【写真: 映画「人生、いろどり」のラストシーンに出てくる江田家族の山ロケ地 アート「もくもく」にて。上勝町全体を撮影したいならここへ】
最近、徳島県上勝町(かみかつちょう)と神山町(かみやまちょう)へ“イナ旅”してきた。
両町とも山を越えて隣町。実は、ここ2年で、上勝町へ行くのは今回で4回目。
今回、上勝へ行く前に、映画「人生、いろどり」の試写会へも行った。
上勝町が「人生、いろどり」として映画化されることを知ったのは、2度目に上勝町へ行った2011年6月のとき。撮影真っ最中のときだった。
上勝町が、“葉っぱ”を料理の“つまもの”として販売する、“葉っぱ”ビジネスを展開していることを知ったのは、神山町から、山を越えて、初めて、上勝町にたまたま辿り着いたときだ。
上勝町は「日本で最も美しい村」連合の一つの町でもある。映画「人生、いろどり」は、9月1日から、地元・徳島県内で先行上映されている。
上映初日、徳島県のシネマサンシャイン北島・徳島ホールにて、1994年に週刊少年ジャンプで連載されたマンガの実写映画「るろうに剣心」や、高倉健さん主演のクルマ旅の映画「あなたへ」を抜いて、「人生、いろどり」がトップとなった。
全国での公開は、今日9月15日(土)から。「シネスイッチ銀座」や「横浜ブルク13」では、主要俳優陣や監督の舞台挨拶も予定している。
まず始めに「あの上勝町の葉っぱビジネス…テレビで見たことある。あれっておばあちゃんが葉っぱを売ってるビジネスでしょ」や「おばあちゃんの葉っぱビジネス=お年寄り向けの映画でしょ」と思っている人たちへ、一つ伝えたい。
【日本の棚田百選「樫原の棚田」映画「人生、いろどり」のシニアカーの坂が撮られたロケ地近くだ(徳島県上勝町)】
この映画は、老若男女 誰もが見るべき実話に基づく内容で、“親近感”がある映画だ。
特に「これから 自分の人生を方向転換したい!」「やってみないとわからないし、これから新たに“これ”をやってみよう!」と思っている人には、ものすごく向いている映画だと、ぼくは思う。
おばあちゃんやおじいちゃんだけを対象にした映画ではない。
映画の登場人物の年齢が、ぼくらより上なので、「映画のイメージは、上の世代の映画だ!」と思ってしまいがちだが、それは違う。
自分のこれからと照らし合わせて、年齢問わず、若い人たちも見るべき映画だと思う。
【2011年10月下旬に上勝町で開催した「棚田サミット」にて】
上勝町の“葉っぱ”って言うけど…なにそれ?
上勝町は、“葉っぱビジネス”で有名な町。この“葉っぱ”は、料亭の料理、少し高級な居酒屋料理…いや今では普通の居酒屋料理の一品などに添えて使われているのではないだろうか…お刺身など様々な料理に添えて、料理を彩っている。
一般的に、“つまもの”と呼ばれるものだ。
料理を彩る葉っぱによって、料理の見栄えが違ってくる。“いろどり”農家さんが出荷する葉っぱは、もみじ、柿、南天、桜、蓮(はす)などの葉っぱ、黄金ヒバなど、四季によって、葉っぱの色が異なるので、出荷される葉っぱの種類も違ってくる。映画でもあるように、ハウスでも木が大切に育てられている。
【赤柿葉を綺麗にパッケージ化 これを農協へ運び、葉っぱが全国へと出荷される。ちなみにこれは映画にも頻繁に出演した。いろどり農家の高尾晴子さんの出荷を手伝ったときに撮影したもの】
映画「人生、いろどり」は、その立ち上げ当時の出来事を描いたもの。先月、映画公開前に、「人生、いろどり」を試写会で見に行った。映画は、実話に基づく映画で、(何度も言うが)“今後の自分の人生”と照らし合わせてみるといいと思う。
“葉っぱ”を売る…その創造力もすごいが、それよりすごいのが、どのようにして町の人々を説得して、“葉っぱビジネス”起業させたのか、という点だ。
【映画「人生、いろどり」で「そうだ葉っぱを売ろう」と提案した彩発祥の集会所前(徳島県上勝町)】
その辺に落ちている“葉っぱ”を見て考えてみてほしい。「そうだ!葉っぱを売ろう!」と思えるだろうか…そしてそんな提案をした人に「よし!売ろうよ!」と思えるだろうか…
映画で徳本輝雄(藤竜也)が言うように、「そこらに落ちている葉っぱが売れたら、御殿が建つわ!」「いくら貧乏でもやれることと、できんことがあるわ!」と反対もある。
【映画「人生、いろどり」 パンフレット。「当たり前の毎日が、“葉っぱ”との出会いで色付き出す!」「自分はどんなことで色付くのか…」映画を見て感じることは沢山あると思う】
しかし、そこには、「やってみないとわからない!」「なんとしてでもこのビジネスを起業させ軌道にのせる」という起業側の強い意志がある。この映画を見ていると、「よし!私もなにかやってみよう…やるぞ!」と少しでもなると思う。そんな風に、自分の今後について、深く考えさせられる映画だ。
【(左から)いろどり滑川里香さん、バックパッカー結花、いろどり社長の横石知二さん、いろどりの関麻里さん、ぼく(バックパッカー 中川生馬)。映画「人生、いろどり」公開前に株式会社いろどりを訪問(徳島県上勝町)】
映画のパンフレットには「当たり前の毎日が、“葉っぱ”との出会いで色付き出す!」と…意味深な言葉が書かれている。
上勝町へのバックパッカー×クルマ旅。事前に観ておきたいDVDと本。 |
この映画の場合は“葉っぱ”だ。自分の場合「なにで“色付き出す”のだろうか」を考えたくもなる。
ただ、率直に言うと、「人生、いろどり」は当時の話しを、かなり簡潔にまとめすぎていると思った。実際、上勝へ何度も行ったぼくの感想では、「もうちょっと長くしても、飽きないし、みんなの心にもっと響くんじゃないかな…」と。
ただ、この簡潔さが、「もっと上勝町の“葉っぱ”や上勝町での暮らしについて知りたいから、上勝町へ一度行ってみようかな…」と思うきっかけになるかもしれない。そうなれば、大成功ではないだろうか。
![]() |
徳島県上勝町の「市宇の棚田」 上勝町の“天空にある”…「市宇の棚田(いちうのたなだ)」で休憩中。「市宇の棚田」の話しはこちら(徳島県上勝町旭地区) |
この映画をきっかけに、上勝町へ一度でもいいので足を運び、現地の人たちと交流すると、より今後の人生について“勇気づけられる”ことが沢山あると思う。実際、ぼくらバックパッカー夫婦がそうだった。
株式会社いろどりでは、研修プログラム/インターンシップを実施しているので、インターンシップに一度参加するのも貴重な体験になる。ちなみに、ぼくら夫婦も、このインターンシップに参加している。(いろどりのインターンシップに関する情報はいろどりのホームページ⇒こちら)
![]() |
●「人生、いろどり」の一メインロケ地・雑貨屋 石本商店。映画をきっかけに再オープン。現在は喫茶+レストラン。ここにきたら、スパイシーカレーを食べたい。そして、石本商店のシェフ谷本徹さんが作った地図「上勝くるくるまっぷ」を活用して、上勝を散策したい。 |
初めて上勝町へ行ったのは2010年12月。上勝町が“葉っぱビジネス”で盛んなことなんて知らず、たまたまこの上勝町に辿り着いた。
ぼくらは夫婦揃って、バックパックを担いで、神山町から山を越えて、上勝町へ、1日半かけて、長い山越えをした。大抵、登りで、疲れてくると、「山の頂上見えているのに、まだ頂上に着かないのか」と考え始めることがほとんどだと思うが、上勝町への下り道は永遠と続いた…
しかもその当時は12月。頂上に着くと、霧深く…途中、道を聞いた人によると、「上に行くと零下になって寒くなるぞ」というアドバイスもあった。下り道は砂利道が多く、雨水が流れるほどの悪天候。しかも夜になるととんでもない土砂崩れにも遭遇してしまい、二人の頭の中は真っ暗だったが、ようやく上勝町に辿り着いた。(その当時のストーリーはこちらから)
そんな“山越え”の出来事に懲りず…次に両町へ行ったのは、2011年6月。「悪天候で、上勝町を流れるダイナミックな勝浦川(かつうらがわ)や山越えシーンを写真で撮れなかったし、また両町へ行きたい。しかも再度山を越えて?!」と、神山町と上勝町へ行ったのだった。
山を越えたぼくらバックパッカー自身のエピソードはもちろん、山から流れる巨大な岩がゴロゴロと転がり、上勝町の中心を流れるダイナミックな「勝浦川(かつうらがわ)」と奥深い山々が深く印象に残っていた。「深い自然に惹かれて…そしてあそこには何か面白そうなことがある」が2度目に、上勝や神山へ行くきっかけだった。
その時に、神山では、ぼくらと同世代で薪生活をする人と、上勝ではぼくらと同じ鎌倉出身の夫婦や、いろどりの人と出会った。(まだこのあたりのバックパッカー記録は載せていないが…)
次からはこの“つながり”がきっかけで、上勝町へ行くことになった。
当時、今後、田舎旅と田舎のライフスタイルを軸に、あらゆる取り組みをしていこう!なんて考えもしていなかったので、今回、またまた…上勝町へ行き、今後活用するための撮影をしてきた。
ぼくらを知っている人たちは、「このバックパッカー夫婦…一体何度上勝へ来たら気が済むんだ!そんな来るなら、ここに移住してしまえばいいのに!」と思っているかと思う。
現地でのライフスタイルに関しては以前、株式会社いろどりをとおして、インターンシップを受けたときに、いろいろなライフスタイルで人生を過ごす方々を撮影させてもらった。その他、田舎旅スポットもだ。
【徳島県上勝町 映画「人生、いろどり」ロケ地 竹中ファーム近くの「樫原の棚田」】
それにしても不思議で…たまたま通り過ぎた上勝町がこんなに有名になり映画化されるとは思ってもいなかった。
それに、ぼくらが2011年1月下旬から2月上旬に行った長崎県池島(いけじま)は来年、「池島譚歌(いけしまたんか)」として映画化される。池島の炭鉱は、九州最後の炭鉱だった。行った田舎がこんなに有名になるとは…偶然だろうか?!(池島でのストーリーはこちら)
ちなみに「人生 いろどり」に出演している俳優陣も豪華でかなりのベテランたちばかり。吉行和子さん、富司純子さん、中尾ミエさんなどの女優陣。
いろどりの社長の横石知二さん役を演じるのは、平岡祐太さん(映画では江田晴彦)。主役の徳本薫役を演じる吉行和子さんの旦那・徳本輝雄役を演じるのは、藤竜也さん。葉っぱビジネスが立ち上がる前、不況で上勝町を去るのは針木さん役を演じる大杉漣さん。
映画の主題歌「ヘヴン」を手掛けるのは、サザンオールスターズのキーボーディストでもある原 由子(はら ゆうこ)さん。
【お世話になったいろどり農家の高尾晴子さんとも再会。映画「人生、いろどり」のエキストラで沢山出演していた高尾さん(徳島県上勝町)】
既に全国では、「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(織田裕二さん主演)、「るろうに剣心」(佐藤健さん主演)、「あなたへ」(高倉健さん主演)が公開されていて、全国的にヒットしている。
そして、「人生 いろどり」と同日に、「バイオハザードV:リトリビューション」(ミラ・ジョヴォヴィッチさん主演)、「白雪姫と鏡の女王」(ジュリア・ロバーツさん主演)、「ヴァンパイア」(ケヴィン・ゼガーズさん主演、蒼井優さんも出演)なども公開される。
映画として「人生、いろどり」がどのくらいヒットするか楽しみだが、「人生、いろどり」は実話がベースとなっている映画。実際、現実にあった話しなので、より“親近感”があるのではないだろうか。
この映画をとおして今後の自分の人生に対して思うことなど、沢山あるのではないかと思う。
上勝町で薪生活をする中村修さん。去年、初めて出会った時、電気代は332円、今年訪問したときは322円。水道代は山から水をひいているので無料(自分で管理するのみ)。
そんなライフスタイルを送る人も田舎にいる上勝町は、“いろどり”や“葉っぱ”だけでなく、おもしろいライフスタイルを送る人や、田舎旅スポットが沢山ある。写真のとおり、昔の日本、故郷を思い出すような景観も多くある。
また、昨日も書いたが、今回、またまた神山町へも行ってきた。(昨日 載せた内容はこちら)今年4月下旬にも行ってきた神山町。
その翌月、風力発電に関する内容をアップした神山町だ。(その話しはこちら)その時は、風力に関する話しばかりだったが、神山には“元気”で個々が独立した個性と価値観を持ったぼくらと同世代の若者たちがいる。
行動を起こし、時にはチーム一丸となってあらゆる活動に取り組む。県外の会社が神山町に“サテライトオフィス”を設置していることで有名になっているが、神山町は、それ以上に“おもしろい”。そんな彼らのライフスタイルや神山町の田舎旅も別途 紹介していこうと思う。
上勝町と神山町でのライフスタイルに関するストーリーと田舎旅スポットについては別途、紹介してきたいと思う。両町とも…おそらく違った切り口での内容になってくると思う。
【上勝町の中心を流れるダイナミックな勝浦川(かつうらがわ)で。結花のサンダル一足が流されてしまった。(徳島県上勝町)】
それでは、映画「人生、いろどり」を見て、今後の自分が主役となり輝ける人生について考えてみよう。(続きはこちら)
<次回の映画「人生、いろどり」のロケ地ストーリー: 映画「人生、いろどり」ロケ地 天空にある『市宇の棚田』 ~ 人生…「自分に嘘をついたまんまはつまらんで」 ~>
ブログ村ランキング参加中!クリックをお願いします!
Please click below icon for a blog ranking
こちらクリックを!
![]() |
お知らせ:『田舎バックパッカーハウス』をオープン!日本初の“住める駐車場” 能登半島にある小さな田舎町<石川県穴水町川尻>にシェアハウスとオフィス、コワーキングスペース、住める駐車場/車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も! |
![]() |
【お知らせ】牡蠣<かき>販売のサポート開始! 水揚げ直後の牡蠣<かき>があなたの手元に最速翌日届く!能登半島の“奥” 石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>を購入!鮮度抜群なので、牡蠣ならではの臭みなし! |
この記事へのコメントはありません。