2010年11月12日(金) – 前回の話しに続き、ぼくらバックパッカー夫婦は香川県の瀬戸内海に浮かぶ伊吹島(いぶきじま)にいる。(前回のお話しはこちら)
早朝から、島民の久保さんと出会い、島に関するお話しを聞いているところ。
ぼくらは、久保さんに、小学校内での宿泊について聞いてみた。
すると、久保さんは早速、役場に勤める娘さんに電話をしてくれ、その10分後、観音寺市役所 伊吹支所の支所長 岩田和社さんが小学校に来て、小学校での宿泊や伊吹島について説明をしにきてくれたのだった。親切な方だ。
焚火などをしなければ、校庭にテントを張ることは、問題ないとのことだったが、小学校の校舎内に一人泊めると、今後、他の人たちも許可しなければいけないため、断られた。確かに、ぼくらだけを許可するわけにはいかない。
せっかくの機会だったので、ぼくらは、伊吹島について、いろいろとお話しを聞かせてもらった。
まずは、いきなりだが…最近、この島を活性化するために行っているプロジェクトについて聞いてみた。
現時点では、企画中とのことだったが、「伊吹島を元気づけたい。この島内の道路などのインフラを整備して、住みやすい場所にしたい。これにより、訪問者が伊吹島でのひとときを楽しめるだろう」と語っていた。
坊勢島(ぼうぜじま)(兵庫県)に行ったとき、瀬戸内海の島々の活性化を狙う国家プロジェクトの一環として「瀬戸内海国際芸術祭」が開催されていたことを聞いていた。
この「瀬戸内国際芸術祭」は、2010年7月19日に開幕し10月末に閉幕した。香川県の報告によると、このイベントは約1億400万円の黒字、総来場者約93万8千人で閉幕したそうだ。
次回、2013年にこのイベントが開催される予定となっている。
【伊吹島(香川県)への定期船内に張られていた「瀬戸内国際芸術祭2010」のポスター】
伊吹島はこの「瀬戸内国際芸術祭」が開催された島の一つに入っていなかったが、このようなイベントに参加して、伊吹島をまず知ってもらうことから始めるのも一つの手だと思ったが、それに関しては、まだ何とも言えないとのことだった。
【伊吹島 伊吹小学校の校長室 小学校の雰囲気が懐かしくなりいろいろと写真を撮ってしまう…】
岩田さんが来る前に、久保さんから聞いていたイリコ漁のトピックに戻った。
伊吹島のイリコ(イワシの煮干し)漁は2隻の漁船が平行して走行し、その2隻の漁船の間に網を仕掛け、網を引っ張り、イワシを捕える。
通称「バッチ網漁」と呼ばれるそうだ。
網を曳く漁船2隻、1隻の運搬船と探知船の4隻でバッチ網漁は行われる。
伊吹島の周辺の海流は穏やかで、水深は20~30メートルと浅く、太陽光が底まで当たりやすいため、イリコの骨や身が柔らかいと言われているそうだ。
伊吹島ではイリコの鮮度を考え、伊吹島の網元が、イリコの漁から乾燥と加工までの一貫した工程を短時間で素早く行っている。
数十分の短時間の加工作業のため、酸化防止の添加物などを使用せず仕上げる。毎年6月から8月、島は“イリコ漁”で活気にあふれる。
2009年のイリコの漁獲高は約20億円、2010年は約8億円だったそうだ。網元は、17軒なので、1件あたりの売り上げは、漁獲高割る網元17軒。2010年は単純に、魚が捕れず、売り上げが下がったそうだ。
この島の人口の分布は、65歳以上が43%、20~30代が20%とお年寄りがほとんど。
実質、伊吹島に常時住んでいる住民は700人程度だが、夏のイリコ漁の時期には、900人に増えるという。
冬の期間、人は都会で仕事をし、夏の期間になると、伊吹島に戻ってくるそうだ。
稼ぎが良い「イリコ漁」に魅力があるから、イリコ漁の期間限定で、若者含め人々が地元に戻ってくる。
通年で、ある程度の稼ぎがあれば、皆、伊吹島へ戻り住むのだろうか…
伊吹島の空き家事情
また、伊吹島には空き家が200件ほどあるそうだ。しかし、空き家の持ち主は、他人に家を貸すことを拒む。
賃貸の際、家の中の整理・整備が発生してしまうため、家の持ち主にとって、そのような作業が“手間”となってしまうためだ。
これでは、風通しが悪くなり、廃屋化が進んでしまう。
島内には、宿泊施設として、「春日旅館」と「民宿いぶき」がある。「民宿いぶき」は、瀧宮神社、波切不動尊方面に位置している。<続きはこちら>
<前回のストーリー 『day 26 バックパッカー夫婦、イリコの『伊吹島』(香川県) 旧・伊吹小学校で久保さんと出会う』>
<次回のストーリー 『day 26.2 香川県伊吹島の小学校で“懐かしい雰囲気”を感じるバックパッカー夫婦』>
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