勤務時も某メディアがソニー側の取材なくして、表紙でソニーについてネガティブに書き、内容にはソニー側の取材ない内容が書かれていたことから、その某メディアは基本出禁となっていた。某メディアというよりも、その某メディアの一記者と言ったほうが正確かもしれない。
おそらく、メディア側は、今回のジャニーズのような企業側/取材対応者側に、そのようなNGリストが存在することは知っているはず。
ただ、そのリストが見られてしまったこと、リストを会見の会場に持ち込んでしまったこと、カメラに撮られてしまったこと、それはまずい、PR会社のFTIコンサルティングの管理能力が問われる。
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