青森県 三内丸山 - Sannai Maruyama (Aomori Pref)

全てを原始的に創っていた縄文時代のライフスタイルは一体どうなっていたのか… ~三内丸山遺跡 (青森県)~ / “Jomon” Lifestyle 4,000 – 5,500 years ago

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20101226日(日) 昔の人たちの生活スタイルが見られる青森の三内丸山遺跡(さんないまるやまいせき)(〒038-0031青森市三内字丸山305, Tel. 017-781-6078 Fax. 017-781-6103, 見学時間: 9:00 – 17:00, GW中と6/1-9/301800まで。休館日: 年末年始12/30-1/1)に行ってみた。ボランティアガイドの人に遺跡のツアーをお願いした。三内丸山遺跡は縄文時代(約4,000年~5,500年前)の村の跡。遺跡の大きさは、野球場7個分(50,000㎡)ある。

青森県 三内丸山遺跡「掘立柱建物跡」 ショベルカー、クレーン車などなかった時代に、どうやってこんな大きな建物を創ったのだろうか。実際見つかったのは、柱の“跡”のみで、実際にある建物は、研究などを重ね、(簡単に言うと)「おそらく当時の建物はこのようにして建てられていたのだろう」という、“想像”をベースに復元されたもの。しかし、これが事実であれば、そこにはどんな工夫があったのだろうか。実におもしろそうな時代である 
Sannai Maruyama Iseki (site)
From six pillar holes, researchers reconstructed this building structure. Each holes are about 2 meters in diameter. “Six pillars are thought to have supported a huge rectangular raised-floor building.” Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period (4,000 – 5,500 years ago). Only things that people found are six huge holes. From these holes and their researches, they “imagined” its structures so it is not completely accurate. 
However, if researchers are right about this structure, how did they create this tall building? I mean, they didn’t have crane vehicles, loading shovels or any other recent developed technologies… knowing their wisdom or knowledge of living would be very interesting but unfortunately it is a mysterious period.
青森県 三内丸山遺跡「掘立柱建物跡」 / Sannai Maruyama Iseki (site)
From six pillar holes, researchers reconstructed above photo’s structure. Each holes are about 2 meters in diameter. “Six pillars are thought to have supported a huge rectangular raised-floor building.” Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.

昔の人たちは、今よりもはるかに劣る技術で、大きな建物などを建てた。ぼくらの時代には、トラック、クレーン車、ショベルカーなど、重い鉄筋を運んだり、土を掘る便利な機械が発達しているため、昔より“お手頃に”建物などを建てることができる。三内丸山遺跡の大型掘立柱建物をみると、純粋に「これ…どうやって…どでかい木々を上まで積み上げて、建てたんだ…」と思ってしまう。当時はクレーン車も存在しないのだ…
テント、ビニールなど、屋根の雨よけになる素材もなく、暮らす時代。大雨や台風をどう凌いだのか、シャワーなどは単純に川や海を活用していたのか、蚊など虫をどうやってよけていたのか、どうやって食べられるものなどを判別していたのか、雪が積もって家から出られなくなったらどうするのか、どうやったら縄文土器などの硬い壺のような物ができると思ったのか…などいろんな疑問がある。彼らの昔の生活スタイルを知ることも楽しそうである。まぁ、そう簡単に昔に遡って知ることができる生活スタイルではない。

青森県 三内丸山遺跡 竪穴住居
Sannai Maruyama Iseki (site) Reconstruction of pit dwelling. Most people are thought to be lived in this pit dwelling house. Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.
青森県 三内丸山遺跡 掘立柱建物
Sannai Maruyama Iseki (site) Reconstruction of pillar-supported structured buildings
Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.

昔の生活の知恵によって、当時の人たちは、何でも自分たち個人やグループの力で作りだしてきたわけだ。ぼくらは、時代の流れにのり、利便性高く発達した技術を活用している。“既にある物”の流れにのった。昔の生活の知恵を知っているわけでもないし、今ある物などがどう作られたのかを具体的に知ろうともしない人がほとんどだと思う。実際、知ることが難しい。「別にどう作られたなんか気にする必要ないんじゃない?」という感覚で、いかにも、いつでもどこにでもあるかのように、身近にある物を普通に使っている。なにか大きな災害があり、全ての物がなくなったとき、昔の人たちのように暮らしていけるのだろうか、この時代のことをもっと知ることで根本的な生活の知恵に役立つことは沢山あるのではないだろうか…と、そんなことなどを思いながら見学を続けた。
当時この場所には野球場をつくる予定だったそうだ。一塁と三塁は完成していたが、建設中に遺跡が発見されたので、野球場の建設を中止して、1992年(平成4年)からの発掘調査が開始された。1995年から遺跡が公開され始めた。200011月には国特別史跡に指定されている。
新たな遺跡が見つかり始めたのだが、施設管理が整った状態にないと重要文化財は展示できないことから、一部展示コーナーは、2010年にオープンしている。
ここには多くの竪穴式住居跡(たてあなしきじゅうきょ)や掘立柱建物跡(ほったてばしらたてものあと)などがみつかっている。実際見つかったのは、柱の“跡”のみで、実際にある建物は、研究などを重ね、(簡単に言うと)「おそらく当時の建物はこのようにして建てられていたのだろう」という、“想像”をベースに復元されたもの。例えば、大型掘立柱建物の復元は、6つの直径2mの深い穴、穴の間隔4.2mの“跡”から建てられている。違う研究者により、建物のイメージは異なるそうだ。
そのような背景から、竪穴住居跡、大型竪穴住居跡、掘立柱建物跡、お墓跡などには、全て“跡”とつけられているのだろう。そんな跡などが見つかり、当時の村全体の様子や自然環境などが具体化されてきたそうだ。世界遺産に登録を目指しているそうだが、あくまでも“想像”をベースに復元されていることから、登録の目処はたっていないそうだ。

青森県 三内丸山遺跡 大型竪穴住居
Sannai Maruyama Iseki (site) Reconstruction of pit dwelling long house
Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.
青森県 三内丸山遺跡 大型竪穴住居の中
Sannai Maruyama Iseki (site) Inside of pit dwelling long house
Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.

建物跡の他、多くの縄文土器、石器、土偶、木器、骨角器(こっかくき)、他の地域から運ばれたヒスイや黒曜石(こくようせき)なども出土している。ポシェット、ピアス、ネックレスなどもあった。土偶は、女性がモデルになっていることが多いそうだ。なぜだろうか…
人間の油の成分が小さな土器内に入っていたことから、子どもは土器内に埋葬されていたと分析されている。

その他、縄文シアターや縄文石器を組み立てる体験工房などもある。20101028日で見学者が600万人を突破したそうだ。

いろんな疑問が頭を過る三内丸山遺跡だった。

青森県 三内丸山遺跡 縄文土器
Sannai Maruyama Iseki (site) “Jomon Pots (burial pots)”
Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.

青森県 三内丸山遺跡 縄文土器
Sannai Maruyama Iseki (site) “Jomon pottery”
Sannai Maruyama Iseki is located in Aomori Prefecture. It is a site from Jomon period. Its period is about 4,000 – 5,500 years ago.
三内丸山遺跡までの交通アクセス
JR青森駅から】
・車で約20分(約7km
・市営バスで「運転免許センター」行きに乗り、「三内丸山遺跡」で下車(300円)
JR新青森駅から】
・車で約10分(約2.5km
・ねぶたん号(シャトルルートバス)で約10
新青森駅・南口1番乗り場から左回り乗車、「三内丸山遺跡」下車(200円)

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1979年1月生まれ、東京生まれ鎌倉と米オレゴン育ち。鎌倉の中学校卒業後、オレゴン州の高校と大学を卒業。現在、石川県鳳珠郡穴水町岩車在住。ソニーやPR会社で広報業務に約10年間携わり、2010年10月、ライフスタイルの選択肢を増やすべく、日本の田舎/地方を中心に、テント・寝袋・自炊道具などを担いだバックパッカー旅を開始。以後2年半にわたり旅を続ける。「テント」ベースから、2012年5月以降は「バン」ベースのバックパッカーになりバンライフ開始。2013年5月、人口約100人の限界集落 能登半島・石川県穴水町岩車に移住。現在は、「田舎への旅」と「田舎でのライフスタイル」の二つを軸に、田舎旅やライフスタイルの情報発信、都市部の人たちが能登の暮らしを体感できる「“ざっくばらん”な田舎ライフスタイル体験」の提供を行なうほか、東京のスタートアップ/ベンチャー企業、移住先・能登や静岡県の中小企業の広報サポート、地域活性プロジェクトサポートにもリモートワークで従事。また、ブログやウェブ制作、写真、執筆活動なども行なっている。移住先で自宅がある岩車の隣の地区 穴水町川尻では、シェアハウス・サテライトオフィスなど多目的・多機能の「田舎バックパッカーハウス」、そこに併設する“住める駐車場”であり長期滞在可能な車中泊スポット「バンライフ・ステーション」も運営。現在、東京の“バンライフ”のCarstay(カーステイ)で広報責任者として関わりつつも、静岡県島田市で幻のきのこ“はなびらたけ”「ホホホタケ」を生産する大井川電機製作所、石川県輪島市では国産漆だけでアート作品をつくる“芯漆(しんしつ)”の山崖松花堂などの広報を担当する。移住先・石川県穴水町岩車で育てられた牡蠣の販売もサポートする。

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