day 46.1 徳島県 伊島 稼ぐ若手爽やか漁師たち ~バックパッカーが見て聞いた漁師の魅力~

2010年12月10日(金) – (前回の話しに引き続き)ぼくら田舎バックパッカー夫婦は、徳島県の伊島(いしま)で、離島振興・役員の川西勲(かわにしいさお)さんから話を聞いている。

伊島での漁の話になった。伊島には高級魚が多いが、外から国内に安く同等の魚が輸入され、厳しい価格下落と対面しているそうだ。

漁業の収入の魅力は捕った魚の量で決まる。自分で捕ってきた魚を漁協に仕入れ、組合が伝票を渡す。この伝票に書かれている金額が給料となるのだ。「若者には体力がある。10日で20万円ほど稼ぎ、月60万円稼ぐ」と言う。

伊島周辺で捕れる代表的な魚介類は、アワビ、サザエ、ウニなどだ。9月~5月の間、伊勢海老も捕れる。(本当にまれな話しだとは思うが)多い時は「1日で40万円稼ぐ人もいる」と話す。

漁業では捕れる分だけ、収入が得られる。これが「漁師の魅力」と続ける。(もちろん自身の稼ぎから、船のガソリン代などの経費は自己負担だ)

坊勢島に行ったときも漁師の稼ぎについて聞いた。坊勢島に行くまで、ぼくの中では、漁業含め第一産業の仕事は、「儲からない」という勝手なイメージがあったが、「(高級な海の幸の単価は下落している…とは言っていたが…)「漁業って意外にも都会のサラリーマンよりも稼いでいるなぁ」と思い始めた

徳島県 伊島 今日は大漁!素潜り漁師7日目にして、今日、「師匠」の漁獲量を抜いた!
On Ishima island in Tokushima pref., there are a few young skin diving fishermen. Today, this young fisherman caught more shellfish than his “teacher” friend. Today was his 7th day as a skin diving fisherman.
*Ishima island is located on the easternmost of Shikoku (Shikoku is the smallest of the four main islands of Japan, located south of Honshu and east of the island of Kyushu).

川西さんは、絵を描くことも好きだ。故郷「伊島」で捕れる伊勢海老や魚の絵をデザインしたハガキを4年ほど、描き続けている。絵ハガキをとおして、伊島をPRしている。

小松島(こまつしま)から答島(こたじま)まで送ってくれた画家の銭谷誠(ぜにや まこと ※本名は「ぜにたに」)さんも同じような考えの持ち主だった。これまで、約800枚の葉書を描いたそうだ。一枚、50円で、定期船の待合所で販売している。(銭谷誠さんとの出会いはこちら

徳島県 伊島 川西勲さんの絵はがき。伊島で捕れる魚をはがきに描いて地元をPR
On Ishima island in Tokushima pref., Mr. Isao Kawanishi, a fisherman and one of board members of Japan’s Remote Islands Development Organization, promotes Ishima by drawing its special local products such as fish and flowers on post cards. He has continued this work for 4 years and made about 800 cards.

島のちょっとした生活の話になるが、島民は島の生ゴミをどう処分するかなど、細かい対策を練らなければならない。たまに水道施設の管が詰まることもあるようで、担当を決めて公共施設の管理を個々で行う必要がある。本土にいれば、施設の従業員が管理を任されているが、島では島民が交代制で、様々な担当を決めて、島の施設を管理するのだ。

お年寄りの診療は、インターネットを経由して、血圧データなどの情報を送り、遠隔で行っているそうだ。そんな話を聞いていると、ふっと…衛星インターネットを活用した遠隔医療のプロジェクトを広報ていたことを思い出す。

こんな話をしているうちにわかったが、川西さんは、四国本土の答島と伊島を往復している定期船の会社の社長でもあるそうだ。羽が折れた鳥にも餌をあげて面倒をみている優しい川西さんだった。

川西さんの船が停まっていた港での会話後、ぼくらは漁協に行き、川西さんは漁協に設置されていた巨大冷凍庫から、カワハギの乾物を出し、本来30円のところ、無料でぼくらに分けてくれた。ぼくらの財布には、細かいお金が入ってなかったのだ…

徳島県 伊島 川西勲さんから鮍(カワハギ)の乾物をいただいた!今夜は鮍を炙った夕飯だ!
On Ishima island in Tokushima pref., Mr. Isao Kawanishi gave us dried threadsail filefish for free. This will be our dinner tonight!

川西勲さんは早朝3時に漁網(ぎょもう)を捕りに行くために、家へと戻り、休息をとる。

ぼくらは引き続き、伊島を散策。港の反対側に位置している山へ行く予定だったが、そろそろ日が暮れるので予定を変更し、ぼくは1人、伊島の隣に浮く二つの島、前島(まえじま)、棚子島(たなごじま)へと向かった。

結花は、伊島郵便局前の芝生に張った、ぼくらのベースキャンプ地の移動式住居「テント」へと戻った。

徳島県 伊島の隣に浮く二つの島の前島(まえじま)、棚子島(たなごじま)へ行ってみた。透き通る海…かなり綺麗…驚くほどの透明度だった。
There are Terajima and Tanagojima islands by Ishima island. Ishima and Terajima are connected by a bridge. There is only warehouse on Terajima. There is no one living on these two islands (deserted islands). When I went towards Tanagojima, I noticed how clear the ocean in Shikoku is…

今日は12月7日だが、12月14日~18日は満月なので休漁日

アジ、サバ、イワシ、イカ、秋刀魚(さんま)などは、光に集まる習性をもっている。これら魚を釣る場合、夜、海に光を照らして魚を捕る漁法が使われる。

しかし、満月の場合、月明かりで、光が分散してしまい、周囲が明るいと集魚灯(しゅうぎょとう)の効果が薄れる。そんな背景から、満月の夜は、休漁日となるそうだ。

夜、たまに海に光を照らして釣りをする人を見かけるが、それは光で魚を寄せ付けるため。また、集魚灯には昔、火が使われていたが、最近では蛍光灯やLEDが活用されている。ちなみに素潜り漁師は基本、土日がお休み。

(前回の投稿にも書いたが)この島の商店では、冷凍のアオリイカ1キロが1500円、伊勢海老1キロが2,500円で売られていた。比較的安そうなので、家にメールをする。ついでにぼくと結花の両親や家族との顔合わせの日程についても確認メールをした。

漁港周辺へと戻ると、エンジンのバッテリーが上がってしまいバッテリーを充電していた川西祐作(かわにし ゆうさく)さんと会った。昨日会った若手漁師の一人だ。

祐作さんは徳島の高校卒業後、大阪のマリンスポーツの専門学校に行ったが、自身の想いとダイビングが一致してなかったため、地元の伊島へ戻り素潜り漁師になったそうだ。彼はフレンドリー、穏やかで、爽やかな素潜り漁師。もう少し、祐作さんとも話してみたかった。それにしても、伊島には「川西」という名前の人が多いなぁ… みんな親戚なのだろうか。

伊島では、酸素ボンベを装備したアワビ、ウニなどの悪質な素潜り漁を防止するために、スキューバダイビングを禁止している。

理由は単純で、ボンベなどをすると、魚介類を捕りすぎてしまい、海の幸がなくなってしまうため。しかし、島の地形などを活かし、ダイビングをとおしたツーリズムも実施して、島のあらゆる側面を活かした観光業の展開を実施するのも面白そうだろう。

この日も風が強く、中々バーナーに着火できず、夕飯を作るのに少し苦労した…

さて、ぼくらは明日、午後の答島行きの定期船の時間まで、引き続き伊島を散策する。伊島を出発して、次は「どこか…」へと向かう。(続きはこちら

<前回のエピソード 『day 46 徳島県 伊島離島振興・役員の川西勲さんとの出会い』>

<次回のエピソード 『day 47 徳島県 伊島小さな島に大きな『湿原』』>

徳島県 伊島 川西祐作さん。船からピース!
徳島県 伊島 今日はいくらになるだろうか。「若者には体力がある。10日で20万ほど稼ぎ、月約60万円稼ぐ」、伊島周辺で捕れる代表的な魚介類は、アワビ、サザエ、ウニなど。9月~5月の間は伊勢海老も。多い時は「1日で40万円稼ぐ漁師もいる」と、漁師で離島振興・役員の川西勲さんは話していた
On Ishima island in Tokushima pref., young skin diving fishermen at fishery cooperative, “how much will be our catch today?” & Well known shellfish caught by fishermen on Ishima are abalone, turban shell, and sea urchin. Between September to May, crawfish can be caught around the sea of Ishima. “For 10 days of fishery, some of them make about JPY 200,000 (USD1,800). Young fishermen have more body strength. Some of young fishermen make JPY 400,000 (USD 3,800) at maximum within one day,” according to Mr. Isao Kawanishi, a fisherman and one of board members of Japan’s remote Islands Development Organization.
徳島県 伊島 アワビなどの貝類が沢山捕れた
On Ishima island in Tokushima pref., young fishermen catch mainly shellfish, such as abalone and turban shell.
徳島県 伊島 漁協で、今日捕れた貝類を卸す
On Ishima island in Tokushima pref., young fishermen caught mainly shellfish such as abalone and turban shell. Fishermen distributing shellfish to fishery cooperative of Ishima are getting ready to be paid a certified check. Fishery cooperative issues a certified check with fish price written on according with daily catch of each fisherman.
徳島県 伊島 3人の若手素潜り漁師たちが伊島に戻ると、捕れた魚介類の鮮度を保つために、まず今日捕れた魚介類を漁協に卸す。その後、片付け含め、明日の準備を開始する。
On Ishima island in Tokushima pref. Japan, as soon as they arrive at the port, they first bring today’s catch to the fishery cooperative (as you see photos above). After the cooperative issuing today’s check to fishermen, fishermen prepare for work tomorrow, such as washing and drying their wet suit with fresh water, etc.
徳島県 伊島 3人の若手素潜り漁師たち。バッテリーがあがってしまったエンジンを点検中。
Young skin diving fishermen on Ishima island in Tokushima pref. Japan are checking ship’s engine. Unfortunately, ship’s battery ran out today.
徳島県 伊島の隣にある前島(まえじま)。この島には倉庫のようなものがあったのみ
There is Maejima island right next to Ishima island in Tokushima pref. No one lives on Maejima but there are a few warehouse which are used for fishery of Ishima.
徳島県 伊島の漁港
Fishery harbour on Ishima in Tokushima pref. (photo taken on Maejima island which is located right next to Ishima).
徳島県 伊島の隣にある前島。20メートルぐらいの橋でつながっている。
Maejima island is connected to Ishima by a 20 meter concrete bridge.
徳島県 伊島の隣にある前島(まえじま)。この島には倉庫のようなものがあった。ゴミを焼却している跡もあった
A warehouse on Terajima island. It is used for fishery for Ishima island. On Terajima, people burn their garbage in a large hole in the ground.
徳島県 伊島の隣に浮く二つの島の前島と棚子島(たなごじま)の間
Photo of rocks and the ocean between Maejima and Tanagojima islands.
徳島県 伊島の隣に浮く前島で撮影。隣には棚子島(たなごじま)が浮いている。クリアアサヒの発泡酒を飲みながら散策中
Exploring Ishima and Maejima islands with “Asahi Clear,” a low-malt beer or happo-shu. Photo is taken on a rock between Maejima and Tanagojima islands.
*Ishima island is located on the easternmost of Shikoku (Shikoku is the smallest of the four main islands of Japan, located south of Honshu and east of the island of Kyushu).
**Maejima and Tanagojima islands are located by Ishima island. Ishima and Terajima are connected by a concrete bridge. There is only warehouse on Terajima. There is no one living on these two islands; Maejima and Tanagojima are deserted islands.

<前回のエピソード 『day 46 徳島県 伊島離島振興・役員の川西勲さんとの出会い』>

<次回のエピソード 『day 47 徳島県 伊島小さな島に大きな『湿原』』>

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日本の田舎/地方をバックパッカー旅する中川 生馬(なかがわ いくま)。バックパッカー✖ハイエースがベースの“動く拠点”(ファミリーワゴンC)で、聞いたことがない田舎を旅して、そこでのライフスタイルを探求する。ときには、飛行機、電車、夜行バス、スクーターなどの乗り物のテクノジーも活用。   旅先は基本、これまで聞いたことがない田舎/地方のマイナースポット。 小学校・中学校のころ、社会科で使用していた帝国書院の地図をパッと開き、「ここは聞いたことがない!」と思た場所。途中、『ここもいいねぇ~』と“気になるスポット”を見つけたら、寄り道して、“気になるスポット”も探求する。トラベルスタイルは自由奔放。   基本、旅先の事前調査などはせず...現地の人に話しかけながら、一歩づつ進む。   約10年間の東京や鎌倉での会社中心の生活を経て、2010年10月から、会社中心以外の新たなライフスタイルを探求したく、都会での生活を離れ、“聞いたことがない”日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅へ。   「自分が過ごしたいライフスタイルは、これまで過ごしてきた場所以外にあるかもしれない、自身で体感したい」「ライフスタイルやワークスタイルにもっと選択肢はないのか?」という疑問を抱き始め、旅歩くことを始めた。旅先の田舎で出会う人々とコミュニケーションをとり、より自身に合いそうな田舎でのライフスタイル(暮らし方)を探す...   仕事面に対しては『約10年、企業で培ったスキルをフル活用、今後も仕事して学んでいくから、仕事はなんとかなるだろう!』という楽観的な考え方。バックパッカー旅への初めの一歩を踏み出す。   気になる...知らない...スポット...日本の“マイナー”スポットだからこそ発掘しがいがあるのだ。「日本のマイナーな田舎/地方を発掘、そこでのライフスタイルも実感する、そして人生/ライフスタイルの選択肢は幅広いことを多くの人に届ける」ことを、ぼく自身を軸に発信する。   ITベンチャー、国内独立系最大手の広報代理店 共同ピーアール株式会社や、電機とエンタテインメント世界大手企業 ソニー株式会社などで広報職を経て、フリーランスで独立。   2013年5月、能登の岩車(石川県鳳珠郡穴水町)に移住。大抵、ぼくと同年代であれば、“仕事ありき”で移住することが多いが、『自身のスキルと現在のテクノロジーをフル活用すればなんとかなる!』という、漠然とした根拠と楽観的な考え方から二歩目を踏み出す。   移住後、自身のスキルをフル活用し、東京のベンチャー起業・地方/田舎の小規模企業などの広報、ライター、執筆・撮影・基盤構築含めたウェブ制作、海外の著名人への取材依頼・現場取材・ラフ原稿執筆含めた取材コーディネート、ブロガーとして活動を開始。 能登では、地元の人たちと連携して「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」、「田舎旅するショッピング」として地元の海産物の販売サポートなども行っている。   フリーランスや田舎バックパッカーとしての主な持ち物は...テント、寝袋、自炊道具、衣類など生きるために必要な道具。そして、メモ帳、スマートフォン『Huawei Mate9』、タブレット『Surface Pro 3』、ミラーレス一眼レフカメラ『ソニーα6000』、一眼レフカメラ『キャノン7D』、ICレコーダーなどのIT/ガジェットグッズ。   鎌倉の深沢中学校卒業後、1994年、15歳のときに1人、アメリカ・オレゴン州のValley Catholic High School(バレー・カトリック高校)へ。半自給自足生活をする家族と3年間暮らす。2001年に同州・オレゴン大学を卒業。約8年弱のアメリカでの田舎暮らしを経て、帰国。   現在の拠点は能登の岩車(石川県鳳珠郡穴水町)の古民家(家賃1万円)と、ハイエースがベースの“動く拠点”『ファミリーワゴンC』。家族3人で暮らしている。1979年生まれ。   働き方/ワークスタイルは基本『とにかく自由奔放』で、いずれ、常に移動して暮らすことが定住のような『遊動民』的なライフスタイル『移動型定住』を目指している。  

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