2010-12 Backpacking Shikoku Islands - 四国へのバックパッカー旅

day 48.1 高知県甲浦駅で都内自転車店『なるしまフレンド』の鳴嶋英雄さんとの出会い ~ 最初は誰でも「パンク修理すらできない」 ~

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鳴嶋英雄, ナルシマフレンド, 自転車

2010年12月12日(日) – ぼくらは、徳島県の道の駅「宍喰温泉」で、朝から豪華な“海の幸”の無料バーベキューを楽しみ、その後、高知県甲浦駅(かんのうらえき)まで歩いた。
甲浦駅では、最近Uターンしてきた若い奥さんとその子どもたち、(その奥さんの親戚ではないようだが)おばさんとその孫が会話をしている。

おばさんは、土佐線の電車内で行われているイルミネーションを孫に見せるために、牟岐(むぎ)から甲浦まで来たそうだ。

高知県 甲浦駅, 木造の建物, 自転車【高知県甲浦駅 木造の建物。この地域の「生見海岸(いくみかいがん)」ではサーフィンの世界大会が行われているそうだ】

子どもたちは、芝生でかけっこしたり、自然の中で遊んでいる。秋には、どんぐりを拾って楽しむらしい。ぼくも小さいころは、鎌倉の道なき山の中を散策し、山中でウルトラマンごっこなどをした。今では、ウルトラマンごっこなどで遊んでいた通称「はげ山」には、草が生え、子どもたちが遊んでいる様子はない。

山中など自然には、虫、木々、川、沼、風景などいろいろな発見があり楽しい。特に、あまり人が散策しない、道もないような、山は特に楽しい。道がないところこそ、人が見たことのない新たな発見がある。もう都会エリアでは、そんな遊びをみることは少ない。

このあたりには、サーフィンの世界大会が行われることで有名なスポット「生見(いくみ)」がある。また、スキューバダイビングの良いスポットが多くあるそうだ。この奥さんとおばさんたちの話によると、甲浦は山で囲まれているが、あまりハイキングコースがないそうだ。

そのおばさんは、文部科学省が、子ども(主に小学5~6年生が対象)の自立心を生成させるために推進している民泊(みんぱく)プログラムに参加していて、都会の子どもたちが、牟岐に来た際、おばさんの家に泊めてあげている。国からは、5,000円の補助金が支給される。

高知県 甲浦駅, 木造の建物, 自転車, 甲浦駅 周辺【高知県 甲浦駅 周辺。ここから室戸岬や奈半利へのバスも出ている。室戸岬までの電車はない】

甲浦駅近所に住む若い奥さんは、大阪に住んでいたが、子育てを両親に助けてもらうために、実家がある甲浦に戻ってきたそうだ。子どもができたら実家に戻ることを条件に、旦那さんと結婚したとのこと。

そんなこんなを話していると、おばさんとおばさんの孫を迎えに、牟岐から家族がやってきた。ぼくらが向かおうとしている奈半利(なはり)には、画家の「モネの庭」があることも聞いた。フランスにあるモネの庭の管理責任者 ジルベール・ヴァエ氏が、開園から現在までの指導や監修をしている。また、夕日が沈むと太陽、海の水蒸気、海の反射で発生する“だるま夕日”も綺麗だそうだ。

鳴嶋英雄, ナルシマフレンド, 自転車【高知県 甲浦駅で出会った鳴嶋英雄(なるしま ひでお)さんの自転車】

鳴嶋英雄, ナルシマフレンド, 自転車

バス停では、東京都八王子から愛媛県松山まで飛行機に自転車を積んで、松山から甲浦までサイクリングをしてきた鳴嶋英雄(なるしま ひでお)さんと出会った。

鳴嶋さんは、株式会社なるしまフレンドという会社の代表取締役会長だった。「創業当時は、パンク修理ですらできなかったんだよ。恥ずかしいからよー、お店の裏で修理してたんだよ」と、笑いながら話す鳴嶋さん。

鳴嶋英雄, ナルシマフレンド, 自転車【高知県 甲浦駅で出会った『なるしまフレンド』の鳴嶋英雄(なるしま ひでお)さん】

「なにか新しいことを始める時」というのは、「とりあえず、やってみよう」という想いが先行して、最初はそんな感じのスタートなんだろう。

ぼくは、これまで誰かが創り上げた会社で仕事をしていた。会社内で、新たな試みなどを仕掛けたりなどはしてきたが、これら会社を創り上げたわけでもない。既に創り上げられた会社に入り、そこで仕事をして学んできた。

鳴嶋英雄, ナルシマフレンド, 自転車【高知県 甲浦駅で出会った『なるしまフレンド』の鳴嶋英雄(なるしま ひでお)さん】

自分の会社でもなく、自分で創ったわけでもない」のだ。自分も会社でキーとなることをやっているかもしれないけど、やっぱり創業者はすごい。

自分はこれまで創られた道を歩いている」と思うばかりで、そんな考えに引っ掛かることも多々あった。鳴嶋さんの「創業当時は、パンク修理ですらできなかったんだよ。恥ずかしいからよー、お店の裏で修理してたんだよ」という話は単純な話だったかもしれないが、ぼくにとって心に残った話だった。

「これから、自転車での旅もありかもなぁ」と、思いつつ鳴嶋さんと別れた。

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※その時の出会いに関する鳴嶋英雄(なるしま ひでお)さんの記録

「甲浦で輪行と駅舎目指すと、遠く田畑の中を走る電車の姿目に入り、次発まで相当時間ありそうだなあと思いながら駅舎にイン。と『あれ自転車ですか?』と目を丸くした漫画美人、てっきり無人と思って入った小さな駅舎に人が居り、鎌倉美人と浜っ子若者の歩く徘徊者と自転車徘徊老人の遭遇となる」(鳴嶋さんのブログはこちら
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ぼくらはこれから、バスで室戸岬(むろとみさき)を経由して、奈半利へ向かう。(続きはこちら)

<前回のエピソード 『day 48 徳島県 道の駅『宍喰温泉』で海の幸無料朝食 ~ そもそも「道の駅」とは…なんだ? ~』>

<次回のエピソード 『day 48.2 高知県 甲浦から室戸岬を経由して、奈半利へ ~ 奈半利駅でのテント泊 ~』>

高知県 甲浦駅, 木造の建物, 自転車

高知県 甲浦駅, 地図, お薦め【高知県東洋町の周辺地図】

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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