2011年4月3日(日) 熊本県苓北町 – ぼくら田舎バックパッカー夫婦は下田温泉のさくら公園を後にし、天草半島の北へと向かう。向かった先は、苓北町(れいほくまち)だ。
さて、前回のストーリーで「バックパッカー歩き旅と クルマ旅の違い」を語り、北海道出身のハイエースのクルマ旅人 二階堂隆夫さんと別れたばかりだったが…(前回の話しはこちら)
天草郡苓北町 富岡港へ
この日も、またまた二階堂さんと別れ、バックパック/リュックを背負って、歩き旅に切り替えているわけだが…それもつかの間だった。
バス停をさがしていると、早速、二階堂さんからメールが届いた。
「イカをもらったよ」とメールが入った。
イカと言っても、あのアオリイカだ。
「おー!何というタイミングなんだ!」と思い、「今ちょうど富岡港へ向かうバス停を探していたんですよ」と返信する。
ぼくらバックパッカーが富岡港に到着するやいなや、二階堂さんにメールで連絡すると「すぐに行きます」と返信が届いた。
二階堂さんとぼくらのやり取りは、ほとんどがメールベースだ。旅の際、お互い、緊急事でなければ、通信費用をかけたくない。
ということで…早くも二階堂さんと3度目の再会となる。
アオリイカのバター焼きをそこで調理するか?!
早速、「このアオリイカを食べよう!」ということになり、二階堂さんのクルマにあるフライパンとカセットコンロを活用して、料理上手の結花がアオリイカをバター焼きにする。
ぼくと二階堂さんはこのあたりの海岸沿いでウニを獲っていることを知り、そこへと向かった。
そこでは多くの人がウニを獲っていた。ここらでは、バフンウニという種類のウニが獲れるようだ。
バフンウニとは小さめのウニで、通称 ガゼとの呼ばれる。馬の糞に似てるから、“馬糞”ウニとなったそうだ。
漁業権を年間3500円で購入すれば、年間、なにを捕っても良いとのことだった。
ほとんどは、漁協に卸すことはせず、自分たちが食べる分や、県内外にいる子どもや親戚に送る分だけ捕っている人たちが多いとのことだ。
「これらウニは酒のつまみ。焼酎のつまみだよ」と話すおじさん。このおじさんから、なんとも贅沢なアワビまでいただいた!
自分らが食べる分だけ食材を確保できる田舎/地方…つくづくいいなぁと感じる。
ウニ獲り見学を終えて、二階堂さんのハイエースに戻ると...
なんと!結花ちゃんは二階堂さんが「おしっこをこぼした」という...場所で料理をしているではないか!(そのストーリーに関してはこちら)
二階堂さんはあえて教えてくれていたのに、なぜそこで料理をするんだ...結花ちゃんや?!
「結花ちゃん、それはまずいんじゃない?!」と、なんでいつもこうなんだ...と考え込むぼく。
テント/野宿スポット探し – テント泊の魅力とは?
今日という日はあっという間...ぼくらバックパッカー夫婦は今晩、テントを張れる場所を探し始めた。
田舎/地方で普通の野営場へ行く選択肢もあるが、そこではその地域の人との出会いがないのだ。
迷惑にならない程度な場所に野宿/テント泊することで、「なんか、面白そうな人たちがいるなぁ」と思われれば、そこから会話が始まる。それが、テント泊の魅力だ。
今夜は…富岡海水浴場でテント泊
苓北町の富岡海水浴場にある建物と駐車場前あたりにテントを張って一泊することにした。
今夜はアオリイカ、トン汁、浜防風(ハマボウフウ)などの食事を、海岸にあったベンチとテーブルで楽しんだ。
また今夜も二階堂さんと飲みながら話そうと思ったら、早速、地元出身の阪本宏さんとの出会いがあった。
阪本さんはクルマがないそうで、ここのあたりを自転車で散策していたそうだ。
ちょっとした立ち話しだったが、バックパッカー旅の背景、会社や都会生活から離れた理由などで話しは盛り上がり、今晩の夕飯に阪本さんも参加することに。
阪本さんはずいぶんと薄着だ。以前、京都にいたときは寒くて、しょっちゅうダウンを着ていたそうだが、天草に戻ってから、ダウンを着ることはほとんどないそうだ。
確かに、天草は暖かい。日中、日向で立ち話をしていると日焼けしてしまう。
二階堂さんが早速、阪本さん用の折りたたみ式のパイプ椅子を持ってきた。
阪本さんも昔、バックパックを背負って旅をしていたそうだ。当時、その“種”の旅人は「カニ族」と呼ばれていた。
ぼくらのリュックは縦に長いが、カニ族・旅人のリュックは、カニのように横に長かった。ちなみに、鉄パイプ式のリュックは、カニ族の後。
テントはダンロップ製のものを活用。未だにシュラフも持っているそうだ。
阪本さんは苓北町にUターン前、京都に住み、高速道路などに設置されている電光掲示板の修理・電灯の交換関連の仕事をしていた。退職し、実家がある天草に戻ってきたそうだ。
阪本さんは60歳で独身。その当時、「独身貴族」という言葉が流行ったそうで、同世代で結婚をしていない人が多いそうだ。
そして、話しはぼくのことにも…
二階堂さんと阪本さんは、「ソニー」など東京での会社生活を離れ、こんな風にバックパッカー旅するぼくらに「その一歩はスゴイと思うよ」と関心してくれた。「安定」を考えると、その一歩を踏むことは難しい、っと…
周囲の人は、あらゆるアドバイスを言うし、「将来の安定」を考えると、多くが“ネガティブ”だ。それに聞き、飲み込むと、都会から離れることはできなかっただろう。
でも、結局のところ、何事も「やってみないとわからない」のだ。アドバイスを聞くのは良いが、それを実行するか・しないかは、自分次第。物事はある程度 楽観的に考えなければ、人生、自分の意志で“自身の道”を進むことは困難だ。
自身の精神、考え方が、自身の行動を制すことがほとんどだ。
お二人がそこに関心してくれるのは嬉しいのだが、まだまだ、これからの道は漠然としている。
今後、どうなることやら...
そんなこんなで、ぼくらは、ここ富岡海水浴場で、飲み食いしながら、交流を楽しんだ。
阪本さんはその夜、一時的に自宅へと戻り、大変ありがたいことに、瓢箪(ひょうたん)で炊いたご飯、その他おつまみを、ぼくらのために持ってきてくれた。
そして、なんとも嬉しいことに、明朝も差し入れを持ってきてくれるとのことだった!
ちなみに、ここ富岡海水浴場は8月になると、多くの人でにぎわうそうだ。
どこでも賑わうときは野宿/テント泊は難しいだろう。まぁ、遅い時間のテント泊、早朝撤収であれば、なんとかなるだろうが…(富岡海水浴場の場所はこちら)
これだけ楽しんだのに、時間はまだ19:00前だ。
この夜、ぼくらは富岡海水浴場で、早い時間帯から睡眠についた。(続きはこちら)
<前回のストーリー 『day 101 熊本県天草市下田温泉 バックパッカー歩き旅とクルマ旅の違い』>
<次回のストーリー 『day 102 熊本県天草郡苓北町で松野さん夫婦との出会い ~ 「味噌汁飲む?」から始まった豪勢な1日の始まり ~』>
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