2011年2月3日(木) – 前回の話しに続き、ぼくらは現在、宇久島を散策中。(前回のストーリーはこちら)
もろもろ考えながらである。
時には縄文時代について考え…「縄文人は60~70キロ離れた島まで…荒れる海の上を…どのように航海して宇久島まで辿り着いたのか。
その昔、海の上に島があることをどのようにして知ったのか…どんな航海だったのだろうか」など、そんな解明できないことを深く考えることもある。(その“疑問”ストーリーはこちら)
さて、宇久島には、他にも歴史がある。
今話題になっているNHK大河ドラマの「平清盛(たいらのきよもり)」に関係する。
彼の一族がこの宇久島に漂着したという伝承がある。
ぼくらが、宇久島に到着したとき(こちら)、フェリー/高速船の発着所付近に平家盛(たいらのいえもり)の銅像があることを伝えたと思う。平家盛は、平清盛の異母弟(いわゆる弟)。
1185年の壇ノ浦の戦いに敗れた平家の家盛は、落ち武者狩りから逃がれ、この島にやってきた。
そう、だから、フェリー乗り場には、平家盛が“舟に乗った”銅像があるわけだ。
最も気になる点は…さっきの縄文時代の疑問のようにハマるわけではないが…
この宇久島に平家盛の銅像や石碑があることや、「壇ノ浦の戦い」で源範頼(みなもとののりより)や源義経(みなもとのよしつね)などの源氏に敗戦し、平家盛が落ち武者狩りから逃げたこと、平清盛の弟である平家盛がこの宇久島に上陸して住んでいたこと…などが「すごい!」と言っても、これらだけでは、「へー。そうですか…」で終わる。
それよりも「すごい」点…というよりも…気になる点は、彼らは、荒れた海をどのように航海して宇久島まで来たのか、「平家盛も“縄文的”な丸木舟できたのか?」という疑問である。
いやー、けーっこう、疲れるよ。この島まで漕いだら…
九州本土から60~70キロも離れたところからモーターが付いていない小さな舟で来たところがすごい。
さすがに、この鎧(写真)は装備していなかったと思う。小さな舟に鎧は重い。
平家盛が宇久島に漂着
1187年3月26日、平家盛は、宇久島の「火焚崎(ひだきざき)」(宇久島の西端に位置する)に漂着。船をそこに隠して、宇久島に上陸したと伝えられている。
火焚崎には、平家盛の上陸記念碑が置かれる。
上陸したときに、鮑漁(あわびりょう)の漁師に助けられ、寒かったのか、火を焚いたことから、火焚崎と呼ばれているそうだ。その後、約200年間、五島一円に平家の勢力を拡大。
福江島に移り、居城を築いて、五島を統一したと伝えられている。
1951年まで「海士(あまんし)」が五島一円で鮑(アワビ)を取る権利を
当時、宇久島に漂着する平家盛を助けた鮑漁をしていた漁師には、恩賞として、海の侍の位が与えられた。「海士(あまんし)」という名の位で、五島一円の鮑(アワビ)をとる権利「永久採鮑権(えいきゅうさいほうけん)」が与えられた。
1951年(昭和26年)に長崎県が補償金で、その権利を買い取るまで、代々この権利が受け継がれていた。
島内の東光寺には、町の指定文化財「家盛公以下7代(家盛、扇(おうぎ)、太(ふとし)、進(すすむ)、競(きそう)、被(ひらく)、実(みのる))のお墓」がある。
この平家盛 伝説から、宇久島では、平家を祭る「平家まつり」が毎年11月に開催される。
宇久島の風力発電
「火焚崎」には、風力発電も建設されていたが、翼部分に雷が落ち、破損して動いていない。
宇久島では、「風力発電 絶対反対」の看板が多くみられる。風力発電は、低周波がひどく、島中の人が反対しているそうだ。
一度、壊れて修復されたが、昨年末、落雷で風力発電の翼部分が破損し、3本ある翼の一つがそこらへんに落下した。
一部羽がそこらに落ちている。それ以来、破損したままになっている。
風力発電は、遠くで見ると絵になり雰囲気はいいかもしれないが、近くで見ると、振動、風でなびく「ゴーゴー」という音など、ひどいらしい。
既に設置されていて壊れている1機の風力発電の高さは約50~60メートル。
この風力発電の1.5倍ぐらいの大きさのものを、今後新たに50機ほど立てようとしているそうだ。多くの島民が、風力発電の建設に反対している。
風力発電や平家盛の上陸記念碑以外にこのあたりでは、牛が放牧されていて、同じ場所に“天然”のゴルフコースがある。
牛が放牧されている中、ゴルフの練習をする人がいるおもしろい光景を見ることができた。
神の浦港へも行き、念のため、「市営交通船第三みつしま」の発着時刻表を写真に収める。
この定期船で、寺島や小値賀(おぢか)の柳港へと行くことができる。
重村さんとの島巡りは終わり、ぼくらは独自で島を散策することにした。
とりあえず、青空一へ行き、野菜を見に行く。
そして、ルートはわからないが、宇久島中心にある山「城ヶ岳(しろがだけ)」へと歩き始めた。(続きはこちら)
<前回のストーリー 『day 84.1 長崎県 宇久島に移住すると楽しめる“磯漁” ~ アワビ、ウニ、サザエを磯で ~』>
<次回のストーリー 『牛が多い五島列島・宇久島 気になる芝生畑 ~ “高いところ”に向かって歩く ~』>
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