2011.02: <九州>福岡県(小呂島)・長崎県(池島・五島列島)

day 87.4 森さん宅へ戻る前に…五島列島・小値賀(おぢか)の“おぢかアイランドツーリズム協会”へ ~古民家について考えてみた… 400頭の鹿が住む無人島“野崎島”へ行くのか…~

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2011年2月6日(日) – ぼくらは現在、ブロッコリーとカボチャ農家のぶうさん宅から、今日昼「まっちょった!!」「飲んじょるか?!」とぼくらを温かく迎え入れてくれた森クリーニングの森さん宅へと戻っているところ。ぶうさん(今田光弘さん)宅でのお泊りは翌日になった。(第一弾目のぶうさんとのお話しはこちら。森クリーニングの森さん宅での話しはこちら

バックパックを置いて散策中… 五島列島・小値賀(おぢか)の海…。これが本当に綺麗なんだ。深呼吸しすぎて…海の中に溶け込みたくなるぐらい静かで落ち着く…

さて、ぶうさん宅から森さん宅へと戻っているときに、ぼくらは次に行くことを検討している野崎島について考えていた。

宇久島にいたときから勧められていた野崎島だ。ここには鹿400頭のみが住んでいる。それを聞いただけでもおもしろそうだ。

野崎島について、ぼくらが気にしていることは、「野崎島でテントを張ることができるのか?」という点だった。ぼくらはおもしろさの面から、民泊ができないときは、自作宿泊型にこだわる。

また、若手夫婦がこんなバックパッカー旅をしていることから、田舎の人たちにも受けがいい(っと…これまでの多くの出会いから真剣に思っている…)。薪を集めてキャンプファイヤーをしたり、テント用のペグ(杭)を打つことはないので、その場を荒らすこともない。基本、テントを張って、寝るだけ。

野崎島を勧めてくれた人たちのあらゆる話しをまとめると、「法律的な規則はないが鹿のいたずらがあるので、お勧めはしない」、「おそらくおぢかアイランド協会(IT協会)が勧めないだろう」、「港近くに簡易トイレや水もあるが、水は飲まないほうがよい」というコメントがあった。

「まぁ、テントを張って寝るぐらいは問題ないだろう…」と思っていたが…

そもそもよく考えれば…野崎島は全島が西海国立公園に指定されている。自然公園法上、国立公園では指定されている場所以外でのテント泊ができない。

野崎島にはテントを張ることができる「野崎島ワイルドパーク自然学塾村」があるそうだが、テントで1人1泊1200円。テントにしては高いような気がする…

西海国立公園・五島列島 小値賀島。Goto Retto Ojika Islands

さぁ、森さんのところへ戻る前に…ぼくらは宇久島にいたとき、観光協会の人たちと仲良くなったこともあり、小値賀でも観光協会へ行けばまた新たな発見があるのでは?!と思い、小値賀・笛吹の港ターミナル内にあるNPO法人おぢかアイランドツーリズム協会(IT協会)(旧・小値賀の観光協会)とおぢか観光まちづくり公社の窓口へ行ってみた。営業は18:30まで。

現在、小値賀には“古民家(こみんか)”がベースとなっている5軒の宿泊施設「古民家ステイ」と1軒の「古民家レストラン」がある(2012年現在、計7軒の古民家、今夏新たに2軒オープンする予定のようだ)。古い民家の魅力を残し、“家が骨董品化”されたような雰囲気。(別途、古民家と民泊の話しはこちら

しかし、「古民家ステイ」はぼくらにとって、高額な宿泊施設。一体どんな人たちが、なにを求め“小値賀の”古民家に泊まるのだろうか…。本土から陸つながりでない小値賀までのアクセスはそう簡単ではない。

古民家を感じながら小値賀で一時を過ごす”…でも、小値賀への交通費だけでも、結構な費用がかかる…他 田舎地域にも古民家はあるだろうし…「小値賀の古民家にわざわざ宿泊しにくるだろうか」というシンプルな疑問がぼくの中にはあった。微妙な立ち位置にある「古民家ステイ」のプログラムなのかもしれない…でも、うまく広報すればなんとかなるだろうなぁ、っと職業柄感じる部分もある。

ぼくの中には、「小値賀=人情味」という印象が強い。到着早々から、交番の野田さん森クリーニングの森さん、カラオケ・メロディの弘子さんなど、みんな人情味ある人たちばかり。そんな背景から、“民泊(みんぱく)”が魅力的と感じていた。

五島列島 小値賀島の古民家ステイ。On Goto Retto Ojika Islands (Nagasaki), restored Japanese old traditional houses into a modern classic style. And, made these houses to accommodation facilities.

そんな古民家の位置づけが気になったので、どんな“層”が・どんな“興味”で、古民家に宿泊をしているのかIT協会の窓口で聞いてみたが、特にアンケートはとっていないようで、「あまり深く踏み込んで聞かないようにしている」とのことだった。

週末、カップルが泊りに来ることが多いそうだが、具体的に宿泊者が何に興味を持ち、どのような目的で小値賀に来ているかはわからないそうだ。古民家を活用した事業は2010年9月に、国や県の補助金を受けて始まったばかりで、まだ何とも言えないところがあるかとは思うが、民泊や古民家など宿泊者からアンケートをとっていないことには少し驚いた。

実際宿泊したお客さん/第三者である訪問者から客観的な意見を聞かないと、「進化」しないのではないだろうか…と疑問が増えてしまった…

ちなみに古民家に改築される前の家は、持ち主/所有者から町に寄付されたもの。その後、国や県から総額2億円以上の補助を受け、町がこれら築100年以上の民家を“古民家”に改装した。

この古民家を活用した宿泊事業「古民家ステイ」や「古民家レストラン」を行っているのが、おぢか観光まちづくり公社だ。古民家は確かに人気上昇中でアイディアも素晴らしいと思う。しかし、場所が場所だ…。果たして、投資のもとは回収できるのだろうか…

ちなみに、小値賀には“小説”を書いている人がいるとのことだった。

また、この島には、パン屋さんがない。“パン屋さん”…ここにもニーズはありそうだ…(続く

<前回のエピソード 『day 87.3 ブロッコリーの“ぶうさん”と初対面 五島列島・小値賀で』>

<次回のエピソード 『day 87.5 森クリーニングの森さん宅へ戻る愉快な民泊「汽車、汽車、しゅっぽ、しゅっぽ、しゅっぽ…」っと、よくわかならいタイトルの意味…』>

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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