2011.02: <九州>福岡県(小呂島)・長崎県(池島・五島列島)

day 85.3 島や田舎を活性化するには…どうしたらいいのだろうか… 観光協会でふと思ったことを、ざっとまとめてみた 五島列島・宇久島で(長崎県) ~“起業支援コンサルティング窓口in田舎”とは~

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201124日(金)観光協会ではこれから宇久島の観光プロモーションにより力を入れる。

第一弾目の活動として、宇久島の隣にあり約3.5キロ離れた寺島をうまくプロモーションすることから始め、成功事例をつくり、宇久島での活動へとつなげようと考えている。

観光から島を発展させる」と聞くと、これだけでは結構きついものがあると、ぼくは考えてしまう。
観光プロモーションの波を活かすと同時に、定住を促進させるための基盤も構築しないと、単発プロジェクトで終わってしまうのでは…と思ってしまう。201010月と先々月に行った石川県の穴水町(あなみずまち)で感じたことだったが、移住者に「家だけ提供」しても、その地域で「仕事」がなければ生計が成り立たない。
「住んでも、仕事がないから、暮らしていけない」となってしまう。また「後継者はいらない」「私の世代で事業は終わってもいい」という島民/田舎の人々の意識改革をしなければ、地方や島は今後、なくなってしまう。

五島列島・宇久島のとなりの“寺島”
無理に意識改革をする必要はもちろんないのだが、どうもぼくは、せっかく築いてきた事業…田舎なのに…良いものが沢山あるのに…無くなってしまうのは「もったいない」と思ってしまう。
既存事業の後継者づくり(商店、農業、漁業など規模を問わず)と、「ここだったら、どんな産業が発展するのだろうか」と、島や田舎ならではの新規事業の発掘の二つを考えていかなければ、島の存続は難しくなる。また、田舎には廃屋が多く…これら廃屋を無駄にせず、活用するにはどうするか…。親族で継ぐ人がいなければ、他人だけど身近で親しく、ここに住みたい人に譲渡するぐらいの気持ちがないと田舎の存続は難しくなってくるかもしれない。
観光のみの単発イベントにより、短期的に島を、元気づけることはできるかもしれない。しかしながら、島の長期的な発展は、相当“インパクトがある観光資源”を発掘して、人に体感してもらわなければリピーターをつくることは難しい。
五島列島”と聞くと、これまで駆け巡った田舎よりも、人が沢山いそうで、“島という観点からだろうか…”明るいイメージがある。
海は最高に綺麗で、自然も豊かだが、宇久島含め五島列島は本土から約60キロ離れた離島で遠い。そう簡単に行ける場所ではない。五島列島へ行くなら、沖縄へ行きたいかもなぁ…と考える人も多くないのではないだろうか。
長期的に発展させるには、島への移住者を募ることを目標に掲げ、戦略的に実施していくことが理想。人がその地に住むためには、「仕事」が必要となってくる。現金収入は必要不可欠。
島の魅力、生活に必要となるあらゆる情報を発信するとともに、一方では田舎の産業(課)も連携して雇用を生み出すこともしなければ、うまくいかないと思う。長期的な田舎の発展を考えなければ、単発的なプロジェクトで終わってしまわないだろうか。予算もあるし、一つ一つこなしていかなければ、難しいのかもしれないが…
昨年10月にも、同じような内容を書いた。若手で“起業をしたい人”“地方での事業を引き継ぎたい人”などを積極的に支援をしたらどうだろうかと思う。


「やりたいことはあるが起業の仕方がわからない」という人たちが沢山いるとぼくは感じる。
簡単ではないと思うが、田舎/地方への移住者が起業できるような環境や優遇システムを作り上げたらどうだろうか。まず、起業専門のコンサルタントを役場や地域が雇い事務局を設置。
役割は、簡単に言えば…田舎や地方に“起業したい”人たちが移住してきたときに、彼らが立ち上げたい事業のスタートから、軌道にのるまでを支援をする“起業支援コンサルティング窓口in田舎”だ。2030代の若者や起業の経験がない人たちは、学校で学んだ知識、アイディア、これまでの職務経験はある。しかし、好きな仕事をしたくても、事業の“立ち上げ方を知らない”プラス「本当にこれで食べていけるのだろうか…お金を稼げるのだろうか」という不安がある。
そんな若手のために、起業推進委員会のような組織を立ち上げ、事業の立ち上げ方から、ある程度軌道にのるまでの監督や支援をする。起業時、若い起業家にとっては、そんなコンサル部隊が隣にいたら、心強いし、立ち上げをスムーズにできる。
しかし、みんながみんな、起業したいわけではないので、“起業支援コンサルティング”とは別に、一般的な求人はもちろんのこと、“田舎で後継者を募集している人たちを探し出し”、後継ぎを紹介する窓口も必要だと思う。この起業支援コンサルティング を提案した理由は、田舎/地方へ行くと、「仕事がない」とよく耳にしていたので、「では、つくったら?」「でもそんな簡単に起業ってできないよね」と思ったことが背景。
結果、新たな産業が創出でき、移住者や雇用先が増える可能性もある。また、土地も余るほどあれば、住居を無料もしくは安い額で提供する。初期投資も安く抑えて、起業をすることができる。
インターネットやモバイルWiFiルーターなどのネット環境も構築され、最近の通信環境もかなり向上している。デスクワークがベースであれば、本社を地方に置くこともできるはず。(201010月と11月の記録から)
ちょっと長かったが…
そんなことを考えていたことから「宇久島に移住してきて、なにか新しいことをしている人はいないのですか?」と聞いてみた。
福岡から宇久に移住し烏骨鶏(うこっけい)を育てて、その卵を販売するなどして成功した人がいるそうだ。ぼくらはその人の移住後の新生活について、興味津々になった。わざわざぼくらのために、福井さんはその人に連絡を取ってくれたのだが、残念ながら、その人は不在。話を聞くことはできなかった。次回、宇久へ行ったときに…話しを聞いてみたい。
これから猪鼻さんは、観光プロモーションのために、宇久の隣に位置する…寺島(てらしま)へと向かう。
人口はわずか1414人の島…どんな人たちがいるんだろうか。気になるなぁ…

<次回のエピソード 『day 85.4 長崎県 五島列島・宇久島の隣にある人口14人の寺島へ ~14人…どんな島なのだろうか…~』>

IKU - INAKA Backpacker

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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