2011-02-03 Before Leaving for Kumamoto - 九州 熊本へのバックパッカー旅前の出来事

バックパッカー旅、次はどこへ… 大震災後 鎌倉散策しながら村尾茂雄さんと語る

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村尾茂雄

2011年3月19日(土)神奈川県鎌倉市 – 東日本大震災の翌日から、ぼくはほとんど家で、地震の被害をテレビで見つつも、これまでのバックパッカー旅の記録や写真を整理して…「今後どうしていくか」含め自分の頭の中を整理していた。

樹ガーデンで語る 中川生馬と村尾茂雄

行動も重要だが、立ち止まって考えるバランスも重要だろう。

ぼくらは旅先でほぼ毎日と言っていいほど、人と出会い様々な話しを聞き、そこで感じたことを細かくメモをしていた。

主に聞く話しはそこの地域のこと、出会った人の生きざまや暮らし方/ライフスタイルや働き方などについて。

2010年10月から始まった旅だが、厚さ1センチ程度のメモ帳が数冊、写真と動画のデータ量は既に2テラバイに達していた。

村尾茂雄

 

自分ができることを行い進む

それはともかく…

長年の広報の職業柄、震災に関する政府の記者会見の様子をテレビで見ていると、思うことは沢山ある。

「原子力安全保安院の広報はすごく緊張しているなぁ」と思ったり…

あらゆる場所で記者会見が開催され情報が入るが、同じタイミングで、官房長官と原子力安全・保安院の会見が開催され、情報が錯綜する。

もう少しタイミングをあけてほしいなぁ…などと思ってしまう。

気になるのが…福島県の原子炉だ。原子力発電所にて、なんらかの爆発的事象があったとされる。

原子炉そのものの爆発なのかは確認できていない…専門家を交えて調査中らしい。

福島第二原発では10キロ圏内の退避勧告がでている。10キロだけで大丈夫なのだろうか…

そして、津波の影響で、海と民家の境目がわからないほどの状態になっていた。

鎌倉 大仏 斜め角度から 撮影

「被災地に行って現地で困っている人たちのサポートをしに行くべきか…」地震が起きた時から考えている。

しかしながら、今後、結花は子どもを産む可能性もある。自分の体への放射能の影響も心配だ。「被災地へ行くべきではない」とも考えてしまう。

それに、現地での宿泊、食料、風呂など…被災者のほうが必要としており、個人が行っても余計な資源を使ってしまい、逆に迷惑になってしまうかもしれない。



NPOや役場の広報をサポートするなど、自分の広報スキルを活かしたサポートの仕方があるのではないだろうか。

全国紙記者の友人に連絡し…現地の状況含め「できること」を聞くなどした。

だが、どうしても東北方面へ足が向かないのだ。原発から発生する放射能の人体への影響が心配だ。

そして、ぼくら自身が今後進むべき道も決まっていない。

今は自分たちに比重を置いて物事を考える時期ではないだろうか…

などと…あれこれ考えた。

 
最終的に「できることをする」しかないと考え、母校・オレゴン大学と大学日本人同窓会のメンバーと義援金を募ることにしたのだ。

そして、余震や結花の体調が落ち着くまで、鎌倉に滞在し、気分転換に手広のファミレス「ジョナサン」に行くなどして、旅の記録を書いたり、写真の整理を続け、時は過ぎていった。

 

震災から1週間後…

久しぶりにオレゴン大学からの友人 村尾茂雄さんと再会した。

震災の影響で、週末なのに、全く混雑していなかった鎌倉を散策しながら、今後について思ったことを語った語り合った。

オレゴン大学 ポニーキャニオン 村尾茂雄

村尾茂雄さんは長崎県佐世保出身。現在、東京で映画関係の仕事をしている。

将来的には、プロデューサーとして、才能ある監督や俳優などと共に、映画をつくり、自分がプロデュースした映画で、みんなに感動を伝えたいと考えている。

映画のジャンルは問わず、茂雄さんがプロデュースした映画で、観た人の「人生観が変わったり・豊かになる映画をつくりたい。日本が“外”に目を向けたり、“外”が日本に目を向かせるような映画をつくりたい。人の悩みを解消させたり、観て元気づけられる映画づくりに励みたい」と熱くもろもろ細かく語る。

ポニーキャニオン 村尾茂雄 Pony Canyon Shigeo Murao

茂雄さんはとにかく、良い意味で“必要以上に”あらゆることを熱く語るオレゴン大学時代からの友だちだ。

映画に関しても、語り出すと、止まらない。

あ~そうかそうか…」と流す人たちもきっと多いのだろう。そのあたりはぼくも似ているかもしれない(汗)

茂雄さんとは大学のころから、ざっくり言えば「今後の人生どうするよ?」を“とにかく”熱く語り合ってきた。

樹ガーデンで語る 中川生馬と村尾茂雄

【神奈川県鎌倉市 – 鎌倉で一番お気に入りのカフェ「樹ガーデン」にて(樹ガーデンの詳細はこちら)】

この日、茂雄さんが「旅してて、今後住みたい場所や、理想なライフスタイルは見えてきた?」と聞いてきた質問が…まだまだ“考えている段階”にあった自分だったからだろうか…質問と回答が深く頭に刻まれていた。

ぼくは旅が好きなことは言うまでもない。このとき、ぼくが茂雄さんに伝えた回答のいくつかのポイントは:

・日本各地の田舎/地方には住みやすそうな良い場所が沢山ある。

・そんな理由から、「ここだ!」と選んで、中々、移住先/引っ越し先を決めることができない。能登や五島列島・宇久島は良かった。しかし、現時点では“そこに住む”レベルまで一歩踏み込めない

・田舎のライフスタイルを探求した旅先全てを良い場所だぁ~っと思ってしまうことから、可能であれば、今後長い間、バックパッカー旅を継続して、常に移動生活する“遊牧民的”で、移動型定住が理想だ。

と、この三点を伝えた。

特に三点目の“移動型定住”を伝えたときは…「まぁ、無理だと思うけどね!でもやってみるわ!」っと笑いながら話した理想だった。

そして、ずらずらと…

人生勝負するなら、人と同じことをやりたくない。他の人と同じことをやっても、おもしろくない。

人がやってないことをやって注目されたい。自分の存在をこの世界に広げたい。それで、だめだったら、また違う道をチャレンジすればいい。

鎌倉 富士山 江ノ島 村尾茂雄

とにかく、自分がハッピーでなければ、他の人にそのハッピー感を伝えることができない。

自分の生き方は都会だけではない、様々な生き方が人生にはある。ユニークな生き方もありなんだということを皆に情報発信したい。

田舎/地方がこれだけ良い場所。自分の住処は都会だけじゃない。選択肢が広い、ということを皆に伝えたい。

もろもろの理由や背景は頭の中に入れつつ…この日の記録をずらずらと…綴っていた自分だった。

そして…バックパックを担いだぼくと結花は、九州・熊本県天草へ足を向けていた。(続きはこちら

村尾茂雄

<前回のストーリー: 田舎へのバックパッカー旅は継続なるか… ~ 都会から飲食料品が消えた三陸沖地震…東日本大震災の日 ~

<次回のストーリー: day 95-96 バックパッカーのスマートな交通手段“夜行バス”で熊本県天草に向けて出発 ~ 熊本県宇城市三角町で“戦争”と“震災”について語る75歳のおばさん ~

結花のブログはこちら

■関連するストーリー:

・バックパッカー旅の背景はこちらから

・【2010年10月】能登半島へのバックパッカー田舎旅はこちらから

・【2010年11月】四国“左周り”のバックパッカー田舎旅はこちらから

・【2010年12月】四国“右周り”のバックパッカー田舎旅はこちらから

・【2011年1月】能登・穴水町椿崎での田舎体験暮らしはこちらから

・【2011年2月~3月】福岡県 小呂島、長崎県 五島列島や池島の島々へのバックパッカー田舎旅はこちらから

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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