2010-11 Backpacking Shikoku Islands - 四国・瀬戸内海の島々へのバックパッカー旅

day 21.2 兵庫県 坊勢島での『両替』 ~ 若者が誇る漁師 ~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
坊勢島 漁船 漁師

2010年11月7日(日) – ぼくら田舎バックパッカーの兵庫県坊勢島でのバックパッカー旅のストーリーは続いている。

坊勢島(ぼうぜじま)の定期船乗り場で、ご飯を飯盒で炊いている最中、ビールが飲みたくなり、近くの自動販売機に行く。

自販機につくと、大きいお札しかないことに気づいた。「あー、しまったー」とせっかくここまで来たのにこれは想定外。港までは、7分弱かかる。そこまで遠くないが、戻るのは面倒。

ちょうどそう思っている時、自販機の二軒隣に女の人が、スクーターに乗って帰ってきた。夜遅く、両替について聞くのも悪いと思ったが、話しかけてみる。

こんばんは。こんな遅くにすみません。両替をお願いできませんか?」と尋ねる。やはりこんな夜遅くに、お金に関するお願いだったからか、驚いた顔をしてこっちを振り向く。

びっくりしたー。襲われるかと思ったでー」と言いつつも、手持ちの財布を確かめてくれた。

手持ちの財布には両替がなかったので、家の中に入り、別の財布を確かにいってくれた。そして、家から出てきて、両替をしてくれた。

助かった…。これでビールを買える。

松尾さんとラピート桂の二人も飲めるよう、500mlを数本余分に買った。ラピード桂で出会った人は、上田晃稔(うえだあきとし)さん(28歳)。

結花と同い年。松尾さんは、23:00まで仕事なので、飲まなかった。ご飯を食べたり、ビールを飲みながら、話を楽しんだ。結婚してこんな旅をしている人は珍しいのか、松尾さんや上田さん、二人とも驚いている。

兵庫県 坊勢島 ラピート桂 船内

ぼくらが今夜泊まらせてもらう海上タクシーの中。広くて快適

23:00に、海上タクシーが閉まり、シャワーを浴びるために、松尾さんの自宅へと向かう。松尾さんのスクーターに、松尾さん、結花、ぼくの3人が乗る。

そう、都内でもよく見かけるスクーター3人乗りだ!

なんとか走った…。というよりも、「スクーターに3人乗りですか!?」という感じだった。

松尾さん宅に行くまでには、上り坂があり、さすがに3人乗りでは上れなかったので、バイクを降りて、ぼくらは松尾さん宅へと向かった。

シャワーを浴びて、松尾さんの自宅で美味しい塩昆布茶をご馳走になった。原産地は忘れたが、塩昆布をコップに入れて、お湯を入れるだけ。もう時間が遅かったので、歩いて定期船発着場に戻った。



暗やみの中だったが、「この島には坂が多い」と、松尾さん宅から定期船発着場へと戻る際に気づいた。お年寄りにとっては、少し大変そう。

それよりも、「わざわざスクーター3人乗りする距離だったのか…?!」という感じだった。

松尾さんの船に行くと、喉が渇いたので、ぼくは自動販売機で水を買いに行く。結花は先に船の中で寝てしまった。

 

坊勢島の漁師は「すごいんすよ!」と語りだす若者

自動販売機の前で、バイクに二人乗りした若者と出会った。彼らは、少し酔っぱらってそうだったが、ぼくは「こんばんわー」と話しかける。彼らは、静かに「こんばんわ」と返す。

「この島には若い人たちが多いですね。みなさん、漁師さんですか?」と聞く。すると、ここから、一人の若者が元気になり、坊勢島の漁師について語り始めた。

「ここの漁師はすごいんですよ。全国で一番、漁師の技術が高いんじゃないですかね。ここの漁師は常に、魚の捕り方を研究しているんですよ。ここの鰺(あじ)と鯖(さば)は美味しいですよ」と、繰り返しぼくに話す。

とにかく、彼は、「ここの漁師はすごいんですよ」と繰り返し言う。地方で過疎化が進む中、こんな誇らしげに話されると、こっちも「何がすごいの!」とポジティブな意味で、楽しくなり嬉しくなってくる。

話してくれた彼は、姫路の某製造業の工場で働いていて、現在お休み中なので、実家がある坊勢島に戻ってきている。

ここの多くの島民は漁業に携わる。

漁業中心の島で、漁獲高は兵庫県一位。以前、坊勢島の漁師で一番漁獲高が低かった人が、坊勢島から広島に引っ越した。

坊勢島では、下っ端の成績だったらしいが、坊勢島の漁の技術を持ち優れていたせいか、広島内で一番になったとのことだった。

そして、引き続き、「ここの漁師は本当にすごいんですよ」と繰り返し話す。

坊勢島 漁船 漁師

実際どう技術力があり優れているのか、具体的な内容はわからなかったが、ここまで自身の島について、誇りをもって話す若い人がいる。

これには、きっと深い理由が絶対あるのだろう。「ここまで誇らしげに話す島の若者がいる=この島は元気」という印象を受け、「ここの漁師の凄さを探りたい」と思いぼくは船へと戻り寝た。

明日は結花の限界に迫る…<続きはこちら

兵庫県 坊勢島 海上タクシー

<前日のストーリー 『day 21.1 兵庫県 坊勢島 海上タクシー松尾さんとの出会い ~ 島でよくみるスクーター3人乗り?! ~』>

<翌日のストーリー 『day 21.3 バックパッカー旅で活用する地図帳』>

INAKA-Backpacker | Promote Your Page Too

 
ブログ村ランキング参加中!クリックをお願いします!
Please click below icon for a blog ranking

こちらクリックを!

 
●スポンサーリンク

 

IKU - INAKA Backpacker

投稿者の記事一覧

1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

関連記事

  1. 四国 島旅 伊吹島 day 26.3 香川県伊吹島 伊吹民俗資料館で学ぶ島の歴史
  2. 愛媛県 怒和島 学校 day 32.1 愛媛県 怒和島 学校訪問第3弾、怒和小学校の『…
  3. 大島 愛媛 漁師 day 34.3 愛媛県 八幡浜 大島の漁師からバックパッカーへ…
  4. 大島 港 愛媛 day 34.4 愛媛県八幡浜 大島 暗闇の中で『猪探検隊』再結…
  5. バックパッカー 釣りガール 瀬戸内海 島 day 31.5 愛媛県 怒和島 田舎バックパッカー結花子、『釣…
  6. 90歳 釣り おばあちゃん 田舎暮らし day 34.2 愛媛県八幡浜大島で毎日魚釣りを楽しむ90歳の『…
  7. オレゴン ホームステイ 家族 写真 day 25.1 香川県 伊吹島で高熱 ~熱で寝ぼけて…救急車を…
  8. 大島 愛媛 散策 day 33.1 愛媛県 八幡浜大島 散策 ~ 到着早々ベンチで…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


VANLIFE特集 バン・車に暮らすとは?

VANLIFE Feature article バンライフ 特集 車上生活 車中生活

Pickup Post

米国人一家 水揚げ体験 穴水 能登かきに舌鼓 能登地方を家族旅行で訪れた米国人三人が三日、穴水町岩車で、旬を迎えている特産「能登かき」の水揚げ作業を体験し、日本の漁業や食文化について理解を深めた。参加したのは金沢市内の高校で外国語指導助手(ALT)を務めるパトリック・ケイレブ・フレンドさん(26)と、米国・テキサス州から初めて来日した父親のパトリック・フレンドさん(51)、母親のエイミー・フレンドさん(51)。能登半島で体験型の旅を企画している中川生馬さん(40)=岩車=が協力した。三人は二日、同町に到着し、殻が付いた能登かきのバーベキューや、地元産のワインや日本酒を味わった。翌三日、漁師の河端譲さん(45)=同=が養殖しているかき棚でいかだにつるされたかきを引き上げた。漁師の仕事に強い関心を寄せ、複数に固まったかきを一つずつばらす作業も熱心に行った。パトリック・ケイレブさんは「日本の昔ながらの文化を楽しく体験できた」と喜び、父親のパトリックさんは「漁師の仕事の大切さや大変さを知ることができた。素晴らしい時間だった」と顔をほころばせた。エイミーさんは「かきの殻に残った汁に日本酒を入れて飲んだのがおいしかった」と通な飲み方を気に入った様子だった。三人は四日、帰路についた。(田井勇輝) 【メディア掲載】アメリカ・テキサス州出身の一家 能登・穴水町で田舎体験 Iwagruma Anamizu Ishikawa 能登半島 石川県 穴水町 岩車 農山漁村の『岩車』に移住した理由 ~ 東京で“埋もれる”よりも田舎へ ~ 穴水町 岩車 キリコ祭り 2020年 2020年9月末、奥能登 穴水町岩車の「キリコ祭り」は開催するの?! 田舎で仕事, 【田舎で仕事 – 取材コーディネート】MIT上級講師ピーター・センゲさんのダイヤモンド・オンライン記事に… Carstay 車中泊スポット レビュー 筑波山 ムクムク 【Carstay車中泊スポットレビュー】 静けさと癒し求める都会旅人向けの筑波山「ムクムク」

日本初の住める駐車場・車中泊スポット「バンライフ・ステーション」併設型 シェアハウス in 能登・石川県穴水町

能登・石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>販売サポート中!

Selling Oyster from Noto Anamizu Iwaguruma Ishikawa 能登 穴水町 岩車 牡蠣販売
能登半島地震, 石川県穴水町,能登半島 雪,能登 3月 雪,石川県 3月 雪, 穴水町 3月 雪
  1. 田舎バックパッカーハウス 罹災証明書,穴水町 罹災証明書, 罹災証明 参考,石川県 罹災証明書
  2. NHK 中川生馬, NHK Carstay, NHK キャンピングカー, 能登半島地震 キャンピングカー, 能登半島地震 カーステイ
  3. 動く美容室,動く美容サロン,カーステイ,ヘアーモス,石川県輪島市,美容室,美容トラック,キャンピングカー

車中泊スポットを探す!

vanlife RV station バンライフ 車中泊 車旅

Pickup Post

  1. 鎌倉 樹ガーデン 穴場 カフェ
  2. 旅の背景 理由 田舎旅 バックパッカー backpacker background in Japan
  3. 中津川

ランキング

人気の投稿とページ

一般人のテレビ出演、どれぐらいお金をもらえるのか?
【令和6年能登半島地震】石川県穴水町でオープン中のお店一覧と営業時間情報など(3月22日現在)
漁師直送!水揚げ直後の能登牡蠣<のとかき>最速翌日お届け!石川県穴水町岩車産の牡蠣 注文・販売!ペイペイにも対応!
day 26.8 香川県 伊吹島に三好さんと合田さんが多い歴史的背景
【田舎旅】今夜は『道の駅 やたて峠』車中泊 “茶色”の温泉350円
【令和6年能登半島地震】石川県穴水町の「田舎バックパッカーハウス」罹災証明書を入手 結果は?解体・撤去までの流れ
【能登での田舎暮らし】主婦の財布に優しすぎる 新鮮&格安スーパー『どんたく』対『江ノ島』
【動くオフィスでITレビュー】車中ワーケーション、ハンドルにハマるSurface GOが最強“車内”タブレットPC
day 70.2 漆芸作家Suzanne(スザーン)さんとClive Ross(クライブ・ロス)さんとの出会い ~ 別れるか、日本へ行くかの選択 ~
day 70.3 予想外の日本滞在約20年 「ペンキ塗りは得意、3ヶ月で輪島塗をマスターできると思った」と漆芸作家スザーン・ロスさん
PAGE TOP