2010年11月10日(水) – 松尾さんによると、坊勢島(ぼうぜじま)の人口70~80%が漁師。
兵庫県で、漁獲高1位、2位を争う坊勢島。人口約3,000人で、特に40~50代が多い。
「四島の中で、一番小さい島だが活気がある」と言う。学校は中学校まで、高校は家島にある家島高校に行く。高校生は、船で通学する。家島諸島で人口が一番多い島は、家島。
この島は、全国で漁港後継者が減少している状況の中、若手漁師が多く、漁業を支えている。「怪しい~」とハモる子どもたち含め、これまで行った地方や田舎と比べると、確かに活気があることは感じられる。
ぼくの一眼レフのカメラをみて、昔坊勢島にあったカメラやさんを思い出したのか、カメラ屋さんのオーナーは約1年前の2009年11月3日に亡くなった話も聞いた。
秋祭りは、11月3日で屋台が出店したり、御輿(みこし)を担いだりするそうだ。
ぼくらが行きたいと思っている、男鹿島(だんかしま)の人口は50~60人。
男鹿島は、空港の土台となる丈夫な石が豊富にとれる場所。坊勢島から男鹿島が見えるが、島の半分が削られているように見える。
【兵庫県 坊勢島から男鹿島が見える。空港の土台に必要な岩が、この男鹿島から削られている。Danga-shima Island next to Boze-jima Island. “Digging” rocks from Danga-shima Island for airport bases.】
奈座港周辺を歩いている途中、50代から60代の漁師の人たちと出会い、「ここの漁師はすごい」の理由を探ってみた。
【兵庫県 坊勢島 この竹の網道具で、魚を捕獲する漁網を作る。作る網の大きさによって、この竹の大きさも違う。A fisherman from Boze-jima Island makes / hand knits their own fish net with bamboo needle. They even carve and make their bamboo base needle. Fishermen in Boze-jima Island try to be very “innovative” to catch more fish.】
漁師は、約550人。中学生で約30万円の稼ぎがある人がいるとも聞いた。漁獲高の平均は約50億円、多いときで60億円。トップクラスの漁師で、年1,200万円の稼ぎがあるそうだ。
最低レベルで、約300~400万円。漁獲高を聞くだけで凄さがわかる。(が、燃料費など漁船にかかる費用もある)
ある人によると、海苔の売り上げは、一人3,000万~4,000万円あるとのことだった。
これは…本当だろうか…。(前にも書いたが)以前、坊勢島の漁師で一番漁獲高が低かった人が、坊勢島から広島に引っ越した。
坊勢島では、下っ端の成績だったらしいが、坊勢島の漁の技術を持ち優れていたせいか、広島内で一番になったとのことだった。
坊勢島は、親の後継ぎが比較的多い島。姫路へも船で30分の距離なので、都会にも近い。「都会に近い」が、島に残る理由の一つにもなるだろう。
【兵庫県 坊勢島の元気な漁師たち。いろいろと話を聞かせてもらった。Fishermen in Boze-jima Island.】
「一人で漁に行くことが多いため、自分自身で工夫をして何でも切り抜く精神が強い。あとは体力。若くて体力があれば朝から晩まで漁ができる。長時間漁ができることで、稼ぎも増す。また、経験豊富な漁師だと、「大体、何月何日にどんな魚がどこにいるかもわかる」と話す。
また、自身で工夫して、より多く魚を捕る方法を自分で、常に考えているそうだ。捕る魚の大きさに合わせて、網目の大きさを考え、自身で網を作っている。
その網を作る道具の編み竹も、自分で作っている。「工夫」と「体力」がキーワード。
【坊勢島 若手漁師たち。Young fishermen in Boze-jima Island.】
【兵庫県 坊勢島 漁網をつくるための竹を削ってつくっている。ここまでしているとは思っていなかった…Young fishermen in Boze-jima Island carving bamboo needle to create fish net.】
近くには、30代~40代の漁師もいたので、この島を出ず残る理由について聞いてみた。彼らは、小さな小屋の中で、漁の網の編み道具の竹を削って作っていた。
「親の影響が大きい。特に他にやりたいこともない」と言う。
小さいときに漁師の親を手伝ったり、楽しそうに漁をする親の姿を見ると、実際自分も漁をやってみよう、と思うのだろう。
ここで、結花は、漁師の人たちの目の色が薄くて青いことに気づいた。それを漁師に聞くと、「漁師は毎日外にいるから、紫外線の影響で目の色が薄く青くなっているんじゃないかな…」と言っていた。
ぼくらは坊勢島で、漁師の人たちと出会って話を聞いたが、「坊勢島は明るい島」という印象が強かった。
【瀬戸内海の島々】
ぼくらは、松尾さんに挨拶をして、17:10坊勢島発の定期船で姫路港へと向かい、姫路港からJR姫路駅へとバスで向かった。
そして、姫路駅から四国方面へと進み、“なんとなく面白そうだ”と思った香川県の伊吹島へ行くことにした。
観音寺港から定期船が出航している。
18:00過ぎに姫路駅に到着。
あたりが暗くなった、観音寺駅二つ手前の静かな比地大駅(ひじだいえき)で降りて、駅前の広場でテントを張って、寝ることにした。<続きはこちら>
【瀬戸内海の空】
<前日のストーリー 『day 24 兵庫県 坊勢島で「怪しいー」と…指されるぼくら』>
<翌日のストーリー 『day 25 香川県最西端の「伊吹島(いぶきじま)」へ』>
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