2010年11月18日(木) – 怒和小学校には、6人しか生徒がいないため、同じ世代の多くの生徒と交流することができない。
怒和小学校の生徒のほとんどは、卒業後、中島の中島中学校に入学する。
怒和小学校では、中島のみんなと上手く交流できるように、中島小学校の生徒と交流する『集合学習』を実施している。
以前、同じく瀬戸内海にある島 伊吹島の伊吹小中学校を訪問した際、小さな学校では、個別に先生から徹底して教えてもらえる、というメリットを校長先生の山本忠由さんから聞いた。
子どもが少ない島の学校のメリットとデメリット
生徒が何を理解して、何を理解できなかったか、など生徒個人がわかるため、個別に親切に先生が教えてくれる。
小さな学校には、このようなマンツーマンの個別指導の大きなメリットがあるが、そこにはデメリットもある。
生徒が少数なため、同年代の意見を取り入れることができない。
少人数の学校の場合、個人の意見や発想を伸ばすことができるかもしれないが、様々な人の意見や考え方を自分の参考にしたり、あらゆる人たちの価値観を学ぶことが難しい。
このデメリットを解消するために、怒和小学校では、中島小学校との集合学習を取り入れているのだ。
また、このようなプログラムにより、怒和小学校の生徒は、中島小学校の多くの生徒と友達になるため、怒和小学校から進学予定先の中島中学校に入学すると、友だち作りもスムーズで、中学校コミュニティ内に入りやすい。
ちなみに、怒和島の中学校は4~5年前に廃校となった。
怱那諸島には、中島にしか中学校がないそうだ。
怒和島では、畑体験、魚釣りなど対自然の授業を実施するときに、地域の人たちの協力を得る。
自分が住む怒和島の人たちと触れあうことで、島の利点や欠点、島の大切さを実際体感することができる。
子どもと地域の関係性を強化することで、自分の島「怒和島」が好きになる。
怒和島の高齢者とクロッケーをして触れあったり、小学校が小規模なため、運動会は島の人たちも参加して、島全体で開催する。
島の自然、島の人々と触れ合い、『自分の場所を感じて知る』ことで『ここが自分の家』と思い、子どもたちの心が安定へとつながると話す。
【愛媛県 怒和島 怒和小学校 農業体験の授業中】
【愛媛県 怒和島 怒和小学校 運動会は島民がみんな参加して盛り上げる】
ちなみに、砂田校長先生は授業を担当してないが、積極的に島の人々と関わり、あらゆる活動をしているそうだ。
学校を中心に怒和島のコミュニティと触れあう。
【愛媛県 怒和島 怒和小学校 年に一度の『学習発表会』を計画中】
子どもたちは、アオリイカや魚を釣って遊ぶ。
海や山で楽しめる暮らし。2011年3月には、1年間勉強したことを発表する学習発表会が、上怒和と元怒和の二つの場所であるので、これからみんな忙しくなる。
この発表会には、約30人島民が集まるそうだ。
給食中、ぼくらは生徒の皆に、「怒和島の何が好き?」と聞いてみた。
「夕焼けが好き」、「夕日で空や鳥が光っているところが好き」、「海や釣りが好き」、「将来は漁師になりたい」、「運動会は地域の人たちと一緒にできるから好き。
(指示された物を島民から借りてくることを競う)『借り物リレー』も好き」、「クロッケーも好き」など、子どもたちは島が大好き。
島の人たちも協力的で、皆が優しい。クロッケーは、授業の一環として取り入れていて、島の人たちと競うそうだ。
怒和小学校訪問が終わり、定期船乗り場へと向かった。
船を待っていると、優しい田中さんの奥さんが、ぼくらにミカンとおにぎりを持ってきてくれた。
【愛媛県 怒和島を出発】
ぼくら田舎バックパッカーは、14:01発の定期船で高浜港へ戻り、八幡浜港から次の島へと向かうことにした。<続きはこちら>
<前回のストーリー 『day 32 愛媛県 怒和島 学校訪問第3弾:怒和小学校を訪問 ~「故郷を捨てない」教育(続く)~』>
<次回のストーリー 『day 32.2 愛媛県 松山 『22冊の本を電子化』 松山駅でダウンロード』>
【愛媛県 怒和島の砂田校長先生と】
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