能登・輪島市(石川県) – Suzanne Ross(スザーン・ロス)さんは、常に「Pure Beauty – 純粋な美しさ」をつくることを目指している。
スザーンさんは「人間を超えた美しさ」「神の領域に入るもの」を作りたいと。
漆塗、輪島塗を活用して、自分ならではの美しさを作り上げる。
ぼくにはまだこの話しについて理解できるポイントにいないんだと思うが、記録に残しておきたい。
人の心を動かす様な美しいものをつくりたい
たとえ何年かけても、可能なかぎり美しいものをつくりたい。
「美をとおして、神を探している、見つけたい」と話していた。
「美しいものは、人間の心を動かす。美しいものを見ると、全てを忘れる。“神”の世界に入ることができる。
“神”の領域に行きたい。まだ一つもつくってないが、いずれつくりたい。
人の心を“神”のところへと連れていく作品をいずれつくりたい。
今の人生は漆一本。木目は一つ一つ違う。“ガラス”も大好き。生まれ変われるなら“ガラス”がいい」とも話す。
既存のデザインにはこだわらない、輪島塗は好きだが、一つの塗方にこだわっていないのがスザーンさんだ。
自身のブランドとして輪島塗を展開するのではなく、漆塗技法をうまく活用して独自の技法でデザインする「ロススタジオ」、「ロスデザイン」、「スザーン・ロス」などで独自ブランド構築をしていきたいと考えている。
ちなみに、あくまでも一例だが、スザーンさんの作品は、楽天ショッピングサイトでも販売されている。
“現代仏具”として「可愛らしい天使の羽の形をした輪島塗位牌」。日本の位牌に「天使」という発想も新しい。
工夫することの大切さ
第一産業、サービス業など、どんな業界にいても、「工夫」をしなければ、「おもしろいモノ」は出来上がらないと感じた。
ぼくは、前職で製品デザインに関する広報も担当し、一部デザイン賞も知っていたので、世界的権威あるドイツの「iFデザイン賞」、国内最大「グッドデザイン賞」の応募も勧めて、スザーンさんとお別れした。
海外で評判を高め、日本に逆輸入すると、更にヒットするかもしれない。
今後、イギリス出身のスザーンさんが、漆の救世主になり、日本の輪島塗の業界を変革することができるのか…おもしろくなりそうだ。
輪島は“元気な方向へ”変わっていくのだろうか。
イギリスから日本に移住したスザーン・ロスさん。スザーンさんが最近出版した本にも詳細ストーリーが書かれている。 |
ぼくは、芸術関連になると、どうもいろいろと聞きたくなる。組織に属さない一人のアーティストは、自身のデザイン技術を信じて、それで生活をしている。
一本の決められた方向には走らず、独自で道を切り開く。ぼくにとって、そんな生き方は格好良く見える。
【石川県輪島市 Ross(ロス)さん夫妻と記念撮影。Suzanne Ross(スザーン・ロス)さんとClive Ross(クライブ・ロス)さん】
約3時間、スザーンさん、クライブさんとお話をしてしまった。忙しかったかと思うが、大変ありがい貴重な時間をいただいた。
新田信明さんは「スザーンさんがこんな貴重な時間、機会をくれることは、珍しい」と話していた。純粋に嬉しかった。(続きはこちら)
【表紙の写真: 石川県輪島市 漆芸作家Suzanne Ross(スザーン・ロス)さんと、旦那のClive Ross(クライブ・ロス)さん】
<前回のストーリー 『day 70.7 輪島塗を活性化させたい漆芸作家 スザーン・ロスさんの取り組みは?』>
<次回のストーリー 『day 70.9 石川県三井の100円温泉へ!』>
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