能登・穴水町岩車(石川県) – 先週末、『“ざっくばらんな”田舎ライフスタイル体験』で、牡蠣漁師・河端譲さんと牡蠣の水揚げ中、穴水町役場から「ドイツ出身で19歳の若者が能登や穴水町への移住に興味があるんですよ!英語しか話せないようなので、移住生活のご説明でご協力いただけませんか?」という問い合わせがあった。
豊富な自然資源からなる能登の“食”、人間が入りやすく、融合して暮らしやすい里山と里海がある能登。どうやら能登は海外勢からも魅力的な住処として感じるようだ。
やってきたのは、田鶴浜(たづるはま)に滞在中のドイツ出身の旅人 Arca Tueze(アルチャ)と、アルチャの滞在先の友人 岡雄大さんだ。
ドイツ出身の旅人 アルチャとは?
アルチャは3歳のとき、家族でトルコからドイツに移住。
現在、アルチャは19歳で、大学入学前の進学校に通っている。ドイツでは、大学入学前の2年間、進学校へ通うのが普通だそうだ。
アルチャは3年前、ドイツ国内のキックボクシング大会で2位の座を勝ち取っていて、格闘家としての道も長い。
岡さんは兵庫県の関西学院大学で経済学を専攻し、広告関連を勉強している大学3年生。
1年前の春、アルチャがリンゴ一つの食料を手に、東京から京都へと旅をしているとき、二人は出会った。岡さんが、アルチャの旅をサポートし、二人は打ち解けて、仲良くなったそうだ。
っで…日本…能登へなにしに?
アルチャはドイツで「普通の道」を進みたくなく、日本で田舎暮らしをしたいと言う。会社にも属したくない、お金にも左右されたくない、そして、目指すは…自給自足という理想を掲げる。
アルチャは「今、自分が進みたい人生の道へととにかく進む…」という気持ちが強い。
「今を生きる」…あくまでも“理想”で難しいと思う人は沢山いるかと思うが、今ある“現実”のほとんどは理想やアイディアから成り立っているのではないだろうか?
岡さんとの出会いから始まり、アルチャは日本の“優しさ”が好きになり、日本での“自給自足”的な田舎暮らしに興味をもちはじめた。聞いたところによると、ドイツはどこも発展しすぎていて、田舎と呼べるような場所があまりないそうだ。
今回、アルチャは、岡さんの大学春休み中の10日間、田鶴浜(たづるはま)に滞在。能登での田舎暮らしの魅力を探るために、穴水町役場に連絡をとり、ぼくと出会い、つながったわけだ。
自分の人生 どう進むのか…自身が見つける将来の道 自分次第で全てが決まる
岡さんは現在、春休み中で、アルチャに能登を案内しながらも、地元・能登を再発見している。
“従来の道”から外れて、新たな人生を歩もうとしているアルチャの人生観と行動力に対して関心や憧れを抱いているとも話していた。
アルチャは自分の意志で、自由に動こうとしている。意見は聞くが、最終的に自身の道を決めるのは自分。聞いた意見を実行しないからと言って、それは聞いていないわけではない。様々な分野で経験があるほど、「こういう風にした方がいい」というプッシュが強いが、なにに関してもやり方はどれだけでもある。そして、重大な事故などにつながらないようであれば、やってみればいい。
就職活動が始まる岡さんは、親が薦める公務員、会社員などの“安定への道”へと進むべきなのか…今後 自身が見つける将来の道へと進むのか…モヤモヤする迷いがあるそうだ。
そこで同年代のアルチャと出会った。これまでにない刺激をもらえ、考えさせられる友だちと過ごす一時は貴重だ。
日本には、アルチャのような斬新な考えをもった若者を見かけることは少ない。出身国や年齢問わず、人生「これが普通だ」と…決められた道を進む人たちが多い世の中だ。
特に日本では、「世間一般的な道」というのは確立されすぎている。
まぁ、ぼくもそうなってくる…もしくは既になっているのかもしれないが、裕福で便利なモノが豊富なこの世界で、未だに、親や周りが、これまでの固定概念が強い考え方を次世代に教え、子どもがその意志を継ぐことがほとんどだ。既存の道から“外れる”ことは難しいのだ。
しかしながら、たった一度の長い人生、一つの固定概念よりも、多くの選択肢を体感して、「自分が選んだ楽しい人生の道」を歩き続けたい。自身が進みたい道が、これまで教えられてきた道であれば、それはそれで素晴らしいこと。だが、そこに疑問があるようであれば、一旦立ち止まって、再考したほうが、人生はより楽しくなり満足感を得られるのではないだろうか。
「そう簡単ではない」と言う人がほとんどだと思うが、ぼくは「そう難しいことではない」と言いたい。親、友だち、まわりの人、家族、収入など、あらゆる「壁」があるが、解決策を考えて、進んで行けば、見えてくることは沢山ある。
ここではそう深く話さないが…
アルチャの第一印象は…アルチャも言っていたが、「出身は違うが、お互い考え方や行動がかなり似ている」っと…そんな感じだった。(続きはこちら)
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