INAKA News - 田舎ニュース

田舎ニュース:他業界からのプレーヤーが“食”や“農”の世界へ参入する時代

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ワークスペース マーク 畑

先月(2017年12月)、世界一の農業大学として知られるオランダのワーヘニンゲン大学の取材依頼含め、もろもろコーディネートをした。

今回は残念ながら、予算の都合上、オランダ現地へ行くことはできなかったが、現在、“ドラフト”の“ドラフト”的な記事として、そこでの取材内容を起こしているところ。その内容については、このブログではなく、別のメディアに載る予定。

全体をまとめているのは、ダイヤモンド社で最先端の「社会」を取材している人。



今回の取材内容も大変興味深く、「今後、日本含め世界の“農”や“食”はどうなるのか」など、そんなことを考えさせられる特集になるかと思う。

そんな中、今朝の日経に以下記事が載っていた。

バイテック 七尾

バイテック、国内最大級レタス工場 100億円投じ石川県七尾市に

エレクトロニクス総合商社が“農”の世界へと歩み始めている。

バイテックという会社は、半導体、電子部品などを扱う、エレクトロニクス総合商社である。プレーヤーは商社だ。

その現場は、ぼくの移住先 能登。

これまでとは違う“食”づくり/“農業”スタイルが、近場で動き始めている。

どのようなレタスの栽培方法で、その質はどんな感じなのだろうかなど、気になる点は沢山あるが、それよりも気になる点は、他業界からのプレーヤーの“農”や“食”分野への参入だ。

新たな分野での取り組み、そして、安全性が求められる“食”の世界に参入するということは、“食”のことを相当 研究しているはずだ。

それだけではない。商社として先端テクノロジーを取り扱い、それに加えて、バイオテック社は上場企業でもある。ビジネス面でも優れたノウハウ/機能を持っているはずだ。

記事内には「高度な自動栽培システムを駆使する」とも書かれている。

これら「テクノロジー」「ビジネス」「経営」などは、従来かつ今の農家に足らない要素と言われている。

話しは少し「世界規模」になる。日本では人口や農家の減少、過疎化が騒がれているが、「世界規模では“食”が足らなくなる!?」という点は多くの人の視野に入っていない気がする。

世界規模では人口は増加していて、「“食”が足りるのか?」「肉は今後足りるのか?肉の代用はどうなるのか?」「今後、どのようにして“食”生産の効率化を図るのか」といった議論やそれに対する取り組みが始まっている。

そこで活用されるのが最先端の研究と、それを取り込んだ新たなテクノロジー。

テクノロジーを駆使して、あらゆる分野から、これまで想像できなかったプレーヤーが、“食”の世界に参入し始めようとしているのだ。

幅広い意味での『サイエンス・テクノロジー』が今後、“農”など“食”の世界で一目置かれ、活用され始めることだろう。

日本の農家が進むべき道…再考し始めないといけない時期なのかもしれない。

ちなみに、中日新聞によると、「『能登の里山里海』が11年に世界農業遺産に認定されており、これまで生産された(バイテックの)レタスにはロゴマークが使われている」そうだ。

地球の「地」の土壌で育ったわけではないかと思うので、植物工場で育てられた野菜に、世界農業遺産マークを貼るのは、「いかがなものか」と思ってしまう人もいるだろう。

しかし、農業のテクノロジー化で、天候に左右されない方法によって、野菜を生育することができる。

それにより野菜は安定供給され、価格の安定化にもつながる。「高度な自動栽培システム」により、スタッフの労力も遥かに軽減する。そして、それら取り組みは、若手の確保にもつながる。

自然の土、太陽光など、“本当の自然界”で生育する野菜との違いは別の議論として、今後、農業界の活性化を目指すのならば、これら概念/取り組みは、農家がベースで追求すべきことなのかもしれない。

ワークスペース マーク 畑

2017年10月、クリエイティブ“田舎”ワークスペースを活用したプログラマーのマーク(ルーマニア出身、アメリカ・テキサス州在住)

こういった動きが地方に増えれば、若手が地方/田舎に残ったり、戻ってくる可能性も高まるわけで、地方活性化にも貢献する可能性も十分ありえる。野菜の育て方には、賛否両論あるかと思うが、この取り組み根本には学ぶべきところが沢山ある。

バイテックの世界農業遺産のロゴマークラベルのマーケティング戦略もうまいものである。

そんなラベルが野菜のパッケージに貼られれば、このレタスは能登の大自然でつくられたかのように、消費者は見ることだろう。

植物工場での“食”づくりはもう以前から進んでいることではある。

それに関する良し悪しの判断は、人それぞれかと思う。だが、もう既に、品種改良、遺伝子組み換え技術など、あらゆる“不自然”な“食”を口にした人はほとんどだろう。(日本では既に

世の中、スーパーにある“食”全てが、“完全”自然で育てられたものではない。もはや、ほとんどが、施設内でつくられた“食”ばかりだろう。

今後、市場に流通する“食”、地球の自然な「地」から採れる野菜を食べたければ、自分で生産しなければ、確保できない時代に突入しているのかもしれない。

能登 石川県 自給自足

農業とは全く異なる世界、他業界からの“農”参入は、まだ始まったばかり。これから、“新参者”がどんどんと入ってくることだろう。

もう1点気になるのは、中日新聞に書いてある「原発施設等周辺地域企業立地支援給付金などを受けられる対象地域で、電気料金のほぼ四割が補助される見通し」というポイントだ。

これは、志賀原発を廃炉にしては困るという“深い”意味が込められているのだろうか。

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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