能登・穴水町岩車(石川県) – 「志賀原発の雨水流入問題 ほかの原発も調査へ」というニュースを目にした。
記事のタイトルどおり、ぼくら田舎バックパッカーが移住した能登半島には原発がある。
羽咋郡志賀町(はくいぐん しかまち)にある北陸電力の『志賀原子力発電所』だ。
ときどき、志賀原発が再稼働したらどうしようか…と深刻に考えてしまう。
「能登は、家族、子どもにとって良い場所となるのか…」「また福島のような原発の大事故があったらどうしようか」「そうなる前に移住したほうが良いのか」っと…
福島の原子力発電所の大事故を経験した日本の住人であれば、誰もがそう思うのではないだろうか。
そのような大事故の背景、原発の敷地の活断層がある問題、その上、去年末には大量の雨水が流入した問題がありながらも、北陸電力は未だに志賀原発を再稼働しようと必死だ。
雨水流入に感する問題には正直驚いた。
誰もが
「冬、雨が多い北陸で…雨水の流入問題なんて管理がずさん過ぎないか?」
「こんなんで、志賀原発は再稼働して大丈夫なのだろうか?」
と感じたのではないだろうか?
ちなみに、その量6.6トンの雨水。それが、原子炉建屋に流入したわけだ。
これが稼働する方向になるのであれば、今後の能登での生活はどうしようかなぁ…能登移住は考えたほうがいいだろうなぁ…と考えてしまう施設。
福島の原発大事故から体感したとおり、原発のリスクは大きすぎる。
ただの事故で済む問題ではない。能登半島や北陸の住民の生死、今後の生活に関わってくる大きな施設だ。
志賀原発で放射能問題が起きれば、能登には住めなくなる。
体を形成する“食”にも大打撃…打撃どころではない。野菜や魚など、もう能登の“食”は口に入れられなくなるだろう。
あらゆる大きな利害関係が原発のバックにはあることだろうが、そこまでの大事故が発生してしまっては、手遅れだ。
電力会社や国から多額の金銭を受け取っている人たちがいるのだろうが、死んでしまっては元も子もない。
大きな問題や利害関係があるわけだが、結論は、それだけシンプルだ。
【志賀原発の隣にある小屋には「脱原発」と書かれた看板が掲げられている】
「そこまで大事な話しじゃないのでは?」と考える人たちもいるだろうが、実際のところ、2011年3月11日、既にとんでもない大事が起きている。
なぜそう考えてしまうのか…
志賀原発の敷地にあると思われる活断層の有無もまだ証明されていない。志賀原発の6.6トンもの「雨水流入」問題。原発を再稼働させる責任感があるのか、疑問ばかりが頭をよぎる。
それに加え、福島の原発の汚染水問題も解決していない。どうなったのかすらわからない。
原発が手に負えない状況が続く中、原発の再稼働はリスクが大きすぎるのではないだろうか。
また、原発からのエネルギーがなくても、全国の人は十分やっていけている。生活は成り立っている。
現時点で、稼働させるリスクのほうが大きいだろう。そんな中、なぜ北陸電力は志賀原発の稼働を未だに考えているのだろうか。
そこに意味があるのだろうか?
漁師、農家などへのインパクトは大きい。人間の体を形成する“食”に大打撃となる。
それに、もし大事故が起きたら、隣の韓国、中国への影響も大きい。日本だけに収まる問題ではなくなる。
「世界で一番貧しい大統領」として知られるウルグアイの第40代大統領 ホセ・ムヒカさんも言うとおり、『命よりも高価なものは存在しない』のだ。
※以下、NHKの報道から抜粋
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志賀原発の雨水流入問題 ほかの原発も調査へ
2017年11月16日 20時41分
石川県にある志賀原子力発電所2号機で、ことし9月、大量の雨水が原子炉がある建物に流れ込み、電気設備で漏電が起きた問題で、原子力規制委員会は、ほかの原発などでも同様のトラブルが起こりうるとして、全国の事業者に対策の状況の報告を求めることを決めました。
北陸電力が再稼働を目指している志賀原発2号機で、ことし9月、原子炉がある建物に大量の雨水が流れ込んで非常用の照明に電気を送る分電盤の1つで漏電するトラブルが起き、原子力規制庁はさらに流入すれば、安全上重要な機器の電源を失うおそれがあったとしています。
一方、北陸電力は周辺の排水路が工事中で十分な排水ができなかったことなどが原因だったと報告しています。
これについて16日の規制委員会では、どの程度、危険性を意識していたかを含め根本原因をしっかり分析する必要があるとして、北陸電力に追加の報告を求めることにしました。
また志賀原発2号機の建物の構造は、原発事故前、雨による被害が想定されていなかったため、違反にあたらないものの新しい規制基準に照らせば不十分だとしたうえで、新しい基準に合格していないほかの原発や原子力施設でも同様のトラブルが起こりうるとして全国の事業者に対策の状況を来月26日までに報告するよう求めることを決めました。
規制委員会の田中俊一委員長は会見で「この問題は軽視していない。今後、北陸電力の技術的な技量や安全文化の問題などを相当きちんと見ていく必要がある」と述べました。
規制委員会は、今後、以前の基準に基づいた対策のままの原発などにどのような対応を求めるか検討することにしています。
北陸電力「心からおわび」
追加報告の指示を受けたことについて北陸電力は、「現在、根本的な原因や対策などの検討を行っていて、適切に対応してまいります。地域の皆さまには大変なご迷惑とご心配をおかけし、心からおわび申し上げます」とするコメントを発表しました。
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まずは“無駄”を省こう
みんなが、無駄=モノを大切に扱う=すぐモノを捨てない=使い捨てはしないなど、無駄を省けば、電力への負担は減るだろうし、そもそも、現在、原発なしで生活に不自由はしていないだろう。
これだけ豊富にモノがあり、飛躍的に発展している世の中に生きていれば、無限のエネルギーも作れるはずだ。
太陽光も良い例。今、パネルの費用も下落していて、その機能や、蓄電能力も向上している。音でエネルギーを作れる技術もあることを耳にしたこともある。
そんな簡単に、無限のエネルギーをつくることはできないのだろうが、全国の会社の建物の屋上や、民家の屋根を太陽光ベースにしてしまえば、それも大きな電力のサポーとなる。
そろそろ資本主義=消費の日々=簡単にモノを捨て新たなモノをから、違う方向へシフトする必要がある気がする。
【表紙の写真: 看板「非核宣言の町 志賀町」が役場前に立っている。なんだか大きな矛盾を感じてしまう】
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お知らせ:能登半島にある小さな田舎町<石川県穴水町>にシェアハウス、コワーキングスペース、バンライフ・ステーションなど多目的・多用途の家『田舎バックパッカーハウス』をオープンしました! |
川辺茂翁の『魚は人間の手では作れない』を読むことをおすすめします!
コメントいただきましてありがとうございました。志賀原発、海も近く、やはり「なんらか、海へと流れているのかなぁ」「なにかあったときは、日本海側の魚はアウトだなぁ…」とどうしても思ってしまいます。なにかが起きてからでは遅いですからね。里山里海の資源を活用しながら暮らすことも、能登移住の一理由なので、原発問題は気になります。
自然エネルギーへとそろそろ移行していければいいですね。メガソーラーではなく、個人の家の瓦屋根など、屋根全体をソーラーにして、自家発電ができる仕組みがつくれればっと最近思っています。