2011年2月7日(月) – 暮らし方を“究極な”自給自足型にしても、最低でも国民健康保険、市民/町民税を払えるよう現金収入は必要だ。現代の良いものを取り入れ始めると、完全な自給自足は難しく、現金収入が必要となってくる。
パソコンや携帯電話を生活に取り入れると電気が必要となる。ある程度の資金をためて、風力やソーラーなどを導入すれば自給自足で発電もできるが、故障の際には、自分で修理しない限り、現金が必要となる。
地域や自給自足のレベルによって、必要となる収入は異なるが、農業や漁業では、生活に必要な「現金」を稼ぐことはそう簡単ではない。
金銭面でいえば、都会でサラリーマンをしていたころ、別の意味では、“楽”だった。もちろん、実際、仕事では、辛いこと…体力や精神面できついところが沢山あった。
しかし、毎月、固定された額が自身の口座に振り込まれるわけだ。一定の期間働けば、会社から自然と普通に給料が入ってくる。
今は自分のエネルギー消費分がそのままかえってくるライフスタイルだ。
個人や場所によって異なる生活費だが…実際、ぶうさんの小値賀でのライフスタイルは、どれくらいの費用がかかるのだろうか…っと田舎でのライフスタイルに興味心身で、田舎暮らしをする予定のぼくらは細かいことを沢山聞いてしまう。
家計は特につけていないそうだが、ぶうさんたちの場合、飲食費では、お酒代が結構かかるそうだ。この点に関しては、ぼくらも同じだ…。
ぼくらの宿泊費用は、自作型宿泊の「テント」がかなりカバーしてくれている。交通費がもちろん一番かかるが、次にかかるのは“お酒代”だ。旅には欠かせない“アイテム”である…
小値賀の公共料金は高いそうだ。ガス代が高かったので、ぶうさんは去年、長期的なことを考え、ガス関連をオール電化にした。電気代で年間約11万円。上下水道で約12万円。
![]() |
五島列島 小値賀 お風呂は薪で沸かす五右衛門系の薪風呂。そして、空気の熱でお湯を沸かすことができる電気給湯機「エコキュート」も導入している。ガスや灯油は一切使っていない |
夕飯の前に、入らせてもらったお風呂は薪で沸かす五右衛門系の薪風呂。毎晩、お風呂は、薪で温めている。冬の季節、風呂の水を沸かすのに、約1時間40分かかるそうだ。
薪風呂に入ってみると…これが結構熱い!体はもっのすごく温まるが、薪が燃える熱が…じわじわと体にしみ込んできて…この熱さに耐えられなくなり、水で薄めるのだが…どんどん熱くなる。
しかも、それだけではない。空気の熱でお湯を沸かすことができる電気給湯機「エコキュート」を導入している。ガスや灯油は一切使っていない。食べ物で買うものは、乳製品、肉類ぐらい。しかし、ぼくらがこれまで行った離島もそうだったが、島では、お酒、調味料などの食品が全て定価なので高い。
その他、年間の通信費は約15万円。主に携帯電話(1台)や固定電話、インターネット(OCN)の通信費だ。情報発信・収集、買い物、自身の農作物の販売でも必要となり、ネットは田舎や都会など、場所を問わず必要不可欠。
小値賀の場合、“村の経費”も発生する。どこの田舎でもこの“村の経費”というものが存在するのかはわからない。ぶうさんの地域では、年2万5千円。町内会費が月1500円。神社維持費や年に5回の祭りのたびに500円。また無償労働として、村での“役目”が年に数回ある。
ぶうさん宅の固定資産税は2万円弱。この固定資産税を払う代わりに、家賃は無料。全く使っていない家だったので、オーナーにとっては、固定資産税を払う必要がなくなり助かるはず。また、ぶうさんのように、改築も全て自己負担であれば、オーナーの負担がさらになくなる。オーナーは、手間をかけずに、家を賃貸できる。
![]() |
五島列島 小値賀 食料は物々交換が多いので、嬉しいことに、月1万円程度でなんとかなる。この水菜は今日小値賀散策の帰りにいただいてきたもの |
ちなみに税金は年に5万円、被服費は1万程度。食費は物々交換が多いので、嬉しいことに、月1万円程度でなんとかなる。
島では、漁業、農業だけで生活をすることはそう簡単ではない。多額の現金収入を得ることが困難。現金収入をカバーするために、調理師免許も保持するぶうさんは、おぢかアイランドツーリズム(IT協会)をとおして修学旅行生が小値賀や野崎島へ来た時、料理を担当するなどしている。
現金収入はそう簡単ではない。美保さんの役場での仕事、夏の修学旅行での仕事など、他からの現金収入がないと生活が厳しい。美保さんも家族を支えるために、役場で仕事をしている。ぼくらと美保さんが初めて出会った場所が役場だった。(続きはこちら)
<前回のエピソード 『day 88.4 五島列島 小値賀島 なぜ田舎や島暮らし?タイミングは?旅がきっかけ…?! なんでブロッコリーとカボチャ??~ブロッコリーとカボチャ農家のぶうさんと美保さんのライフスタイル~』>
<次回のエピソード 『day 88.6 五島列島 小値賀島 ぶうさんの赤土畑と美味しすぎるブロッコリー ~ブロッコリーとカボチャ農家のぶうさんと美保さんのライフスタイル~』>
ブログ村ランキング参加中!クリックをお願いします!
Please click below icon for a blog ranking
この記事へのコメントはありません。