2010年12月4日(土) – ぼくら田舎バックパッカーは、美術の先生に、土成(どなり)の高速道路入り口付近で降ろしてもらった。
このあたりから、「徳島行きの高速バスが出ている」とのことだったが、はるばる徳島まで来て、景色が流れるだけの高速道路はさけたい。
ぼくらが降りた周辺は、発展した町。ここはぼくらが望んでいる町の雰囲気ではない。
「ぼくららしさがない町だ…」と、この時ぼくは、道の駅「どなり」で降りなかったことを、すごく悔んでいた。
ここから、さっさと出ようと、約45分、次の山がある方向に歩き、吉野川の長い橋を通り、吉野川市に到着した。
吉野川周辺でテントを張ろうか…
橋を渡ったところに、運動広場があり、ここでテントを張るのもいいかと思ったが、橋の下にも良さそうなスポットがあった。
万が一、雨が降った場合、濡れずに済む。「とうとう橋の下での暮らしをここで体験できる」と思いつつも、先へと進み、その他テントを張れそうな場所、銭湯や温泉など、周辺を探ることにした。
【徳島県 吉野川の橋の下でテントを張ろうとするぼくら田舎バックパッカー】
【徳島県 吉野川の長い橋を渡る】
橋を越えて15mぐらい行ったところに大きな家の前で、掃除をしていた上品そうなおばさんに、周辺の銭湯や温泉情報について聞いてみた。
おばさんは少し考え、「私が知っているところだと、『鴨の湯』かな…。
歩くと、ここから30~40分ぐらいかなぁ。乗せてってあげましょうか」と親切な言葉をかけてもらったが、「私が知っているところ…」と言うので、「もしかしたらもっと近くに銭湯があるかもしれない。
30~40分だと、橋から遠くなってしまうなぁ」と考え、丁重に断った。
そこからまた15m先に不動産事務所がある。
不動産関係の人だったら、周辺の土地情報に関して詳しいはず。
大きなバックパックを担いだぼくらは、事務所に入り、銭湯や温泉情報について尋ねた。
「なんだ。この大きなバックを担いだ二人組は…え?銭湯?温泉?なんで?」という感じで、少し戸惑いながら、中にいた数人が、互いに聞きあってくれた。
結局、さっきのおばさんが言っていたように、この辺りには「鴨の湯」温泉しかないようだった。
【徳島県吉野川市のJR鴨島駅付近の「鴨の湯」温泉にようやく到着】
「『鴨の湯』まで送ってあげるよ」と不動産事務所の人が言ってくれたので、ありがたく送ってもらった。
橋へと戻る道を聞きながら、「鴨の湯」まで送ってもらった。
ぼくらがものすごく懸念していたことは、この「鴨の湯」の場所。テントを張ろうとしていた吉野川の橋から、かなり離れていることだった。
せっかく温泉に入ったのに、汗を掻いてしまう。そこが気になった。
鴨の湯
・住所: 徳島県吉野川市鴨島町飯尾415-1
・営業時間: 通年 10:30~21:30 (休業・水曜日(12月31日、1月1日休))
・料金: 大人450円、小人(3歳~小学生)300円、70歳以上300円
・最寄り駅: JR徳島線鴨島駅
※タオルは有料。シャンプー、ボディソープは浴場にあり、ドライヤーも完備されている。
不動産の人は、「温泉の最寄りのJR鴨島駅の建物が、おそらく24時間開いているから、そこで寝られるんじゃないかな」と言うが、ぼくらがテントを張ることを言うと「テントは微妙だな」ということになった…
お遍路さん専用の小屋で…
「鴨の湯」の浴場から出て、ぼくらは、温泉付近で今夜一泊できる場所を探すつもりだったが、店員さんが、「この建物の横に、お遍路さん用の小屋があるから、そこを使っても良いよ」と言ってくれた。
なんと、旅人に優しい温泉なんだ!ぼくらは、お遍路さんではなかったが、お遍路さんということで、小屋を貸してもらった。
もちろん、この小屋の料金は無料。
この小屋は3畳の畳部屋。部屋の壁には、お遍路さんが集めたものらしい御札が沢山張られていたり、ここに泊ってきたお遍路さんが、旅を終えて、不要となった懐中電灯、傘などの旅グッズが置かれている。
女性用、男性用の小屋があったが、ぼくらは夫婦なので、もし女性が来たら、どちらかが隣の小さな小屋に移動するということを条件に、この3畳の小屋を貸してもらった。
小屋には隙間が多くあいていたが、ぼくらは寝袋もあるので、隙間風は気にならない。
小屋は、綺麗だし、一泊するには全く問題ない場所だった。携帯電話の充電もできるように電源の完備もされている。
「お遍路さん用にある小屋なんて、あるもんなんだ…。親切な場所だなぁ…」と、「鴨の湯」だけでなく四国全体に感心した一時だった。
しかも、お遍路さんが、付近を移動しやすいように、ママチャリの自転車が数台ある。
そして、洗濯機も。小屋もそうだが、これら洗濯機や自転車は、地域の人たちが、寄贈したもの。「すごいな、ここ」と更に感心が深まる…
ぼくらは、この小屋に荷物を置かせてもらい、ママチャリを借りて、夜ご飯を食べに出かけた。
今日は自炊ではなく、外で食べる。たまには、地域の美味しいものも味わうべきなのだろう…。
【徳島県吉野川市の焼肉屋「ソウル亭」】
時間が遅かったため、多くのお店が既に閉まっていた。
「地域の美味しいものを味わうべき」と言ったが…、
ぼくらは結局、焼肉屋「ソウル亭」(Tel. 0883-22-1129, 吉野川市鴨島212-1)に入ってしまった…。「ソウル亭」に行った後、ぼくらは、旅人に親切な「鴨の湯」温泉に戻り、寝袋と寝袋用のエアマットを敷いて寝た。<続きはこちら>
<前回のストーリー 『 day 40.1 香川県三津で美術の先生と出会い、徳島県土成へ ~教育について話す~ 』>
<次回のストーリー 『 day 41 徳島県 神山町への山道での『逆ヒッチハイク』。『ウン』よく… 』>
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