移住先の能登・石川県穴水町岩車地区で毎年9月末に開催する「キリコ祭り」は今年(2022年)、中止となった。
2020年から、3年連続の中止だ。最大の理由は新型コロナウイルスの影響。
【メディア掲載】北國新聞と中日新聞にキリコ祭りの田舎体験の記事 |
限界集落にはお年寄りばかり。極端なお話しだが、例えコロナのワクチンを接種していたとしても、コロナにかかった場合、最悪 重症や死に至る可能性を恐れている。まぁ、そればかりを恐れては、なにもできなくなってしまうのだが、開催を決めたことで、そのリスクと責任はとれない。
キリコ祭り、自然消滅の可能性も?
だが、コロナをきっかけに、「もはや今後もキリコ祭りを開催しないだろ~」という、村の人たちの考えも浮上している。
岩車のばぁちゃん、じぃちゃんたちと話していると、それだけでなく、高齢化が進んでいるため、もはや、キリコを出せる班は少ないという見通しも。
キリコは1トンクラスで、シンプルにかな〜り重いのだ。
岩車の村は1~5班まであり、ぼくが移住した2013年当時は、各班から1基、合計5基のキリコが出ていたが、直近で最後(2019年)のキリコ祭りでは3基に減少した。
その3基を担ぐのも60歳から70歳前後の高齢者が中心。そこにちょいちょい若者が入るってところだ。
【動画】田舎の夜を彩る“素朴で綺麗な”能登穴水町のキリコ祭り ~ 切子グラスとの関係は?! ~ |
9月末のキリコの時期になると戻ってくる村出身の若者/子どもたちはいるが、やはり村の人たちにとっては、そのときにしか戻って来られるのか・来られないのか、わからない若者に、祭りの存続を頼ることは難しいのだろう。
「今いる村の人たちの力量で決断しなければ」とね。
“外”から岩車に移住した自分にも、なんとなく、その気持ちはわかる気がする。
普段、村を支えているのは日々「毎日」ここに住んで、生活をしている人たちだからね。
ぼく自身、日々ここで生活していると、「このばぁちゃん・じぃちゃんが、亡くなったら、ここの敷地って誰が管理するんだろう?」「ここにいる人たちだけでって限界あるよね?みんな仕事や日々の暮らしあるしなぁ〜」「ここの草刈り誰が?畑はどうなるのだろうか?」などと現実思ってしまうからね。
一方では、「祭り、この地域の文化がなくなってしまうのは悲しい、外から祭りのサポーターを誘致して継続してもいいのでは?」という声もあった。だが、あくまでも「あった」で、最近では、そんな声は小さくなってきている印象だ。
結論、今いる村の人たちの力量で決断しなければ、この村全体、昔からある祭り文化の維持存続は難しいのかもしれない。
【メディア掲載】キリコ祭りの『田舎体験』で縁結ばれた村尾さん夫婦 能登・穴水町岩車へ |
2020年9月末、奥能登 穴水町岩車の「キリコ祭り」は開催するの?! |
「今の時代はSNSをうまく利用した情報発信が大切!」という人たちもいる。
たしかに発信からつながることも多々ある。
だが、現場のモノがなくなってしまっては発信するものもなくなるわけだ。わかるだろうか?この微妙なバランスが重要なんだろうね。
最終的には「今いる村の人たちの力量で決断しなければ」が現実だろう。現場で生きる、日々生活している人たちがそこを支えているわけだからね。
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