ここは…クルマの中?!アネックス社のキャンピングカー「リコルソ」。ぼくらの“動く拠点”であるファミリーワゴンCと同じく、ハイエース・ワゴンGLがベースとなっている。まるで家のよう。シンクや冷蔵庫もついてる。ワンルームアパートよりもユニークでおしゃれかも?!
ロードトリップ型のクルマ、いわゆるキャンピングカーや旅/車中泊仕様のクルマは、従来の乗用車と比べると、“楽しさ”がある。
クルマの中にリビングがありお茶もできる…ワークスペース/仕事場ではネットにつなげてパソコン作業や充電もできる。備え付けてあるソファをベット/寝床に展開してゆったり寝て、尚且つ、蓄電した電気があるのでテレビも観ることもできる。
そんな楽しそうでワクワクする装備を搭載したクルマを走らせ、旅にでる…
果たしてどんな“旅”が待っているのか…イメージを膨らませてみてほしい。
隠れ家的なクルマでの旅シーンを…
ユニークで楽しいクルマが欲しいと思ったら…まず行くべきところがある。
毎年2月の「ジャパン キャンピングカーショー」イベントを皮切りに、「なんであのクルマがこんなになっちゃうの?!」っと…“楽しい雰囲気に”生まれ変わったクルマが勢揃いし、全国各地で開催するキャンピングカーのイベントだ。
今年(2016年)、千葉県幕張メッセで開催した日本最大のキャンピングカーの展示会イベント「ジャパン キャンピングカーショー」には約6万人が来場した。
それに続き、3月には名古屋・東北・大阪、4月には神奈川などと、毎月各地でキャンピングカーショーが開催している。
キャンピングカーメーカーは各地で開催する見本市で、ハイエースや軽自動車などのあらゆるクルマをカスタマイズしたキャンピングカー“モバイルな家”、クルマ旅に便利な装備やグッズなどを出展する。
見ているだけでワクワクする“楽しいクルマ”のお祭りごとだ。
「どうせクルマを買うなら、楽しいクルマが良いなぁ」「どうせならちょっと変わったクルマに乗りたいなぁ」などと、クルマの購入を考えている人には、ぴったりなイベントになるだろう。
クルマ購入は大きな投資だ。
楽しめるクルマ含め、あらゆる選択肢を見た上で、決断してみてはどうだろうか?
●“クルマ”に対する固定概念をぶち壊す“旅”雑誌にバックパッカー登場!ひと工夫&発想でクルマが“旅”仕様に… キャンピングカーの展示会へ行き、あらゆる選択肢をみる他、こんな雑誌を参考にすることもお薦めしたい。従来を超えるクルマの楽しみ方が見えてくるはずだ。旅向けにクルマをカスタマイズする手法・ノウハウが詰まっている。普通に一旅雑誌として読んでみるのも面白い。 |
<< ぼくらのスゴイ“動く拠点”『ファミリーワゴンC』も見本市で体感できる >>
ぼくの“動く拠点”であるハイエースがベース/基盤となっている車両の「ファミリーワゴンC」は、ハイエースなどのバンタイプのクルマを“旅向け”にカスタマイズするアネックス社がつくったもの。
ぼくにとって、この“動く拠点”の“スゴイ”ポイントというのは、電気装備がしっかりしているので、パソコン、カメラ、スマホなどの電気が必要な仕事道具を“遠慮なく”フル活用でき、問題なく充電することができる。旅のとき、一番困ることは電気の供給なので、この装備は嬉しい。
このおかげで、車内に搭載された大きなデスクで快適に仕事ができる。これなくしては“私事(しごと)”ができないので、この装備はマスト。
そして、仕事で疲れた体を癒してくれる寝床まであるという2点。
しかも、これからソーラーも装備する予定なので、さらに快適になることは間違いない。これからは、自宅で仕事をすることが少なくなり、“オフィス”を完全“モバイル”型にする予定だ。
アネックスとの出会いはキャンピングカーの展示会だった。トヨタから直接、ハイエースを購入し、自身でカスタマイズすることも考えたが、様々な選択肢をみたかったため、数回、キャンピングカー関連の展示会へと足を運んだ。
そして、最終的にアネックス社の「ファミリーワゴンC」を導入した。
アネックスの営業拠点がある大阪や東京、同社本社と工場がある徳島県近辺で開催するキャンピングカーの展示会、「ジャパンキャンピングカーショー」のような国内最大級の見本市であれば、アネックスも出展していることが多く、ぼくらの“動く拠点”「ファミリーワゴンC」も展示されている。
ちなみに、アネックスのキャンピングカー人気トップ3は、①リコルソ、②ファミリーワゴンSS、③ファミリーワゴンCだ。
この記事内に載せている写真のとおり「リコルソ」の車内は広く、シンク(流し台)、テーブル、ソファーなど高級感あふれる装備となっている。
アネックスでは、「ファミリーワゴン」シリーズの小型タイプで、二人旅向けの「ファミリーワゴンSSユーロ」、「ファミリーワゴンSS」、「リコルソSS」の販売も好調だ。これらタイプは、日産バネットNV200がベース車両のなっている。
2013年、アネックスは日産バネットがベース車両となる小型タイプの「ファミリーワゴン」のラインアップを拡充した。
これら小型キャンピングカーは、二人旅向けだが、目的地の宿泊先をオートキャンプ場にして、テントを活用すれば、二人以上は寝られる。使い方次第で、楽しみは増えるわけだ。
ちなみに、「ファミリーワゴンSSユーロ」と、「リコルソSS」や「ファミリーワゴンSS」の大きな違いは、車内のデザイン。
「ファミリーワゴンSSユーロ」の運転席と助手席には、ドイツ製のシート「TurnTech」を採用。
「TurnTech」を活用することで、両席を後部座席に回転させて、車内に小さな“リビング”をつくることができる。アネックスによると、日本で初めて回転式の運転席と助手席を採用したそうだ。
ちなみにこの「ファミリーワゴンSSユーロ」の情報は現在、アネックスのホームページに載っていないが、“裏”メニューとして存在するそうだ。
<< どうせなら“楽しいクルマ”を!ハイエース?小型でお手頃な軽自動車?! >>
キャンパーの中では、ぼくらバックパッカーの“動く拠点”と同様、ハイエースなどのワンボックスカー/バンがベース車両となった「ファミリーワゴンC」や「リコルソ」のようなキャンピングカーが最も人気で理想とされる。
キャンピングカー業界やそのユーザーたちは、“バン”がキャンピングカーのように“コンバート(転換)”/カスタマイズされたものを「バンコン(バンコンバージョン)」と呼んでいる。
ぼくらは旅先で様々なオートキャンパー/クルマ旅人と出会ったが、ベース車両にハイエースを活用している人が多い。
ハイエースは、車内のスペースや積載量、長距離を走る際の乗り心地など、快適さと機動性に優れていて、総合的にキャンパーの中でも最も人気があり高評価だ。
しかしながら、価格は400万円前後からのものが多く高額だ。
一方では、最近、二人旅向けの「リコルソSS」や「ファミリーワゴンSS」のような中型や、軽自動車のワンボックスをベースにした小型キャンピングカー「軽キャンパー」なども人気を集めている。
NV200や軽自動車がベース車両となっている小型や中型サイズのタイプは、ハイエースなどの大型サイズのキャンピングカーよりも、取得税・重量税などの車税も安価で、燃費も優れていて、維持費が魅力的なのだ。
また、小型になればなるほど、運転もしやすい。
NV200は価格的にも軽ベースのキャンピングカーとそこまで変わらず、燃費も数キロほどしか変わらない。乗り心地はやはり普通自動車のNV200のほうがよいので、人気が集まるかもしれない。
“軽キャンパー”の中で人気ある車種だ。外見コンパクトでキュートな感じがする。
軽自動車がベース車両の「Indy 727」 の中にも入ってみた。コンパクトでキュートなつくり。しかし、60~70リットル級のバックパックを積んで、長期間の田舎旅へとでかけることが多いぼくらにとっては、ハイエース・ワゴンGLがベースの「ファミリーワゴンC」が“ほどよい”サイズ。実際 中に入るとわかる。「ジャパンキャンピングカーショー」などの展示イベントへ行き、クルマを体感することで、自分にとって、フィットするサイズがわかってくる。
<< 「低燃費」「ドライブ」の提案は古い!『クルマ離れ』の切り札は車プラス『どんなワクワクがあるの?!』の提案と体感だ >>
数年前から言われている「若者の車離れ」は現在も変わらない傾向だろう。
「クルマが売れない」の背景で二つ思うことは、昔のように、クルマを珍しがる世代は少ない。そして、人口が集中している都内では公共の交通機関が発達しているということだ。
今の世代には、クルマ「プラスなに?」「クルマでどんな楽しいことができるの?」などを訴求しなければいけない。ただ単の「ドライブ」「買い物の足」「デート」「低燃費」「ちょっとした旅をサポートする足」をイメージさせる宣伝は今や古く、「クルマはあれば便利だよね」と思う程度で、“魅力的なクルマ”として感じることは少ないだろう。
公共交通機関が発展している日本。電車、バス、飛行機でどこまでも行ける時代。移動の選択肢が多いのだ。ぼくらバックパッカー自身、長距離な旅先へと一晩で行くことができる安価な夜行バスをよく活用していた。
アメリカの中でも自然が多く“田舎”環境のオレゴン州にいたときは、公共交通機関がそこまで発達していなかったので、遠出するときはレンタカーを活用していた。田舎/地方では、クルマが売れることだろう。
しかし、日本の特に人口が集中する都内ではクルマの必要性を感じられず、免許の書き換えさえもしなかった。鎌倉に住み、東京の会社勤務だったので、必要な乗り物はほぼ電車のみ。交通機関が優れている地域に住む人たちの多くがそう感じているはずだ。クルマで町乗りして買い物へ行っても渋滞に巻き込まれ、駐車場にも困る。クルマを持っていても、平日は仕事で忙しく、クルマに乗っている暇はないのだ。
数年前から日本では「クルマ離れ」が懸念され、少子化、人口減、給料減などが要因として挙げられていたが、それだけではないだろう。
車税、駐車場費、燃料費など、週末だけの活用だけでは、これらランニングコスト/維持費が“もったいない”と感じ始める。その上、大半の人口が集中する大都市では、“足”となる交通機関が発達している。
確かにクルマは「あれば便利」だが、それを考え始めたらきりがない。無駄なコストがかかり「ん~結局使わないし不要かなぁ…」と思うわけだ。
ぼくらの親世代にとってはクルマはまだ珍しく新鮮味があったり、クルマに対して「憧れ」や「流行り」を感じていたり、その昔は現在よりも交通機関が発達していなかったことから、クルマはあったほうがよかったのかもしれない。
クルマに対する関心は薄れ「クルマ離れ」になるのは普通の流れなのだろう。
クルマに乗って「ドライブする」「買い物へ出かける」「クルマに荷物を積める」などは、クルマを持っていれば、当然ながらできることで、このようなプロモーションでは飛躍的な販売促進にはつながらないのかもしれない。
数年前、トヨタは国民的に愛着あるドラえもんのキャラクターを活用して、まずは「免許を取ろう」とテレビコマーシャルを打ち出した。「ジャンレノがドラえもん役!?」っと、コマーシャル自体に楽しみはある…
しかし、免許を取得する以上の想いがクルマに対してないと、クルマのさらなる普及は難しいところ。
そんな中、クルマを活用した“新たな旅スタイル”、クルマを楽しく使いこなす事例など、「クルマを活用した“極端な”楽しさ」をイメージすることができる情報を発信することができれば、クルマの需要増加が見込めるのではないだろうか。
ネットなどからリアルな情報を得ることができる時代だ。もう一歩踏み込んだ現実的な活用イメージの発信が必要だと思う。
クルマに乗ってドライブ…そして「プラス“なにを”する」、「ドライブや町乗り以上のことができる!」を提案することが、“新たな楽しみ”へとつながる。
● クルマで旅をして、自宅よりも快適なベットで寝る!
● クルマで向かった旅先で、パソコンやネットを使って仕事する!
● クルマにソーラー積めば、自宅のように電気は沢山!
● クルマ内の堀炬燵で暖まる!鍋をする!
● クルマでキャンプへ行く!クルマで寝る
などのシーンがリアルに写真や動画などの映像で、見ることができたら、クルマの活用方法は一新することだろう。
日本全国の田舎を旅回っているバックパッカー旅の最中、“楽しそうに”クルマ旅をしている人たちと出会うことがなかったら、クルマの導入は全く考えていなかっただろう。
クルマを活用して、“おかしなこと”をしている旅人をみると、やはり楽しそうに見えるわけだ。
ぼくらは、九州でクルマ旅を楽しんでいる人たちと出会い、クルマはただ単に乗るだけのものではないことに気づかされた。
旅にクルマを導入することで、「これも、あれもできる」とイメージを膨らませているうちに、いつの間にかキャンピングカーの導入へとまっしぐらになっていた。
日本の自動車免許証を持っていなかったぼくは、教習所で合宿してすぐに免許を取得。その後、「ファミリーワゴンC」を“動く拠点”として導入、新たな旅スタイル“動く拠点”をベースにしたバックパッカー旅を始めたのだった。
“動く拠点”に乗り、目的地に着いたら、バックパックを担いでいつものように旅歩く。テントで寝ることもでき、“動く拠点”で寝ることもできる。移動したければ“動く拠点”で走るというそんな旅スタイルだ。
旅の最中、親切な人々が、目的地へと普通乗用車で乗せてくれたこともあったが、“普通”のクルマからは、「これからの拠点や旅の足はクルマだ!」と思うことは一度もなかった。クルマの販売促進には、クルマを活用したこれまでにない新たな事例の提案が必要な時代なのだろう。
以前、トヨタに取材していただき、ハイエースページに掲載された映像。より詳しい内容はこちら。
都会を出てクルマ旅…日本の知らない田舎…ミステリアスな田舎/地方を旅する…というのは面白い。
みんなも、身近な日本の“知らない”エリアへとクルマ旅してみてはいかがだろうか。
ジャパン キャンピングカーショーへ行ったぼくらバックパッカー。“動く拠点”を導入する前、鎌倉から幕張メッセへ。行けるところまで、原付で行ったのだった。
全国各地で数々のキャンピングカーイベントが開催されている。写真は台場で開催していた「東京キャンピングカーフェア」(7月)。
ときにはバックパックを休ませ、こんな楽しみ方もできる。疲れたら隣の“家”にセットしてある完全フルフラットのベットで寝れば良し。
ワゴン車にポップアップテントをのせる。クルマにも様々な旅スタイルがある。『自身に合ったスタイルはどれなのか?』今日はどこを旅して、明日はどこでなにをしているのだろうか?
ぼくらの“動く拠点”「ファミリーワゴンC」が今の状態になる前はこのような状態だった。カスタマイズして、生まれ変わったのだ(アネックス社 徳島工場にて)
楽しみが積めこまれたハイエース。後部全体をカット、FRP材質の「箱」を後ろにつけて、完全にキャンピングカー化して生まれ変わった。アネックスの「リバティ」。この「リバティ」含め、ハイエースがベース車両のキャンピングカーのサイズは大きい。小回りも利くし、乗り慣れれば普通のクルマのように運転できるようになるだろう。ただ…バックするときに気をつけたほうがいい。バックモニターを別途装備することをお薦めする。
“動く拠点”で、バックパッカー田舎旅をさらに楽しむ(千里浜なぎさドライブウェイにて)
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