2011年4月1日、熊本県天草市牛深町 – さて、ぼくらはまだ牛深(うしぶか)にいて、二階堂隆夫さんとの会話はまだまだ続いている。(前回の話しはこちら)
二階堂さんは100系のハイエースを“家”として活用し、全国を旅する北海道出身の58歳だ。
ぼくら田舎バックパッカーと二階堂さんは、牛深ハイヤ大橋の高架下で出会い、話しが弾み、ぼくらは二階堂さんのクルマ旅スタイルを探っているところだ。
二階堂さんから「うち(クルマ)の釜 見てみる?」と言われ、二階堂さんのクルマへ向かった。
世の中には、本当にあらゆる旅人がいる…と思ったこの日だった。
二階堂さんのクルマであるこのハイエース、運転席と助手席より後ろは、完全にカスタマイズされている。
ぼくらバックパッカーとは完全に違う旅スタイルで面白い。
クルマに釜だぁ?!
ご飯釜が…クルマに設置された木の棚の上に“ひょい”っと置いてある。
見た目、立派な釜っぽい。
「1480円なんですよ」と二階堂さん。
ぼくの反応は…
「この釜はさすがに重すぎて、ぼくらは歩きなので、持ち運べないなぁ」
いやいや…釜の金額や…重さより…
「クルマに釜~~?!」ってところでしょ。
そして、そんな釜の価格よりも気になるのは…このモノ溢れたクルマの中だ。
一体なんなんだこのハイエースの中は?
「どこで寝てるんですか?」と尋ねると「ここで」と後ろのベットを見せてくれた。ベットの上にはギターが置いてある。
「でも、失敗したのが、このベットを高くしすぎて、(ベットに)座れないのさ。(北海道に)帰ったとき、修理しようと思ってるの」と、二階堂さん。
このハイエース内で…十分生活できるかもなぁっと考えながら、もろもろ話しを聞く。
しかし…クルマの中は整理されているようには見えず…
“そこそこ”きったないが、とにかくこの…自作スタイルがいい!
だが…バックパッカー旅をして必要最低限のものを持ち歩いているぼくからすると、必要ないものが多そうだなぁという印象も受ける。
ハイエースの中には緊急時のためにポータブルトイレもあるが、一度も使っていないらしい。
「一応、積んでおくか」という感覚で荷物を積んでいくと、クルマの中が満タン状態になる。
旅に出ると、生きていく上でが不要で、次回必要そうなアイテムがわかってくる。
新たに作るものなど、毎回“宿題”がでる。ぼくらは重い荷物を背に担いでいることから、話していることがよくわかる。
電気はどうしているのだろか?
バックパッカー旅で困ることは電気だ。
カメラ、スマートフォン、パソコン、ICレコーダーなど、あらゆる電機機器の充電で電気が必要となる。
クルマの場合、エンジンにバッテリーを積んでいるわけだが...このハイエースには3台のバッテリーを積んでいると言うのだ!
この“業界”では、サブバッテリーと呼んでいる。
詳しいことは分からないが…「3台のバッテリーにプラスの線をつなげて、マイナスの線は、車体につなげれば充電できるのよ」と...
エンジンとつなげて、走りながら充電する“走行充電”というやつだ。
エンジンのバッテリーが万が一弱ってしまっては困る。そこで、クルマの後部座席、二階堂さんのクルマの場合、「うしろの寝床」下にバッテリーを積んで工夫しているのだ。
バッテリーを積んで、旅に不自由はないそうだ。発電機は騒音がひどいので、バッテリーが一番とのこと。
旅の最中、困ることは、“充電”できるスポットなのでこのバッテリーは実に便利だ...素晴らしい。
また、万が一のため、ポータブルトイレも積んでいる。
しかし、まだ一度も使用してない。「あ~良かったぁ~」となぜかほっとする自分...
「クルマの“後ろ”を作るのが楽しみなんだ」と、笑いながら解説を続けてくれる二階堂さん。秘密基地みたいな感じで楽しそうだ!(続きはこちら)
<前回のストーリー 『day 99.5 旅のトイレ…仕上げに綺麗なお湯を使えば風呂はいらない…という新しい“旅人”的発想』>
<次回のストーリー 『day 99.7 熊本県天草市牛深で…“スゴイ”クルマ旅人との出会い ~ 『万が一グッズ』ばかりの100系ハイエース ~』>
●関連するストーリー:
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- 【2010年11月】四国“左周り”のバックパッカー田舎旅こちらから
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