2011-02 Backpacking Kyushu - 九州へのバックパッカー旅

day 83.3 長崎県 五島列島・宇久島での出会い 今夜はテント泊?それとも4日連続の…

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五島列島 宇久島 Goto islands ukujima

2011年2月2日(水) – さて、ぼくらは現在、五島列島(以下、“五島”と呼ぶこともあり)へ向かっているところ。(前回のストーリーはこちら

“五島”と言っても、5つの島だけではなく、約190の島々から成る。

ぼくらが向かっている最初の五島列島の島は、宇久島(うくじま)。五島の最北端に位置する島。

もう少し細かくぼくらの居場所を話すと、ぼくらは今、フェリーの上。

五島列島の有川や小値賀(おぢか)を経由する「高速船シークイーン」で佐世保港を16:40に出発。宇久島の宇久平(うくたいら)港には、19:05に到着予定。

有川や小値賀を経由する高速船の料金は、特別価格の2,500円。通常4,870円かかるが、これら島々を経由する分、時間がかかってしまうためか、料金が安くなる。

時間は19:00前。海上は暗い。この時間から、テント泊できるような“場所”を探すのは困難だ。

暗い中、テント泊場所を探すことは大変なことを知っているが、移動があると、どうしても遅い時間になってしまう。

まぁ、しょうがない。到着次第、テント泊スポットを探そう。

五島列島 宇久島 Goto islands ukujima【長崎県 五島列島 宇久島 この夜撮った写真はないので、翌日撮った写真を一部プレビュー。驚くほど綺麗な宇久島の海。透明度がスゴイ!】

「テント泊先を探す」ことを振り返れば、スゴイとことろでテントを張り続けたぼくら。

おそらく“普通”こんなところに張ることは考えないだろう。

あらゆるストリート(道)にテントを張ってキャンプをすることから“ストリートキャンパー”と、プロの車旅/オートキャンパーから名付けられた。(数か月先の“出会い系”の話しなので、そのプロを紹介するのは、少し先の冒険の記録になる)

ちなみに、キャンプと言っても、テントを張って泊まるだけで:

テントのペグ(くい)を打たない。

危ないところでは火は決して使わない。

ゴミはもちろん片付ける。

混雑する前、早朝5:00ごろには、テントをたたみ、撤収し、ズラかる。

これらが、ぼくらバックパッカーの基本的なルールである。

ぼくは、“自分の寝床は自分で創る”ことに楽しみがあると思っている。

もし、もっと自然の中にいれば、そこらの木を拾って、火を熾し、料理もしたいところだ。

“自然に戻る”ということは、この原始的に戻ることが本当は楽しいのだが、それは、“キャンプ場”でしか、ほぼできない社会になってしまっているようなので、それが残念。

例えば、こんなところにテント泊をした。これまで、有料宿泊施設を使ったのは、3泊のみなので、これ以外にも、これから「ここかよ!」ってところが、沢山ある。

廃墟となったガソリンスタンド

上勝町 山奥の土砂崩れ前

能登半島の宿泊を誘う名前のバス停「泊」

時にはこんな気持ちよさそうな島で

まぁ、そんなこんなと、いろんな場所でテントを張ったわけだが…今夜の寝床はこれから探すつもりだ。

予定通り、ぼくらは、19:00過ぎに宇久島に到着した。

宇久島の外周は約37.7キロ。人口約2,700人。70歳以上が多いそうだ。

結花が船内で出会った行政センターの人に、テントを張れそうな公園が周辺にないか聞いてみると、港周辺に平家盛(たいらのいえもり)の銅像が置かれている広場があることがわかったので、とりあえず、偵察に行く。

平家の広場には、何らかの演劇ができそうなステージがあった。使用されてなさそうなので、行政センターの「そこでテント張っても問題ないんじゃないかなぁ」と疑問が残るような口調で言ってくれた。

まぁ、ぼくらの自己責任ということだ。

こんな銅像の前かぁ~。いいのかなぁ。まぁここも選択肢の1つとしてとっておき、もう少し周辺を見てみよう。

五島列島 宇久島 Goto islands ukujima

あとは、風呂情報を収集しなければ。

そう。ぼくらにとって、テント泊スポットの次に大事なことは、“風呂事情”なのである。

やっぱり水浴びはしないと、頭が痒くなるわけだ。近くのスーパーのオーナーの人に、宇久島の付近の温泉や銭湯情報を聞く。

すると、ぼくらのために、「聞いてあげるわよ」と笑顔で、数軒隣にある民宿「港荘」に一緒に行ってくれ、シャワーを浴びることができないか、交渉をしてくれた。なんて面倒見が良くて親切な人なんだ。

この宿は主に、定期船の船員が泊ることが多く、ピーク時前の16:00前だったら、400円で風呂に入れるとのことだった。

「よし!お風呂と宿泊先の公園は問題なさそうだ」と安心する。

「宇久シーパークホテルのお風呂も大丈夫かもしれないわよ」との情報も得たので、ホテルに電話して聞いみたが、残念ながら、入浴のみはダメとのことだった。

あと追加で、宇久島から、小値賀(おぢか)や寺島(てらしま)まで行ける定期船があるなどの情報も得た。

料金はおそらく700円ぐらいとのことだった。

テント泊スポットの公園や銭湯情報を得たぼくらは、引き続き、港を背に、右方面へと向かって歩く。

既に時間は20:30を過ぎた。小さい酒屋、居酒屋、スーパー、スナックなどが数店舗並んでいた。

ちなみに、この島では、ソフトバンク、AU、ドコモの全ての携帯電話の電波がある。

「さぁ、じゃぁ、港の方の公園に戻って、テントを張るか~」と振り向いて戻っていくと、酒屋「エトワール」の自動販売機あたりで、厚いコートを着た重村重信さんに出会った。

「こんにちは」と声をかける。結構辺りは暗かったので…「どこから来たの?」と少しびっくりした様子だった。

「鎌倉から来ました」と言うと、「え!そんな遠くから!」となり、「で、今日はどこに泊まるの?」と、いきなりお泊り話しになった。

ぼくらがどでかいバックパックを担いでいるからだろう。どこからどうみても旅人に見える。

五島列島 宇久島 Goto islands ukujima

「今日は港付近の公園にテントを張ろうと思っているんですよ!」と話す。

寒いし、うちの畳の部屋貸すから、うちに来たら?」と、すぐに“お泊りオファー”をいただき、重村さんの家へと向かって行った。

これで、大変ありがたいことに、今回の旅で、“お泊りオファー”4日連続となった。“島には好い人しかいない”のだ。

重村さんは現在、一人暮らしで、家を借りている。釣りが好きなので、宇久島に引っ越してきた。夜釣りを頻繁にするので、昼と夜が逆転していることが多いそうだ。

重村さんの部屋にはPS2などがあり、釣りの他にはゲームも楽しんでいる。大変ありがたいことに、玄関前の畳の部屋を貸していただいた。

8~9年前に最愛の奥さんが亡くなった後、重村さんは自身が経営していた印刷や写真関連の会社から離れ、宇久島に移住した。

移住後、これまでとは違う“島ならではの風習”にも慣れて、近所の付き合いも多くなり楽しんでいるようだ。

五島列島 宇久島 Goto islands ukujima

「この島には、良い人たちが多い」と話す。人によっては、人付き合いしない人もいる、人との付き合いなしでも、ここ宇久島では暮らせるそうだ。

まぁ、でも、人とのつながりがあったほうが楽しく過ごせるかと思う。島の畑のスペースは大きいし、島の人たちは、優しい人たちばかりで、野菜やお米もわけてくれる。

なにがあっても、「自分が食べられるものが、自分のそば “畑”にある」環境。率直に「いいな~」と思う。

港近くには「青空市場」があり、100円で野菜が売っているそうだが、朝早く行かないと売り切れるので、早目に行った方が良いとのことだった。

この夜、重村さんは、ぼくらに「宇久で景色がいいところがあるから、明日朝にでも連れてってあげるよ」と言ってくれ、宇久島の観光スポットへとぼくらを連れて行ってくれることになった。

五島列島 宇久島 Goto islands ukujima

この後も、宇久島での出会いは、この優しくて親切な重村さんだけでは終わらない。

さて、明日は早朝から宇久島散策だ~。島の朝は気持ちいいんだなぁ~(続きはこちら

<前回のストーリー 『day 83.1 長崎県 田舎バックパッカー、五島列島の最北端の宇久島へ』>

<次回のストーリー 『day 84 長崎県宇久島 「縄文人がどうやってここまで…?!」「島がここにあるってどうやってわかったんだ?」っと、早朝から五島列島で考えてしまった…』>

 

 

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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