2010年10月16日(土) – 6:00ごろ、「六銘館(ろくめいかん)」のデッキで目覚める。
観光案内所が、9:00にオープンするので、その前に、テントを干して片付ける。ぼくらが、起きたとき、ひょろっと背が高く、くるくる天然パーマの人がベンチに座っている。
ぼくらに言われたくないと思うが、少し「怪しい」より…「不思議」な雰囲気の人だ。
彼は、缶コーヒーを飲みながら、ぼくらに、ぼそっと「おはようございます」と話しかける。ぼくらは旅の話をする。「お仕事は何をしているのですか?」と聞くと、「言っても良いのかな…」と難しそうな顔をする。
彼は現在、長期休暇中らしい。どうやら体調不良らしいが、朝から缶コーヒーを何本も飲んでいる。
舳倉島(へぐらじま)について聞くと、「んー、特に何もないと思いますよ。地元の人も、舳倉島にあまり行きませんよ」と返答される。約1時間、彼と話し、「それでは」と彼は家へと帰って行った。
今日の海は穏やか。天気は快晴!「今日こそ出航できそうだ!」と思った。結花が、港に電話して出航状況を確認する。
しかし、海がしけている(荒れている)ようで、なんと!また欠航だ。
連日の欠航だが、出港をずっと待ち、輪島にいてもしょうがない。
道の駅「ふらっと訪夢」(のと鉄道 旧輪島駅)から、バスで、とりあえず能登半島の先端にある、禄剛崎(ろっこうざき)の灯台方面へと向かうことにした。
道の駅「ふらっと訪夢」には、なぜかわからないが、シベリア行きの電車の看板があったので、そこで記念撮影。近くの商店で、朝ご飯の栗おこわを買って、10:30ごろのバスに乗りこみ、“奥能登”へと進む。
途中、千枚田を通りすぎ、曽々木(そそぎ)で乗り継いで、禄剛崎へ行く予定だったが…
寝過ごしてしまった…
町野駅でバスを降り、曽々木に戻ることになった。曽々木までは約4キロ先だ。曽々木から禄剛崎へのバスの時間が、30分後だったので、重い荷物を担いで、早歩きで曽々木に戻る。結花はトイレに行きたくて、必死で早歩き。
曽々木への途中、時間を再度確認したぼくらは、次のバスに間に合わないと思い、ゆっくりと歩き始めた。
国指定重要文化財・名勝(庭園)上時国家や下時国家についたが、中には入らず、ここのトイレを借りて、入り口にあった看板前で記念撮影。
ようやく曽々木海岸に到着した。次のバスまで、1時間半ほど時間があったので、とりあえず、商店でビールを買って、太陽がぼくらを照らすなか、外で昼ビール。これが最高にうまい。
曽々木海岸辺りは、リーフなどの状態はわからないが、波が良く、サーフィンのスポットにもなりそうだと思った。
曽々木でバスをずっと待っても仕方ないので、真浦まで歩くことにした。千体地蔵付近には、昔旅館だったような空き家が多くあった。実にもったいない。
引き続き、垂水の滝がある真浦海岸方面へと向かった。危険をおかして、八世及洞門トンネルの横にある「波の花道歩道」(国指定天然記念物)へと進んだ。景色はかなり良かったが、絶壁だ。一歩踏み外せば、海に落ちる。
洞窟・福が穴岩窟不動へと向かった。洞窟内には、真言宗大日如来の使者で、人の中の悪を打ち砕く「不動明王」が、その奥には岩倉山からの霊水がたまった泉があり、願う人の縁を寄せ結ぶと言われる「御縁之泉」があった。
能登半島沖地震の影響で道には、ひびが入っていて、岩がごろごろと崩れ落ちている。この崖道の途中、横に小さな「八世の洞窟」があったが、地震で洞窟への石段が崩れていて、洞窟へは入れない。洞窟の横を通り過ぎ、崖道を先へと進む。
そして、崖道が終わり、旧トンネルの外側に着いた。旧トンネルの横にある隙間からトンネル内へと入ることはできるが、トンネル内車道の前後の道は、鉄のネットで封鎖されているため、通り抜けできない。トンネルの中から先へと進むことはできないのだ。
これ以上先へと進んで良かったのかはわからないが、行ける道は二つ。幅わずか50センチのトンネル外側にある脇道をとおり、先に見える新たな崖道へと進む。もう一つは、旧トンネルまでの崖道を引き返す。
ぼくらは、戻ることを好まない。戻るにも距離が結構ある。「せっかく来たのに」と、損した気分にもなる。そうなると、先に進むしかないだろうか…
そして、旧トンネルの外側の脇道を進むと、その先にはさらなる難関がある。左斜め下に1メートルほどずれている段差があり、大股で一歩踏み込まないと、先の道に行けない。少しでもバランスを崩すと、落下する可能性もある。
まずバックパックを下ろし、ぼくは大股一歩で踏み込み、段差あるスペースをクリア。クリアした先には、石がごろごろした道が新たな難関があった。しかし、この先、崖崩れで完全封鎖されている道だと最悪。とりあえず、ぼくだけ先に進み、道を確認しに行く。
その先には、ごろごろと岩が転がっていたり、手すりが曲がっていたが、何とか先へと進める道。滝へも行ける。先へと進めることを確認したぼくは、段差があったトンネル外のスペースに戻り、ぼくらの12キロと25キロの重い二つのバックパックを、段差あるところから、腕で持ち上げて運ぶ。
ぼくには結花を担いででも、この段差を無事にクリアできる自信があったので、結花は段差を大股で一歩踏みだし、ぼくが抱き上げる。無事に段差あった道をクリアし、先へと進む。
ぼくらは、なぜ危険を冒してまで、こんな崖道を行ったのか… とりあえず、「行ってみたいから」、ちょっとしたことかもしれないが、チャレンジしてみたかった。「その先に何があるのか知りたかったから」崖道を進む。だたそれだけだ。
そんなこんなで、ようやく真浦に辿り着いた。真浦の次へと進もうとしたが、輪島へと戻るバスがなくなってしまうため、30分ほどバスを待って、輪島へと戻った。
道の駅「ふらっと訪夢」(のと鉄道 旧輪島駅)にある「ゴーゴーカレー」で夕飯を済ませる。店内には、プロ野球の松井選手のポスターが沢山張られている。松井選手って石川県出身か…
昨晩に続き、今日の疲れを癒すため、銭湯「白山湯」(0768-22-1737)に入り、明日、舳倉島への船が出港することを願い、テントで寝始めたぼくらだった。(続きはこちら)
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