2011-01 Experiencing Life in Noto - 能登での田舎暮らし体験

day 70.5 輪島塗と独自の技法でデザイン“Power of Wood(木の力)”を感じられる作品をつくるスザーン・ロスさん

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
スザーンロス

能登・輪島市(石川県) – “輪島塗を復活”させるには、デザインや技術を進化させなければいけない。(前回のストーリーはこちら

スザーンさんは輪島塗をただ単に学んだだけではない。

独自の付加価値で新たなモノをつくる

独自の付加価値をつけて、オリジナルの技術とデザインを追加している。

例えば、お椀。お椀の木地全てを輪島塗にせず、半分を漆で塗り、半分は独自の塗方、もう半分は木を活かしたデザインで完成させる。“Power of Wood(木の力)”を感じさせるものを作る。

スザーンロス【石川県輪島市 Suzanne Ross(スザーン・ロス)さん製作中のお椀】

“木”本来の良さを前面に出す

木の“重み”も残して、“木の力”も感じられるようにデザインしている。

これがスザーンさんならではのやり方。従来の輪島塗には仕上げないのだ。

スザーンさんは、輪島塗の型に“はまっていない”、「輪島塗の“上”にいる」と自信を持って話す。

一つの作品を作るのに、約10ヶ月から1年もかける。

また、“モノの魂”、“自然や漆のエネルギー”を感じて作品を開発することを心がけている。

良いモノができない。スザーンさんは常に木のエネルギーを作品に出すことを心がけている。

それを背景に、自身を自然の中に溶け込ませる。

身近な生活において、魚、野菜など本当の“自然の味”にこだわり、食べたりしているそうだ。

意識して、自然と自身を調和させてあらゆるものを感じている。住んでいるところも、森の中にある旧・牛小屋だ。

スザーンロス【石川県輪島市 Suzanne Ross(スザーン・ロス)さんが制作中のお椀】

「最近、コストを下げた安価なモノが増えて、人は見比べができなくなってきている」とスザーンさんは語る。

ウール、綿などの“自然な素材”を使った衣服が減ってきているような気がする。

今では合成された素材のポリエステルなどがメインに使われている衣服が多く、“自然”な選択が少なくなってきている。

スザーンさんが作ったお椀にはレースやウズラの卵の殻が活用されたモノもある。

「レースでモノをつくれないかな?」「厚みのあるうずらの卵を使ってみよう」という発想。

スザーンロス 作品 輪島塗【石川県輪島市 お皿の外側にレースを活用したSuzanne Ross(スザーン・ロス)さんの漆芸品】

スザーンさんのデザインは、既存の輪島塗の枠にとらわれないデザイン。これがスザーンさんの特長のように思える。

「スザーンの作品は、3Dのテキスチャーが蒔絵にある。様々な独自技法を混ぜるので、他の蒔絵師にはない特長ある仕上がりになる」と、夫のクライブさんは言う。

デザインを冒険するスザーンさん

スザーンさんの作品からは、これまでの輪島塗以上のモノを感じられる。

ぼくら素人の目でも違いがわかるのだ。 スザーンさんは“デザインを冒険”している。

スザーンさんは、工程を活かした様々な技法をトライする。

「漆でなにができるか。これもできるかな?」「この漆塗デザインに、こんな工夫を加えたらどうか」という自由なデザイン研究の“冒険心”や「自分にとってデザインのルールがないからこそ」新たな独自の技法や作品が生まれてくる。

スザーンロス 【石川県輪島市 Suzanne Ross(スザーン・ロス)さんのアトリエ(旧・牛小屋)のワークスペース。無駄なものがなくすっきりしている】

日本の文化や漆塗は20年前まで、スザーンさんの中にはなかった。

これまで自身になかった輪島塗の文化を取り入れたからこそ、固定概念にとらわれない“自由なデザイン”の研究ができ、新たなデザインが生まれてくるのだ。

沢山の日本の伝統工芸品の選択を見ずに、プラスチック製品だけを見て過ごすのはもったいない。

確かに、ぼくらの時代、安さや流行りのブランドに目がいってしまいがちだ。

日本の伝統技術から目をそらしている、今目の前にあるモノしか見ない。(続きはこちら

スザーンロス【石川県輪島市 Clive(クライブ)さんとSuzanne Ross(スザーン・ロス)さんと温かい“牛小屋”アトリエで、3時間ほど話した】

<前回のストーリー 『day 70.4 輪島塗の現状 ~ 輪島に残れない輪島塗に熱心な次世代 ~』>

<次回のストーリー 『day 70.7 輪島塗を活性化させたい漆芸作家 スザーン・ロスさんの取り組みは?』>

 

 

Sales of oyster in Iwaguruma Anamizu Ishikawa Noto 能登 牡蠣 穴水町 岩車 直販 【お知らせ】牡蠣<かき>販売のサポート開始!
水揚げ直後の牡蠣<かき>があなたの手元に最速翌日届く!能登半島の“奥” 石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>を購入!鮮度抜群なので、牡蠣ならではの臭みなし!
シェアハウス, コワーキングスペース, ワークスペース, バンライフ・ステーション, 住める駐車場, 能登, 穴水町, 車中泊 お知らせ:『田舎バックパッカーハウス』をオープン!日本初の“住める駐車場”
能登半島にある小さな田舎町<石川県穴水町川尻>にシェアハウスとオフィス、コワーキングスペース、そして、住める駐車場・長期間滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も!

IKU - INAKA Backpacker

投稿者の記事一覧

1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

関連記事

  1. day 10 石川県輪島から50キロ沖合に浮かぶ舳倉島へ
  2. 巨大生物 日本 九州 石川県穴水町での田舎暮らし“ちょい住み”最終ストーリー ~ 次の…
  3. 海鼠 グロテスクな食べ物 day 69 石川県穴水町 海鼠(ナマコ)の“宝庫”だがR…
  4. のと発酵マルシェ 2016 田舎体験 2日目 奥能登一周 『のと発酵マルシェ』へ
  5. 中川生馬 day 62 写真のみ 穴水町 雪の中、椿崎の“新居”周辺を散策…
  6. day 10.3 石川県舳倉島の『へぐら愛らんどタワー』
  7. 岩車 漁港 day 65 石川県穴水町 薪を使った『味噌作り』準備開始
  8. キツネ 発見 野生 day 66 石川県穴水町 “オレンジ色の動物”との遭遇

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


VANLIFE特集 バン・車に暮らすとは?

VANLIFE Feature article バンライフ 特集 車上生活 車中生活

Pickup Post

田舎旅 クルマ旅 カーステイ Carstay ハイエース ファミリーワゴンC 動く家 車中泊 【田舎旅】冬のクルマ旅 能登から長野経由で鎌倉へ 途中…マイナス8℃ 競バンライフ,石川県,北陸,1000万円 キャンピングカー,田舎バックパッカーハウス YouTube登録者数11万人・1000万円でキャンピングカー改装中の「競バンライフ」鈴木祥太さん、能登・石川県の車中泊スポット「田舎バックパッカーハウス」に! 地方移住 小学校 子育て 穴水町 石川県 【娘の田舎暮らしと旅日記 – 奥能登・石川県穴水町】かなしかったこと。たのしかったこと 五百旗頭幸男 はりぼて 【映画】「地方議員って必要?役割って?」問う映画『はりぼて』オンライン上映開始 配信と販売12月20日(日)まで 北陸中日新聞 カナダ人映画監督 穴水で脚本 能登暮らし 創造力刺激 コナージェサップ 【メディア掲載】中日新聞『カナダ人映画監督 穴水で脚本』コナー・ジェサップ

Instagram

Instagram でフォロー

日本初の住める駐車場・車中泊スポット「バンライフ・ステーション」併設型 シェアハウス in 能登・石川県穴水町

能登・石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>販売サポート中!

Selling Oyster from Noto Anamizu Iwaguruma Ishikawa 能登 穴水町 岩車 牡蠣販売
田舎暮らし,能登,石川県穴水町,移住10年以上,子供 田舎暮らし,バンライフ,キャンピングカー,バーデン,アルタモーダ,トイファクトリー,中川結生
  1. 空き家解体費,空き家解体費用相場,解体費高騰,家の修繕優先順位,屋根修理費用,古民家修繕,能登震災,地方移住,空き家問題,建築費上昇,工事費インフレ,職人不足,可動産,住める駐車場,バンライフ,キャンピングカー,自動運転,人型ロボット
  2. ハーバードビジネスレビュー,日本版HBR,ピーターセンゲ,学習する組織,MIT教授,取材コーディネート,メディアコーディネーター,地方で仕事,限界集落仕事,能登移住,地方移住働き方,リモートワーク地方,出版取材,日本ビジネスメディア,グローバル経営思想,地方から世界へ
  3. 田舎暮らし,能登,石川県穴水町,移住10年以上,子供 田舎暮らし,バンライフ,キャンピングカー,バーデン,アルタモーダ,トイファクトリー,中川結生

車中泊スポットを探す!

vanlife RV station バンライフ 車中泊 車旅

Pickup Post

  1. 鎌倉 樹ガーデン 穴場 カフェ
  2. 旅の背景 理由 田舎旅 バックパッカー backpacker background in Japan
  3. 中津川

ランキング

人気の投稿とページ

【バンライフ/キャンピングカーで立ち寄りたい】湘南の道の駅「湘南ちがさき」で、海の香りと地元グルメに癒される車中泊旅
田舎バックパッカーハウスの概要とご利用料金について
能登半島・石川県穴水町のシェアハウス、長期間 車中泊滞在“バンライフ移住”可能な“住める駐車場”『田舎バックパッカーハウス』について
day 14 能登半島一周中 トビの死骸
一般人のテレビ出演、どれぐらいお金をもらえるのか?
実は架装なしで完全に立てるハイエースがある─背伸びできるキャンピングカー「アルタモーダ」と「リチ」
【バンライフ&車中泊アイテム】夏 クルマ付近に蚊・虫を寄せ付けないランタン?!
day 90.4 世界遺産登録が近い五島列島 野崎島 出発45分前の“豚骨ラーメン”
【田舎暮らしとバンライフ歴 10年以上が語る】バンライフと田舎暮らし、インターネットのオススメは?スターリンク、ドコモ、ソフトバンクどれ?自宅と車中泊回線を統合?!
星空 田舎旅スポット:“庭”で『天の川』を撮影できる町 / Town of Stars "Anamizu"
PAGE TOP