2011.02: <九州>福岡県(小呂島)・長崎県(池島・五島列島)

day 85.4 長崎県 五島列島・宇久島の隣にある人口14人の寺島へ ~14人…どんな島なのだろうか…ポットホールとは一体なんだ?!~

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201124日(金)前回に続き、ぼくらは現在、五島列島・最北端の島 宇久島(うくじま)にいて、これから寺島へ向かおうとしている。


3日前の夕方、宇久島に到着した。福岡県からの移住者 重村重信さんと出会い、ありがたいことに彼から二泊のお泊りオファーをいただいた。酒屋「八番」と「エトワール」を営む畠中さん家族を紹介いただき、お風呂に入れさせてもらった。五島列島も寒い冬なのに、この宇久島でもぼくらは温かい人たちに囲まれている。今晩、ぼくらは畠中絵美さん宅に泊まらせてもらう予定。

宇久島到着2日目、重村さんはぼくらをスゲ浜海水浴場大浜海水浴場・キャンプ場蘇鉄(ソテツ)の巨樹がある三浦神社、乙女ヶ鼻園地平家盛(平清盛の弟)が漂着した火焚崎(ひだきざき)、神の浦港へと重村さんに連れて行ってくれた。その日の午後、ぼくらは独自で、島で一番標高が高い城ヶ岳(しろがたけ)や平家盛以下七代の墓がある東光寺など、宇久島の一連の観光スポットを巡り歩いた

歩いているときに、宇久は、牛の島であることについても知る(こちら

その翌日となる宇久島3日目の今日、「エトワール」の畠中絵美さんから宇久町観光協会へ行くことを勧められた。既に島の観光スポット散策は終わったのだが、何らか新しい発見があるかもしれないと思い、観光協会へ向かった。そして今観光協会の人たちと話し、これから寺島へ向かおうとしているところ。

前回までのあらすじはざっとこんな感じである。

さて、これから宇久町観光協会の猪鼻さんと役場の人たちは、宇久島から約15分離れた場所に位置する寺島(てらしま)へ向かう。


宇久町 寺島 (宇久島の隣にある島)

猪鼻さんはこれから、寺島と宇久島の観光促進のために、寺島を見に行くそうだ。まずは寺島での活動を手掛ける。

「寺島か~14人しかいない島一体どんな島なのだろうか」と思ったぼくは、「一緒に同行してもいいですか?」とお願いした。まぁ、定期船に乗れば、ぼくら二人だけでも行けるのだが、一緒に同行したほうが楽しくなりそうだ。猪鼻さんは、今後のイベントのために寺島の区長に挨拶を、役場の人たちは外灯の検査のために、寺島へ行く。

ぼくらも「同行しても問題ない」とのことで、猪鼻さんと、寺島へ行くことになった。

どんなプロモーション企画をこれから立案しようとしているのかも、職業柄気になる

五島列島 寺島の港 寺島⇔宇久島間を行き来する定期船


14:00ごろ、寺島に到着した。寺島宇久島の往復運賃は280円。

全盛期(昭和3536年)、宇久島と寺島を合わせた人口は12000人、うち寺島の人口は600人、小学校が合計5校あり、寺島には寺島小学校があった。

現在の寺島の人口は14一番若い人60。限界集落どころではない状況だ。現在、島には、商店も自動販売機もない。宇久島の神浦の港から、寺島への定期船が出港している。神浦から寺島までは約3.5キロ。寺島の外周は約9キロ。

また、佐世保と宇久の合併により、宇久の人口がさらに少なくなった。宇久島の役場は、規模縮小で行政センターとなり、若者20数名とその家族や子どもたちは佐世保市役所に異動となり、宇久島から離れた。

長崎県 五島列島の寺島に観光協会の猪鼻さんや役場の人たち到着


寺島の港は最高にきれいで、海の底まで見える。港付近は石造りで「港庭園」という雰囲気。港で話しかけたおばあちゃんによると、このあたりでは鯵(あじ)、カサゴなどが釣れるそうだ。

港付近の海には、大量の海栗(うに)がいる。しかし、これら海栗は食べられないそうだ。よく見る海栗よりも、刺が長い鬼海栗。周辺には熱帯魚のような魚も沢山いる。昔は水産業大手の大洋漁業(現・マルハ株式会社)の中継地点でもあったそうだ。

ちなみに寺島までの年間の定期船の費用は約5,000万円(うち200万円が収益)。4,800万円の赤字航路、国交省の管轄で、国が99%を負担しているそうだ。

寺島には、残念なほど、誰も住んでいない空家が多い。そんなことから素朴な疑問だが、島外に移住した人やその親族たちは、寺島に空家を持っていることを覚えているのだろうか?

誰かが固定資産税を払っているのだろうか。風通しなく、放置しておくと、廃屋になる。そんなことを考えると、何らかの形で活用したほうがいいと感じる。まず、役場から、何らかのお知らせをしてはどうだろうか。

五島列島 寺島 まさに廃屋

と、固定資産など当然ながら所有者が税金を支払っているだろう…。人に貸すことができない場所に家があり、その家が廃屋で、島には仕事がないなどの現実問題があることはわかっているが

実際の現場に行くと、「なんでこんなことになってしまったんだろう」「もったいない」「日本には十分なスペースがあるのに」と、身にしみて感じていることから、そんな当然な疑問が頭を過ってしまう。寺島には壁や屋根も崩れ落ち「この住居跡は今後どうなるのだろうか?」という家ばかりだった。

さて、ぼくらは猪鼻さんと県指定天然記念物があるポットホール(玉石甌穴(たまいしおうけつ))がある寺島の北西に位置している岩場の海岸へと向かう。

ポットホールとは、穴に入った石が、波による自然の力で、岩穴内で回転し長い年月をかけて摩擦で削られることによってできた穴。ポットホール内の石は、その中でぐるぐると回転し、摩擦により削られ、丸い玉石になっている。

長崎県 五島列島 宇久島n寺島 ポットホール


ポットホールへと向かう途中、
猪鼻さんとぼくらは、「寺島でどんなイベントをしたら楽しいかなー」と話し始めた。
「寺島で宝探しイベントをするのはどうか!」という話になった。
平家盛(平清盛の弟)に関する歴史が眠る島。それにそったインストラクションで、課題を解決していく。長期間の宝探し、寺島の森の中に入らないと解決できない。
若宮神社が港近くにあるのだが、神社へは潮がひいたときが一番行きやすいことから、「干潮のときにしか見られない隠されたヒントを若宮神社に隠したりするのはどうかな?」
賞金として、寺島の空家をプレゼントするっていうのはどう?」
「だけどこの島の家をもらってどうするか?もらっても皆来るかな?」
「ただ、そこに寺島と言えばこれ!というメッセージをきちんと盛り込んで、メッセージ発信しないとだめだよね」
「寺島で冒険的なイベントを実施して、イベント終了後、宇久島で休憩、お食事ができるような紐付けができたら、宇久島と寺島にとっていいよね

長崎県 五島列島 寺島 ポットホール周辺


「大規模“鬼ごっこ”イベントとかはどうだろうか?人もいないし、ペイントボールのイベントをやったらどうだろうか!あーでも島がペイントで汚くなるか。じゃぁ、BBガンでの撃ち合いはどう?」
「負けたら、1週間、寺島の牢屋に入れられるとかさ~

ちょと真面目な話しにもなり
若手町づくりコンサルタント建築家都市計画が好きな人たちを募集して、若手の町づくりコンサルタント育成と町おこしを目的に、島づくり計画を募集したらどうかな?当選すれば、実績は彼らのものになる。島興しの計画が採択されたら、その費用は、宇久島、佐世保市、長崎県が負担するとか、ってことできないかな」

などなど話しながら、「これぐらいの冗談的な会話から、実際のイベントにつながっていくんだよ」と島だから実現できるのか非現実的な内容も含め、とりあえず、笑いながらアイディアをいろいろと話し、ポットホールへと向かう。

長崎県 五島列島 寺島 ポットホール周辺は石がごろごろして歩きにくい


ポットホール周辺の岩場は、溶岩でできたようなところ。直径20メートルぐらいの丸い水たまりがあり、小さな火口に見える岩場もあった。

ポットホールへのごつごつした岩場や砂浜には、日本の他、韓国やマレーシアから流れ着いたと思われるペットボトル、発砲スチロールなどのゴミが散乱していて、ゴミが燃やされたあとがあった。発泡スチロールは燃えず、そのままにされ、発砲スチロールから植物が生えていた。

ゴミの燃えあとについて、島の人に聞いてみると、県が島に委託して、流れ着いたゴミを処理したものだそうだ。

長崎県 五島列島 寺島の港近くにある若宮神社


寺島の港近くの若宮神社には、1196年(建久7年)129日に、広島の「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」の分霊が勧請(かんじょう)されていて、神社には「宗像三女神(むなかたさんじょじん)」の像が祀られ、代々の五島家(平家盛が宇久次郎家盛と名乗り宇久氏(五島氏)の祖となったと伝承がある)の崇敬(すうけい)が厚く、海上の守護神が眠っている。

毎年6月と9月の18日に、三女神の衣替えの祭礼が行なわれているそうだ。

また、(弘法大師ゆかりの地なのか理由はわからないが)この島では、弘法大師の信仰が熱心とのことだった。今日泊まらせてもらう畠中絵美さんのお母さんからも聞いたが、寺島では昔、弘法大師のお祭りがあったそうで、芝居などの余興でもにぎわい、絵美さんたちが幼稚園のころ、家族で寺島に行っていたと話していた。(続く

<前回のエピソード 『day 85.3 島や田舎を活性化するには…どうしたらいいのだろうか… 観光協会でふと思ったことを、ざっとまとめてみた 五島列島・宇久島で(長崎県) ~“起業支援コンサルティング窓口in田舎”とは~』>

<次回のエピソード 『day 85.5 長崎県五島列島 寺島(人口14人)で印象に残った一人のおばあちゃん』>

五島列島 寺島のポットホールへ行く途中の道
長崎県 五島列島 寺島を散策する観光協会の猪鼻さん


IKU - INAKA Backpacker

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)にフルタイム広報として関わりつつも、モノのレンタルや借り放題事業を行う「flarii(フラリー)」、“遊び”を取り入れ人間関係“つながり”をリモートで構築する「バヅクリ」、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・岩車で育てらた牡蠣の販売サポートも思っている。

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