2010-11 Backpacking Shikoku Islands - 四国・瀬戸内海の島々へのバックパッカー旅

day 25.1 香川県 伊吹島で高熱 ~熱で寝ぼけて…救急車を呼ばれたオレゴンでの出来事~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
オレゴン ホームステイ 家族 写真

2010年11月11日(木) – ぼくら田舎バックパッカーは、伊吹島に着いた。もうあたりは、真っ暗。

電灯がほとんどなく、懐中電灯で辺りを照らさないと、先の道が見えなかった。この島の道は、坂が多い。

坂が多いところは、坊勢島(ぼうぜじま)と似ているが、坊勢島のように細々した迷路のような小道は少なく、複雑ではないような感じだ。

ぼくらはとりあえず、定期船内で先生に教えてもらった、現在使用されてない小学校へと向かい、暗い校庭でテントを張り、夕飯を作り始めた。

ご飯を作っていると、猫が寄ってくるが、懐かれるとよくないので、ご飯はあげずに放っておく。

今夜の飯盒(はんごう)での炊飯などの料理は結花に任せる。飯盒炊飯を結花に任せたのは、今回が初めてだと思う。

ぼくは今日昼間から体調を崩し、まだ少し熱がある。体外に悪いものを出そうと、水をがぶ飲みし、横になって寝始めた。

ぼくはいつも、風邪がひどくなる前に、一気に大量の水をがぶ飲みして、体内から悪い物を出そうとする。

オレゴンでの“夢”

さて、「風邪で熱があったとき」と言えば…一度、こんなオレゴンでの出来事があった。あれは「一度」で十分な出来事だった…

アメリカのオレゴン州で高校時代を過ごした頃のある日、友達の梅木一人(かずひと)(カズ)のホームステイ先に泊まりに行った。

あれは…アメリカに行き、1年目後半もしくは2年目に入って間もない時だったと思う。

オレゴン ホームステイ 経験 peter barbara thoreson

【オレゴンでのホームステイ先の家。ノースウェスト・ポートランド】

当時、ぼくはテニスばかりしていた。その日の昼間、ぼくは、テニスをしないカズを、一日中テニスに付き合ってもらい、5時間ぐらいテニスをした。テニスコートが、カズの家の隣にあったことを覚えている…

その夜、カズのホームステイ先の夫婦のKaren(カレン)さんとDenis(デニス)さん、ぼくら二人は、Beaverton(ビーバートン)市内のMcMenamins Pubs & Breweries(マックメナミンズ パブ アンド ブリュワリー)に行き、ハンバーガー、フレンチフライなどの夕飯を食べた。

Beaverton(ビーバートン)と言えば、Nike(ナイキ)の本社があることで有名な都市。ぼくとカズは、16歳の未成年だったので、ビールなどは飲んでいない。アメリカのバーやスーパーなどでは、身分証明書を見せて自身が21歳以上を証明しないと、ビールなどのお酒類を販売してくれない。

おそらく、ぼくらはまだ、お酒の中でもビールを美味しいと感じてなかった時期だったと思う。まぁ、そんなことはともかく…

オレゴン ホームステイ 経験 peter barbara thoreson

【Peter と Barbara。My host parents in Oregon.】

ぼくらは、McMenaminsからカズの家に戻り、映画などを見て、ゲスト用の部屋がなかったので、ぼくはリビングで寝た。その夜中が、「げっそりした夜」の初日だった。

ぼくは一人、夜中に体調を崩した。Denisさん、Karenさん、カズを起こすのは申し訳なかったので、一人で何とかその場を切り抜けようとした。苦しい嘔吐がとにかくひどかった。

しかも…我ながら、申し訳なかったことは…吐くときにトイレに間に合わず、台所の流しで、数回、吐いてしまった。吐くことも必死だったが、台所の流しを詰まらせないようにすることでも必死だった。

必死で、吐いた物を、流しに「無理やり押し込み流した」感じだった。汚い話だが、おそらく、これくらい、誰にでも経験があるかと思う。

翌日の悪夢

さて…、事態がさらに悪化したのは、翌日だった…

翌朝、38°以上のひどい熱だったので、自分のホームステイ先に戻った。ぼくのホームステイ先の夫婦は、Peter(ピーター)とBarbara(バーバラ)。

Peterはやんちゃ、芸術家、釣り好き、パン職人。彼は、週末になるとオレゴン北西の海岸沿いにある町Pacific City(パシフィックシティ)のPeterのお母さんの別荘に行き、のんびりしたり、釣りを楽しんでいる。

Barbaraはものすごく心配性で、常に何らかの心配をしている。ひどいときは、不安発作(anxiety attack)が起きてしまうほど。例えば、ぼくが、友達とスノボーにバスで出かけようとすると、「雪の中、バスが転倒したらどうするの?」と、とんでもなく当り前な質問で、高校生のぼくに、英語では返答しづらい質問を投げかけてくる。

悪夢から襲った出来事はこの夜に起こった。ぼくは単純に寝ぼけただけの話だが…

ぼくは、Barbaraに心配されながらも、ゆっくりと寝始めた。Barbaraは心配性なので、「水を飲みなさい」と、ぼくの部屋に入り、ぼくに水を飲ませるために、夜中1:00に起こす…

心配してくれるのは大変ありがたいが…熱がひどく、ぼくとしてはゆっくり休みたい。夜中の1:00だ。何と言うか…、少しイラッとする。そしげ、ひどい事態はここから始まった…

ぼくは、起こされた時、これまでにない怖くて悪い夢をみていた。(とは言ったものの…夢の内容は覚えてない) 水を飲み、急に怖くなってしまったぼくはまず、リビングに行き、映画を見ていたPeterの手を握り締め、「Help, Peter! Help!(助けてよ、ピーター!)」とPeterに何らかの助けを求め始める。

Peter と ぼく(犬はミニチュア・シュナウザー4匹)。Peter and me. They had four Miniature Schnauzers (at the time)

【Peter と ぼく(犬はミニチュア・シュナウザー4匹)。Peter and me. They had four Miniature Schnauzers (at the time).】

そう、ぼくは、悪夢を見たまま、現実に入り込んでしまい、パニック状態となっていた。Peterはただ、にやにやと笑う。そりゃそうだ。おそらく、ぼくでもそうしただろう。

しかし、単純に夢の延長にいたぼくとしては、とんでもない状況だった。とにかく、怖かったのだ。ぼくは、Peterに対して「この人何もしてくれない」と判断し、台所にいるBarbaraに、なぜか日本語で話し始めた。Barbaraはもちろん英語しか理解できない…

心配性なBarbaraは、“What should I do?”という状況になり、911にダイヤルして、こんな夜中に救急車を呼んでしまったのだ。

オレゴン ホームステイ 家族 写真

しばらくすると、家の周辺は、救急車の赤い点滅の光に囲まれた。救急隊員が、ぼくに“Are you ok?”などと話しかける。

救急車が到着したころ、ぼくは、冷静さを取り戻し、我に返ったので、「やばいなぁ。救急車に乗ると、100ドル以上かかるぞ」などと思い、“It’s okay. I don’t need to go to a hospital”などと返答し、救急車に帰ってもらった。

…という、とんだ「寝ぼけ」から救急車を呼ばれ、迷惑をかけた夜中だった。

伊吹島到着の初日、ぼくはこんなことを思い出しながら寝たのだった。<続きはこちら

アメリカ オレゴン ハロウィーン かぼちゃ パンプキン 削る

<前日のストーリー 『day 25 香川県最西端の“伊吹島”』へ>

<翌日のストーリー 『day 26 香川県 伊吹島 伊吹小学校での久保さんとの出会い ~“イリコ”の伊吹島~』>

 

シェアハウス, コワーキングスペース, ワークスペース, バンライフ・ステーション, 住める駐車場, 能登, 穴水町, 車中泊 お知らせ:『田舎バックパッカーハウス』をオープン!日本初の“住める駐車場”
能登半島にある小さな田舎町<石川県穴水町川尻>にシェアハウスとオフィス、コワーキングスペース、住める駐車場/車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も!

IKU - INAKA Backpacker

投稿者の記事一覧

1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

関連記事

  1. バックパッカー テント 四国 day 35 愛媛から香川へ 海岸寺駅でのテント泊
  2. 愛媛県 八幡浜 day 32.3 愛媛県 八幡浜 バックパッカーがテント泊/野宿…
  3. day 20 四国の島々へのバックパッカー旅スタート
  4. バックパッカー 中川結花子 興居島 瀬戸内海 day 28.3 愛媛県 興居島「さぁ、ビールだ」 スクーターを…
  5. バックパッカー 瀬戸内海 島 伊吹島 day 26.6 香川県 伊吹島 ”瀬戸内国際芸術祭”参加を目指…
  6. ハロウィン オレゴン, halloween oregon 日本のハロウィンの行く末は?ハロウィンの光と影
  7. 日振島 漁師 day 55 愛媛県 日振島 笠岡彰さんの養殖現場を見学 …
  8. 辛い ラーメン 旅 day 36 愛知県から静岡県沼津へ ~冒険開始2ヶ月目にして、…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


VANLIFE特集 バン・車に暮らすとは?

VANLIFE Feature article バンライフ 特集 車上生活 車中生活

Pickup Post

三井 100円温泉 day 70.9 石川県輪島市三井の100円 温泉へ テレビ金沢 バンライフ TV Kanazawa Vanlife バンライフ ジャパン 【メディア掲載】テレビ金沢特集『注目の“バンライフ” 車がつなぐ出会いとは…』に登場 vanlife wedding バンライフ ウェディング クルマ 結婚式 <写真で語る>「カートラジャパン2019」裏で開催 サプライズ『バンライフ・ウェディング』 能登 穴水町 味噌作り 高齢 元気 能登の田舎で…一日で12家族分 約360キロの“薪味噌”作り ~ 今年は“青”豆で! ~ スタートアップビジネスプランコンテスト いしかわ2020 Carstay 宮下晃樹 Carstay代表の宮下晃樹さん、ISICO「スタートアップビジネスプランコンテスト いしかわ2020」へ

Instagram

Instagram でフォロー

日本初の住める駐車場・車中泊スポット「バンライフ・ステーション」併設型 シェアハウス in 能登・石川県穴水町

能登・石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>販売サポート中!

Selling Oyster from Noto Anamizu Iwaguruma Ishikawa 能登 穴水町 岩車 牡蠣販売
石川県 子育て,石川県 移住,石川県 移住者,穴水町 子育て,穴水町 小学校,穴水町 川尻,穴水町 移住者,能登 田舎, 能登 移住者, 田舎 学校, 田舎 小学校, 地方 暮らし, 地方 小学校, 向洋小学校,少年の主張大会,バンライフ,キャンピングカー,キャンピングカー暮らし,キャンピングカー家族,キャンピングカー 講演,田舎 バンライフ
  1. 田舎暮らし,田舎バックパッカーハウス,石川県 車中泊,穴水町 車中泊,中川生馬,RVパーク,キャンピングカー,バンライフ
  2. 車中泊,田舎バックパッカーハウス,能登半島,中川生馬,さいばしん,キャンピングカー,石川県穴水町,能登半島地震,RVパーク
  3. 地方創生, 関係人口, 交流人口, 定住, 地方移住, 田舎暮らし, 地域活性化
  4. Surface Fold,Surface Duo,Microsoft Surface,折りたたみスマホ,Windowsスマホ,ガジェット妄想,モバイルPC,デジタルライフ,未来予想,ガジェットレビュー
  5. 政治,日本の政治,総理大臣,辞任,総裁選,汚職,AI,ロボット化,能登,田舎暮らし,キャンピングカー

車中泊スポットを探す!

vanlife RV station バンライフ 車中泊 車旅

Pickup Post

  1. 鎌倉 樹ガーデン 穴場 カフェ
  2. 旅の背景 理由 田舎旅 バックパッカー backpacker background in Japan
  3. 中津川

ランキング

人気の投稿とページ

【娘・結生ちゃんの田舎暮らしと旅日記】少年の主張大会ではっきりゆっくり発言できてよかった『キャンピングカー暮らし』(動画あり)
【バンライフ/キャンピングカーで立ち寄りたい】湘南の道の駅「湘南ちがさき」で、海の香りと地元グルメに癒される車中泊旅
【田舎暮らし夫婦: 大げさ結花子の大悲劇 2話目】マラソンを走り切った!!すごいでしょ~!!ってお話し
【田舎旅】サブバッテリーの走行充電ができないとき、確認したいポイント
一般人のテレビ出演、どれぐらいお金をもらえるのか?
【夜な夜な一人旅】「穴水町 星空のまち」は本当なのか?
“イナ旅”初のフランス料理 能登・輪島の『ラトリエ・ドゥ・ノト』
【田舎旅】今夜は『道の駅 やたて峠』車中泊 “茶色”の温泉350円
実は架装なしで完全に立てるハイエースがある─背伸びできるキャンピングカー「アルタモーダ」と「リチ」
能登半島地震後、石川県穴水町で車中泊可能なスポット6カ所
PAGE TOP