2011年1月31日(月) – ぼくらは現在、長崎県の炭鉱で栄えた池島にいる。もろもろ、池島全般に関する話しを、「長崎市設池島総合食料小売センター」で、パインの店長 荒川さんや尾崎さんから聞いていたところ。二人とも元炭鉱マンだ。
次にぼくらの旅の理由について話していると、すごくユニークで丁寧な喋り方をする中学2年生の尾崎雄二くん、小学1年生で雄二くんの弟のこうじくんがお店にやってきた。二人とも、尾崎さんの息子さんたちだ。
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長崎県 池島 雄二とこうじ |
雄二くんの話し方は、ものすごく丁寧で“ユニーク”だ。「こんにちは。学校に行ってたの?」と話しかけると、「そうですねぇ。行きましたねぇ」と、ゆったりと静かな口調で話す。この兄弟のやり取りがとても愉快で、漫才師のようにおもしろい。こうじくんは、Nintendo DS好き。雄二くんは電車が好きで、将来は電車会社で勤めたいと話す。
現在、池島小中学校には7人の生徒。中学2年生が1人、中学3年生が1人。あの大きな学校に7人しかいないのだ。来年4月から、中学生には雄二くん1人しかいなくなる。
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長崎県 池島 雄二とこうじとの出会い |
さて、もうそろそろ17:00になる。冬だし、日が暮れるのも早い。明るいうちに今夜のテント泊先を探さなければ…
みんなに、今日のテントの張り場について、相談した。
早速、「学校はどうだろうか?」と相談すると、尾崎さんがすぐに池島小中学校に電話をしてくれ、とりあえず、学校にテントを張る場所について相談しに行くことになった。学校と“テント泊を交渉するぼくら…”
自分で言うのもなんだが…一体どんな夫婦なんだか…
校長先生は、出張中で島内にいなかったため、学校に行くと、教頭先生がぼくらを迎えてくれた。
もろもろぼくら自身について紹介をさせてもらい、今夜のテント泊先を探していることを話すと…
早速、教頭先生が校長先生の携帯に連絡をとってくれた。
まず学校の校舎内はNG。明日、教育委員会の人たちが島に来るので、グラウンドもNGとなってしまった。張っても問題なさそうな場所は、学校裏の駐車場。
しかし、翌日、教育委員会の人たちが学校見学に来るので、早めにテントを片付けて出ていくことが条件。実際、駐車場に行ってみたが、駐車場はかなりオープンな場所だった。今日は風が強く、今夜雪の可能性があったため、ここにテントを張ると夜が大変そうだ。「その他にテントを張れるところはあるだろう」と思い、島外出張中の校長先生に相談いただいて、教頭先生には申し訳なかったが、丁重にお断りした。
「長崎市設池島総合食料小売センター」のパインに戻り、再度みんなと相談する。
すると、「食料小売センター前にある建物の裏に、プロパンガスなどが置いてある物置場所があるから、火器厳禁であれば、そこにテントを張っていいよ」と言ってくれた。
行ってみると、屋根が付いていて、雨や風も避けられて、よさそうな場所だったので、今夜のテントスポットをここに決めた。
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長崎県 池島 雄二とこうじ、結花 |
20:00前にパインが閉まり、みんなと一緒に外に出て、「では、後ほど、お風呂で会いましょう!」と、みんなと別れた。
雄二くんとこうじくんは、「後でテントを見に来ます!」と言って、家に戻って行った。
ぼくらはテントを張る場所に向かったが周辺に電灯がなく、あたりは想像していた以上に“真っ暗”。「これ、ちょっと暗すぎるなぁ…どうしよっかね」と、ぼくら二人とも「ここにテントは張りたくない」モードになり、別の場所を探し始めた。
廃墟となったアパート周辺にテントスポットを探すと、少し古錆びたスクーター2台が止めてある小屋を発見した。おそらく誰かの駐車場だろうか…。これらスクーターが普段使用されているならば、前にテントを張ったら、迷惑になってしまう。
「このスクーター2台は使われているのかねぇ」と、スクーターの“使われ具合”をライトで照らしながら確認した。1台は埃(ほこり)をかぶっている。もう1台は、微妙な使用感があった。若干オイルで濡れているし、ミラーに埃がついてない。「よさそうな場所だけど、どうかなぁ…」と、田舎バックパッカー夫婦の2人は首をかしげる。決断の時だ。
ぼくは、「よし。ここにテントを張っちゃおう。朝、もし誰かがここに来たら、どけばいいっしょ」と、テントを張り始めた。スクーターは出られそうにないが、ちょっとした“礼儀として?!”テントの横に気持ち数10cmの隙間をあけておいた。
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長崎県 池島 銭湯前で… |
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