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穴水町役場 政策調整課の全面謝罪とその次は… – バックパッカーが実体験から語る地方自治体のあるある?! その3

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穴水町 移住定住促進協議会 手紙

能登・穴水町岩車(石川県) ‐ 前回のストーリーの続きで、穴水町役場『地方創生加速化交付金』の『移住者による移住定住促進活動強化事業』の報酬の件について書いている。(前回の話しはこちら

その電話での「言った・言わない」の議論後、協議会の打ち合わせはストップした。

そして、『移住者による穴水町移住定住促進協議会』と名づけつつも、結果、ようやく本題が始まろうとした2016年11月中旬以降、2017年3月末の協議会解散まで、協議会の打ち合わせは一度も開催されなかった



これでは、誰もが、『移住者による…』はただの、名目上のものだけと思ってしまうだろう。

たった一つの電話の議論で、『難しく面倒なやつが協議会に入ってしまったものだ』と思い、『逃げ腰』になった役場は打ち合わせをしたくなくなったという印象しか受けない。

追加して言えば、本題に入らずして、協議会は終わろうとしていた。

 

一通の手紙で終わろうとした協議会

その後、2017年3月中旬、2016年度が終わろうとしているころ、穴水町役場・政策調整課からは、1通の手紙が届いた。

穴水町 移住定住促進協議会 手紙

協議会の打ち合わせだけでなく、協議会の報告会すらなく、協議会は解散する予定だった。

知る限りでは、①ホームページと②フェイスブック(FB)ページの開設、③FBページに協議会メンバーによる更新・投稿、④駅前の事務局開設、⑤プロジェクト発足当初に行われた町内の一部地区の空き家の賃貸状況に関する調査、の5点のみしか協議会の活動内容は知らされていない。

ホームページに関して言えば、2016年11月ごろ、穴水町役場が今回の業務を委託した株式会社ぶなの森(能登町)がページの「ドラフト」をメンバーに見せ、2017年4月に入るまで、更新がほとんどなかった。ちなみに、穴水町・政策調整課とぶなの森の契約は、2017年3月31日まで。

「内閣府の交付金/補助金は一体どのようにして活用され、形となったものはあったのだろうか?」という疑問と、「結局、報酬の件に関しては、みんなで議論されないまま終わった」という穴水町役場・政策調整課に対する無責任さと、不信感だらけで終わろうとしていた。

「こんな中途半端に、内閣府からおりた1250万円の補助金プロジェクトは終わっていいのか?」と不信に感じたぼくは、まずは報酬の『証拠』とともに、町会議員に相談をし、議会へと持ち込んでもらう段取りをとった。

 

報酬の件は議会へ

『報酬』に関して明したにも関わらず、「そんなこと言った覚えはない」と断言されてしまった件は、町内でオープンにしたほうが良いと思った背景から、議会の委員会の議題にも上がり、追及された。

ちなみに、政策調整課 課長の二谷さんとは「言った・言わない」で議論になることが多いそうだ。これも田舎の“あるある”だが、小さな町ではそんな“噂”がすぐに飛び交っていた。

ぼく自身から、『証拠』をベースに問い詰めることもできたが、最初の記事に載せたとおり、役場政策調整課側から、そこまで「ありえない」こと発言をされたら、こちら側から連絡する気にもならない。(その話しはこちら

その後、穴水町役場政策調整課の課長・二谷康弘さんから連絡があり、「個別で話しませんか?」という段取りになった。

二谷さんは本件について追及した議員さんとも話したそうだが、相当焦り始めていたようだ。

こちらとしては、この件に関しては、『証拠』を見せて、さっさと終わらせたい気持ちがあったので、協議会が終わろうとしていた2017年3月23日に二谷さんと打ち合わせをすることで合意した。

 

政策調整課 課長 全面謝罪

2017年3月23日の個別の打ち合わせの冒頭では、政策調整課の課長・二谷さんから「勘違いさせる発言を言ってしまった」から始まった。

話しはあちらこちらの方向へと飛ぼうとした。

早急にこの件を解決したいぼくは、この打ち合わせに、ポータブルスピーカーまで持ち込み、録音データを再生、勘違いをさせるような発言ではなく、はっきりと明らかに会議の報酬として1万円支払うと、初回の打ち合わせで約5回も言っている二谷さん自身の発言を聞かせた。(録音データはこちら

何度も言っているにも関わらず、政策調整課は、「そんな発言はしていない」と断言するだけでなく、「納得しないのなら、やめてもらってもいいですよ。どうしますか?」というスタンスだったわけだ。

また、はっきりと明らかに会議の報酬として1万円支払うと、初回の打ち合わせで約5回も言っているにも関わらず、会議の録音データの「証拠」を見せることまでしなければ、納得してもらえないのは、課としていかがなものなのか…

「一体全体、この課はどうなっているのだ?」と不信に思われても仕方がないだろう。

録音データを聞かせたあとは、二谷さんが頭を下げての全面的な謝罪となった。自業自得だ。当たり前の対応だろう。

しかし、それでも、「どうやら勘違いさせた発言をしてしまった…」などの発言をしているので、「いや、ですから、あなた、5回も打ち合わせに対して1万円支払うと言っていったんですよ。『勘違いさせるような発言』ではなく、明らかにそう何度も言い、そうやってメンバーを釣り上げたんですよ」と何度か訂正させてもらった。

だが、政策調整課のトップがこのような感じでは、課に対する不信感はそう簡単に取れるわけがない。

全体的な活動面でも疑問が沢山ある。

「終いには、議事録もない会議とはどういうことですか?内閣府からの交付金/補助金を軽視しすぎなのでは?」

「先日、『打ち合わせに対して報酬1万円なんて支払える予算はありませんよ』とまでも言われたが、この予算は正当に使われているのですか?1,250万円は一体どこに使われているのですか?」

「それに加え、1通の手紙で、活動報告もなしに終わろうとしている1250万円の協議会とは、どういうことなのですか?」

「ここ5ヶ月ぐらい打ち合わせの開催もない。であれば、なおさら、結局、どんな活動をしたのか、報告会をすべきではないですか?」

などの疑問をぶつけた。

政策調整課の二谷さんはその場で、報告会がなかったことを再考し、新年度明けに、最終の報告会議を開催することにしたわけだ。

なぜ、そこまで言われないと動かないのか、疑問だらけのプロジェクトかつそれを担当している政策調整課である。

内閣府から交付された補助金1,250万円を実に軽々しく考え過ぎではないだろうか。

補助金は獲得することももちろん重要だが、それをいかにして、将来に向けて活用するかが、最も重要だ。

 

政策調整課への3点の要求

この個別の打ち合わせでは、3点を要求させてもらった。

①今回の報酬の件、責任もって、協議会メンバーに自体を説明して、役場から報酬1万円を支払うこと。だが、ぼくにとってはもはや報酬に関する問題ではなかったため、受け取る気はないと伝えた。

②委託先への支払金額含め、協議会の活動をきちんと報告すること。

今さらではあるが…このままでは、全く協議会になっていない。“協議”されていない。

「移住者による移住定住促進活動強化事業」という名目上、移住者の名前を連ねて、格好つけた名前の協議会になっているだけだ。

③会議の打ち合わせの報酬の件、議論の経緯について、町長の石川宣雄さんに説明と報告をすること。

3点目については期待はしていないので、これら記事が彼の目にとまることを期待したい。

それにしても、なぜ毎回、仕事以前のことについて、ぼくのほうから提案しなければいけないのか…とにかく疑問は残るばかりである。

それにしても、明らかに5回も発言しておきながら、証拠を見せなければいけないこの役場の体質…町民かつ移住者も舐められたもんである…(続きはこちら。4月11日@21:00ごろ記事掲載予定)

 
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投稿者の記事一覧

1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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コメント

    • よこやま
    • 2017年 7月 17日 11:06pm

    上がこれでは後進も似たような社会人としての形成がされそうで、よくよく過疎に拍車をかける遠因となるのでしょうなあと、出身者としては残念な思い。体質改善には本格的に科学的にやっても10年単位でかかるのでしょうけど、次代へ継げるものがあるなら、いずれ帰郷して町政改善に携わりたいと思うものの、躊躇しています。ただ、そんな中でも、あなたのような方が町にいることは町の希望だと思いました。ありがとうございます。

    • コメントありがとうございます。一般的な話しにはなるかもしれませんが、田舎には「昔ながらの日本」が残っている良い点もありますが、中々、変化できないマインドセットは…微妙なところでもあるような気がします。ある程度のタイミングで、世代交代がなければ、良い方向へ行くような気がしないのを感じています。ですが、なかなか世代交代できないのが、地方の現状ですね。戻ってきたときには、「変化」の流れをつくってください。町政でなくても、民間レベルで、もろもろ取り組んだほうが早いと思います。

    • マック
    • 2017年 6月 09日 9:42pm

    町民です。今回の中川さんの記事、じっくりと読ませていただきました。こうやって詳しく成り行きを報告していただきありがとうございます。ご苦労様でした。このことは何がしか町民の心に風を吹かせることができたのではないかと思っています。

    政策調整課長のふるまいは言語道断、許すまじの行為であることはあきらかなのですが、補助金の使い方においては中川さんが提案するような形が理想であることはまちがいない。しかしながらこれがなかなかむずかしい。震災関連でも大きな補助金を受けましたが、なかなかひとりひとりの思惑があってまとまらない。結果、ハイエナのような業者に委託してしまうようなことがよくありました。行政としてはとにかくできれば効果をだしたい想いはあるもののスムーズに消化したいというのが本音ではないでしょうか。

    ただ公僕としての意識が足りない。

    もともと保守的な土壌、選挙においても金権がものをいう町ですし、トップダウンが当たり前で、なかなか町民からのボトムアップが期待できないところです。

    中川さんにはこれからも定住してもらいたいです。「あーこんなところはだめだ」と思わないでいただきたい。地域づくりに必要なことは粘着質であること。諦めないで町民の意識改革を先導するリーダーとしてずっと存在してほしい。笛吹けど踊らずの町民であっても・・。

    そのためには企業論理では通用しない「まちづくり」というものも理解してほしい。

    選挙で金の話がでましたが、出来るかできないかわからない空疎な政策を論ずるよりも生活応援金として金をばらまく方が貧しいお年寄りは有り難がるんです。そういうところです。

    でもなにもこれは穴水に限ったことではない。多くの地域でみられることでもあります。まして自由の国アメリカでも疲弊した地方はトランプを支持し、大統領にまでなった。

    中川さんのような明晰で行動力のある方が穴水におられてよかったです。

    徐々に変革していきましょう!

    • コメントいただきまして、ありがとうございました。町民の方々で、意識の高い人たちがおられるようで、嬉しいです。

      別途、新たな記事で書きましたが、議会でも取り上げられいました。ですが、役場側の答弁は…答弁になっていなかったです。
      http://inaka-backpacker.com/blog/2017/06/anamizu-town-local-government/

      町民、国民が支払っている税金からなる補助金について、より真剣に考えてもらい、細かい活動内容含め、熱い想いで取り組んでもらいたいものです。議会の様子は、ケーブルで放送されたそうです。近々、YouTubeにもアップされるのではないでしょうか。次の移住定住に関する取り組み…一体どうなったんですかね。ここまで活動内容が疑問視されて、議会にもまで、取り上げられますし、せめてホームページなどに、取り組み内容について、公表していただきたいものですね。

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