2010-12 Backpacking Shikoku Islands - 四国へのバックパッカー旅

day 42.4 徳島県 神山町から上勝町への『やばい』山越え5 暗闇の中でどん底へと落とされる。夜道の『土砂崩れ』

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土砂崩れ 上勝町

2010年12月6日(月) – ぼくら田舎バックパッカーは、徳島県の神山町(かみやまちょう)から山を越えて、上勝町(かみかつちょう)へと向かっているところ。

ただ単に向かっている…のではない。 “深い”山を越えてだ…

時間は、19:00を過ぎ、歩いている道は真っ暗闇。ホント真っ暗…

懐中電灯で先を照らしながら暗闇を進む。足元の少し先を照らしながら歩かないと、落石が多かったり、木が転がっていたり…つまずきそうになる。

徳島県 神山町 土砂崩れ【上りも永遠と続いたが、下りも中々終わらなかった。能登半島を歩いた時よりも、こっちの山越えのほうが、はるかにきつい。】

どん底に落とされた二人

ぼくらはとにかく下り続けた。そして…ここで、どん底に落とされた。

先を見ると…ん?先が見えないぞ…ん?なんで?なんだ?

ライトで先を照らしても何も見えない。進行方向に見えるのは、暗くて黒いものだけで、先が何も見えなくなってしまった。

その先へと進んで、この黒い先を確認しに行く。なんと……これまで見たことがない、巨大な土砂崩れがあり、道路が完全に塞がれていた。

「町の灯り」と「綺麗な星空」から事態が急変した…。

「えー!!!なんで?!なにこの土砂崩れは…」と気分は、どん底まで落ちた。

とは思いつつも、こうなってしまっては…仕方がない。

ぼくは、「あらあら…しょうがないね。いやーでもホント疲れたね」と落ち着いていた。

相当なパニックに陥ったのは結花だった。ぼくらは、下ってきた道で、落石など小さな土砂崩れは見かけていたが、こうなると何とも絶望的だ…

しかもここまでの土砂崩れを見ると、若干の恐怖心がうまれる。

山奥だと、ソフトバンクの携帯が繋がらないため、携帯のGPSで現在地なども確認できない。

ソフトバンクの電波は弱く、普通に車道があり、ドライブにもよさそうな能登半島(石川県)に行ったときでも、ほとんどのエリアで繋がらなかった。

ソフトバンクの携帯は、地方エリアでの電波が非常に弱い。

山深いところの田舎では全く電波が入らないキャリアである。

まぁ、そもそも…ここまで山深いところへ行くと…電気もないし、現代のテクノロジーは使えない状況になる。冷静になって、状況を考えて対応するしかない…

ぼくは、「もしかしたら、この崖崩れの横は通れるかもしれないなぁ…」と思い、懐中電灯を土砂崩れに照らしてみた。

懐中電灯の光が若干弱かったのか、照らしても先がよく見えない…。

土砂崩れの手前には、看板が倒れていたが、ほとんどの文字が消えかかっている。かなり前から、この土砂崩れは放置されているように思われる。

土砂崩れ 上勝町【徳島県 神山町から、山を越えて上勝町へ。土砂崩れ…(翌朝撮影) 「この看板…もっと手前に設置できなかったの?!なんで、下り坂入口あたりにセットしないんだか…」】

看板には「御協力ありがとうございます。上勝町」などと書かれ、他に書かれている文字が見えなかったが、こっちとしては…「いやいや…ありがとうじゃないよ…」という状態。

ぼくは、「あー、ここまで来て行き止まりだね。もう疲れたよね」

結花は、 「なんで?最後の三叉路を『左』って言ってたじゃん。あーもー嫌だ。なんで?!」と、かなりのパニック状態。

「でも、しょうがないね。ここまできたし。とりあえず、今夜はここにテント張ろう」とぼく。

結花は 「えっ!?引き返そうよ。危ないよ」と。

こんなやり取りを繰り返し、結花を落ち着かせることに、ぼくはとにかく必死だった。

もちろんぼくの頭の中には、もし土砂崩れで岩が落ちてきたらどうする…という疑問があった。

しかし、もう下ってきた道を引き返すほどの体力がぼくらには無いこともわかっている。

 

二人の体力は限界に…

もう二人の体力はここまで。疲れたは、疲れただ。道を間違えた。もう、しょうがないよ。

これから、上って引き返しても、途中で絶対ダウンする。あとどれくらい道が続くかもわからない。

明日のために体力を温存したほうがいい。しかも、今は暗くて見えないけど、この土砂崩れの横に道があるかもしれない…(ないだろうな…と思いつつも…)と、土砂崩れ手前での一泊を説得する。

それにしても…ぼくらは、通り過ぎた人たちに聞いた道を進んできたはずだった…。どこで間違えたのか。

そんなことは、こんな暗闇の中、思い出していられない。もしかしたら、暗闇の中、途中で道があったのかもしれない。

土砂崩れに遭遇した二人、さあどうする…

この土砂崩れの5~6メートル手前には、人工的につくられた土砂崩れ防止の壁面が整備されていたので、今日はここにテントを張ることにした。

この土砂崩れも…もしかしたら人工的に整備されていたものが崩れたかもしれない…とも思ったが、そんなことは言わなかった。

そして、この夜、ご飯を炊く。疲れたし、お腹が空いていた。実は今日、ぼくらは朝ごはんしか食べてない…

お米を洗っているほど水に余裕はなかった。

それに、派手な食事をつくって、動物に寄ってこられても大変だ。水を無駄に使いたくなかったので、夕飯は白いご飯のみ。

山で汲んできた水を入れて、ご飯を炊いた。このご飯が何とも言えないほど美味しかった…

こんな土砂崩れの前でのご飯だったが、ぼくの頭の中には、「そもそも、ご飯って洗う必要あるのか?洗米しなくても美味しいのに、なんでこれまで洗っていたんだ…」と、これまでご飯を洗っていた暮らしについて考え始めていた。

この夜、飯盒(はんごう)やお皿は洗わずに、テントの中に入れておいた。

ぼくら田舎バックパッカーは、寝始め、夜明けを待つことにした。<続きはこちら

<前回のストーリー 『day 42.3 徳島県 神山町から上勝町への『やばい』山越え…4 『町の灯り』と『星空』が見えた時の余裕から…』>

<次回のストーリー 『day 43 徳島県 神山町から上勝町への『やばい』山越え…6 山中の『土砂崩れ』前で、見えない生き物の「荒い鼻息」』>

 
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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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