2011-01 Experiencing Life in Noto - 能登での田舎暮らし体験

day 65.4 石川県穴水町 昔の“生活の知恵”を引き継ぐ ~ 味噌作りで余った茹で汁も再利用、玄関に現れた夜のフクロウ ~

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
味噌作り 楽しい 自家製


 
2011年1月10日(月) – ぼくら田舎バックパッカーは2010年10月に、穴水町を訪れ、その時に出会った人たちがきっかけで、14日間の穴水町での田舎暮らしを体験している。

海鼠 ナマコ 漁師

【石川県穴水町 海鼠(ナマコ)を捕っていた様子】

雪囲い 木

【石川県穴水町 植えている木を雪から守る】

新田信明 町会議員

【石川県穴水町 今回、様々な活動をとおして、ぼくらに田舎暮らしの体験を教えてくれた新田信明さん】

 

肌で感じながら作る味噌

今日は、岩車(いわぐるま)の地域で、早朝から、薪で火を熾して、味噌作りを体験しているところ。

微かに倉庫へと入ってくる雪を肌で感じながら、薪で火を熾し、薪が燃えた匂いが体につき、茹でている白豆の柔らかさを口で感じ、ほぼ全て自分の手で一から味噌を作る。

海は倉庫のすぐ裏だが、穴水湾は穏やかすぎて、波の音はなく、聞こえるのは、みんなの声とたまに港に入ってくるボートのモーターの音のみ。

白豆を茹でているときに時間が空くと、既に実を取り終わっている黒豆の枝から、取り忘れたかもしれない黒豆の実を探す。

結構見つかった。

味噌作りには、人との触れあいがあり、楽しみがある。

現地の人たちと一緒に体験しないと、感じられない楽しみだと思う。

味噌作り 楽しい 自家製

【石川県穴水町 味噌作り中。みんなで、白豆が茹で終わるのを待つ一時】

黒豆 探し 味噌作り

【石川県穴水町 白豆を茹でている間に、黒豆を探す】

 

昔の生活の知恵は引き継いでいきたい…

味噌作りを体験しながら、新田信明(にったのぶあき)さんにいろいろと話しを聞かせてもらった。

新田さんは、「昔の生活の知恵、母親の知識を引き継がなければいけない、おばあちゃんたちから継承していかなければ」と言う。

おばあちゃんには「口を動かしてもらい、私のように若い者が体を動かして、昔からの田舎の知恵を学んでいく」と。

おばあちゃん 優しい 知恵 沢山

【石川県穴水町 あふれだすほどの田舎の知恵を持っている元気な新田さんのお母さん】

新田さんは今年4月で役場を早期退職。来年の味噌作りのために、自家製の大豆を栽培しようとしている。

新田さんは、“自分で食べる物は(可能な限り)自分で作る”という考え方の持ち主だ。

味噌作りを知っている人は、ぼくの回りにはいない。

味噌を作るという発想よりも、「味噌は買う物。買えばいいじゃない?そんな時間があれば、他のこともできるし」と周りは考える。

まぁ、確かにそうだ。そんな生活スタイルの考え方が好きな人たちもいる。

この味噌作りという触れ合いがある活動から、コミュニケーションが生まれ、新たな知識がつく。

味噌作りがなければ、味噌の作り方はもちろんのこと、「発酵」への疑問、里芋炊き込みご飯や大根の酢漬けの作り方、新田さんの田舎暮らしに関する考え方など多くのことを学べなかったかもしれない。

ぼくにとっては新しいことで、それを実感できることは楽しい。

このような機会をつくることができてよかった。

今後、新田さんは、「交通手段の効率化も図りたい」とも話していた。

役場では、普段、乗客が少ないバスを効率的に運営するために、電話予約することができる予約型バスを試験的に、12月から、旭ヶ丘、甲(かぶと)などのエリアで開始しているそうだ。

地域ごとで、利便性が高いものを導入していく。

その他、母親の畑の手伝い、田舎暮らしへの興味や定住促進を図り、県内外からの田舎への移住者受入システムの構築を積極的に展開したいと考えている。

今後、“田舎ホームステイ”も実施したいと話す。

そんな会話を新田さんと交わしつつ、味噌作りが終わった。

白豆の茹で汁は、人参や牛蒡(ごぼう)などを煮るために再度活用するので、保管しておく。

豆の茹で汁まで、再活用できるとは思ってもなかった…

帰りは、新田さんの一斗缶が10缶ぐらい積んである軽トラックで送ってもらった。

前日の記録にも書いたが、1月末に開催されるジャンボ牡蠣祭りのプロモーション活動のため、1月8日~9日の2日間、新田さんは金沢へ行き、能登半島の牡蠣を振る舞ったのだ。

牡蠣はミネラルが豊富なので、殻は捨てずに、金沢から穴水町に持ち帰り、能登ワインで栽培しているブドウの有機肥料として“リサイクル”したわけだ。

牡蠣の貝殻 処分 再利用

【石川県穴水町 荷台の一斗缶には、ジャンボ牡蠣祭りのプロモーションのために、金沢で振る舞った牡蠣の殻が入っていた。牡蠣の殻は、ミネラルが豊富なため、有機肥料として能登ワインの葡萄栽培に活用される】

 

突然現れたフクロウ

この夜、玄関の隣の窓から、外の雪を眺めていた。

すると、玄関 外にある屋根に、「ザァー!」と音をたてて、鳥がとまった。びっくりした。鳥の尻尾だけ良く見える。

「こんな夜に鳶(トビ)?夜に鳶ってあまり見ないよね」と結花の顔を見る。「珍しいなぁ」と思い、窓を2回ぐらいトントンと軽く叩いてみた。

鳥は、屋根からジャンプして、「びっくりしたな」という、丸い顔と大きな目を、ぼくらの方に一瞬向けて、飛び去って行った。写真が撮れなかったのが残念だった。

初めて見た野生の梟(フクロウ)だった。(続きはこちら

<前回のストーリー 『day 65.3 石川県穴水町 “味噌作り”中の休憩 ~みんなで食べる美味しいカップラーメン。海にはナマコや真珠貝~ 』>

<次回のストーリー 『day 66 石川県穴水町 “オレンジ色の動物”との遭遇 』>

INAKA-Backpacker | Promote Your Page Too

 
ブログ村ランキング参加中!クリックをお願いします!
Please click below icon for a blog ranking
にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
こちらクリックを!

 
●スポンサーリンク

 

IKU - INAKA Backpacker

投稿者の記事一覧

1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

関連記事

  1. 中川生馬 day 62 写真のみ 穴水町 雪の中、椿崎の“新居”周辺を散策…
  2. 赤子 1歳 2020年早々 嬉しいニュース!~ 新たな生命 ~
  3. お盆 羽田 能登空港 能登半島先端 立山連峰 『盆休み』や初の『山の日』…今月も仕事で能登から東京…
  4. 白米千枚田『あぜのきらめき』10月10日から オープニングにNH…
  5. 能登岩車の田舎に…なにやら“ミステリアス”な「重要書…
  6. RVパーク 車中泊スポット 穴水町 能登半島 奥能登 穴水町の電源ある車中泊スポット『RVパーク』開設 ~ 文化センタ…
  7. 輪島 冬 雪がすごい day 70 石川県穴水町から輪島へ ~ 田舎に高速道路は必要な…
  8. 薪ラーメン 薪暮らし 田舎暮らし <動画あり>“薪”醤油ラーメンが美味 | 能登の田舎村で薪暮らし…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


VANLIFE特集 バン・車に暮らすとは?

VANLIFE Feature article バンライフ 特集 車上生活 車中生活

Pickup Post

day 80.2 長崎原爆資料館「核兵器を持っている世界のリーダーたちは資料館にある写真を見に来るべきだ」 大井川電機 はなびらたけ ホホホタケ 牡蠣 かき 静岡県島田市の自動車用電球メーカーの大井川電機、はなびらたけ「ホホホタケ」と春が旬!の能登牡蠣のセット販売開始 NHK 中川生馬, NHK Carstay, NHK キャンピングカー, 能登半島地震 キャンピングカー, 能登半島地震 カーステイ 【メディア掲載】NHK全国放送の「ニュース きん5時」に登場 ~ キャンピングカー/可動産が活躍 ~ Lamp no Yado Blue Cave in Ishikawa Noto Japan 石川県 珠洲市 能登 ランプの宿 青の洞窟 『ランプの宿』の『青の洞窟』は本当に青いのか?日本のウルトラパワースポットへ ロス イギリス 輪島 day 70.8 “神”の領域にある”Pure Beauty”(純粋な美しさ)をつくりたいSuzanne Ross(スザーン・ロス)さん

日本初の住める駐車場・車中泊スポット「バンライフ・ステーション」併設型 シェアハウス in 能登・石川県穴水町

能登・石川県穴水町岩車の牡蠣<かき>販売サポート中!

Selling Oyster from Noto Anamizu Iwaguruma Ishikawa 能登 穴水町 岩車 牡蠣販売
石川県 子育て,石川県 移住,石川県 移住者,穴水町 子育て,穴水町 小学校,穴水町 川尻,穴水町 移住者,能登 田舎, 能登 移住者, 田舎 学校, 田舎 小学校,向洋小学校
  1. 石川県 子育て,石川県 移住,石川県 移住者,穴水町 子育て,穴水町 小学校,穴水町 川尻,穴水町 移住者,能登 田舎, 能登 移住者, 田舎 学校, 田舎 小学校,向洋小学校
  2. 能登半島地震 石川県穴水町, 改修, 田舎バックパッカーハウス
  3. アソモビ2024 in Makuhari
  4. 石川県 子育て,石川県 移住,石川県 移住者,穴水町 子育て,穴水町 小学校,穴水町 川尻,穴水町 移住者,能登 田舎, 能登 移住者, 田舎 学校, 田舎 小学校,向洋小学校

車中泊スポットを探す!

vanlife RV station バンライフ 車中泊 車旅

Pickup Post

  1. 鎌倉 樹ガーデン 穴場 カフェ
  2. 旅の背景 理由 田舎旅 バックパッカー backpacker background in Japan
  3. 中津川

ランキング

人気の投稿とページ

一般人のテレビ出演、どれぐらいお金をもらえるのか?
【令和6年能登半島地震】石川県穴水町でオープン中のお店一覧と営業時間情報など(3月22日現在)
day 76.6 福岡県 小呂島 EXILEのミュージックスクール特待生 島田乾生くん家族とバックパッカー夫婦の夕べ
【能登の田舎からのつぶやき】「アソモビ2024」開催中止
漁師直送!水揚げ直後の能登牡蠣<のとかき>最速翌日お届け!石川県穴水町岩車産の牡蠣 注文・販売!ペイペイにも対応!
住める駐車場「バンライフ・ステーション」の入居者・秋葉さん夫婦 ~ 旅 開始約1カ月で「新型コロナ」騒動に ~ < 2話目 >
day 81 長崎県大瀬戸町『岡﨑製パン所』を見学 そして 次の旅先へ
能登半島・石川県穴水町の田舎暮らし体験シェアハウス、長期間 車中泊滞在“バンライフ移住”可能な“住める駐車場”『田舎バックパッカーハウス Station 1』について
奥能登・穴水に移住看護師がオープン かき氷カフェ『ウミネコパーラー』
【カーステイ車中泊スポットレビュー】500円で車中泊 都会の24時間オープンお風呂カフェ
PAGE TOP